黒木登志夫のレビュー一覧

  • 新型コロナの科学 パンデミック、そして共生の未来へ

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    色々改めて教えられることもあり、読んで損のない新書かと。色んな国の政治家等の評価はさておき、自分の国はどうかと言われれば、これはまぁまぁ辛い。まぁでも行き着くところ自分たちで選んだ人たちだしね、と言われれば反論の余地もなく。
    あと東日本大震災の時も思いましたが、経済を最優先にした効率性重視の政策立案は、結果として究極の不経済を産む、もっといえば国民に不幸をもたらしてしまうんですよね。将来への見通しとか長期的戦略性といったセンスは、もしかすると日本社会全体に足りないものかもしれないです。
    ともあれ、早く収まってほしいです、世界全体で。凡民は祈念しつつ、3密回避・手洗い励行・マスク着用に勤しみます

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    2021年03月22日
  • 新型コロナの科学 パンデミック、そして共生の未来へ

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     がん研究者でサイエンスライターの黒木登志夫氏による新型コロナについての最新の知見をまとめた好著。状況は日進月歩なのですぐに読むべき。
     巻頭でで山中先生が言われているように、今の世に必要な物は健全な批判である。
    未知で未経験の事態に対して日々難しいかじ取りを担っているリーダーに対する敬意があっての批判が求められていると思う。社会に警鐘を鳴らすのがジャーナリズムの役割というのはわかるけれども、政権や総理を批判するがための批判には辟易していたので、科学的検証に基づく本書の批判の姿勢に喝采を送りたい。

     この一年間、新型コロナに関するニュースを聞かなかった日は一日もなかったしネットには情報が溢れ

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    2021年03月05日
  • 新型コロナの科学 パンデミック、そして共生の未来へ

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    新型コロナウイルスとは何者なのか、どこから来て、人類は何ができて、何ができてないのか?
    わからないから漠然とした不安をもつテーマですが、現在わかっているデータを元に『現状』を丁寧に解説した一冊。
    ここまでの情報があれば、トンデモ情報に惑わされることなく、冷静に日々のニュースを見ることができると思います。

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    2021年03月01日
  • 新型コロナの科学 パンデミック、そして共生の未来へ

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    日本癌学会会長など日本医療の最前線で活躍してきた専門家から、まとまった解説書が出た。冒頭には、山中伸弥さんから「推薦の言葉」があった。私としては、もうそれだけで本書に全幅の信頼を置く。

    とてもわかりやすく、尚且つ鋭い分析だと思う。昨年10月末までのデータがほとんどではあるが、昨年の日本ならびに世界のコロナ対策への評価と問題点抽出は出来ているし、我が意を得たりという気もした。

    以下。参考になった部分。

    ⚫︎「新型コロナウィルスについて知る」
    ・変異。マイク真木「バラが咲いた」を例に説明。この歌は何故か、遺伝子暗号と同じように三つづつに区切れる、のだそう。
    「バラガ サイタ バラガ サイタ 

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    2021年02月23日
  • 新型コロナの科学 パンデミック、そして共生の未来へ

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    序章:人類はパンデミックから生き残った、第一章:新型コロナウイルスについて知る、第二章:新型コロナ感染症を知る、第三章:感染を数学で考える、第四章:すべては武漢から始まった、第五章:そして、パンデミックになった、第六章:日本の新型コロナ、第七章:日本はいかに対応したか、第八章:世界はいかに対応したか、第九章:新型コロナを診断する、第十章:新型コロナを治療する、第十一章:新型コロナ感染を予防する、第十二章:新型kコロナと戦う医療現場、第十三章:そして共生の未来へ。いままさにのコロナについての著作。体制への疑問も書かれている。二兎を追って、より感染を広げてしまったのではないか?

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    2021年01月11日
  • がん遺伝子の発見 がん解明の同時代史

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    がん遺伝子とがん抑制遺伝子、そしてヒトゲノムの解読という現在の分子生物学の基礎が築かれていった80年代のルポ。

    難易度が気になる方もいると思いますが、大学初級程度かと思います。バイオや化学に興味のある高校生でブルーバックスの「アメリカ版 大学生物学の教科書」などが理解できる人なら大丈夫です。

    ほぼ現在の分子生物学の基礎的な部分と相違なく80年代の遺伝子研究は重要なものだったことがよくわかります。

    一方でこの本が出版されてから20年以上経っており、科学系の本としてはそれなりに古いものです。しかし、今も多段階発がんモデル(第7章)は大腸がんしか(確か)無く、遺伝性のがん以外の我々の多くが恐れ

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    2020年05月06日
  • 研究不正 科学者の捏造、改竄、盗用

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    ディオバン事件もSTAP細胞事件も詳細に経過や考察が記述してあり興味深く読んだ。色々と不正の背景を考察しているが、結局は研究者の「美意識」によるところが大きいのだと思った。「ピアレビューは性善説で科学的な意義を評価し、ソーシャルメディアに審査は性悪説で粗探し」。

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    2020年04月26日
  • 知的文章とプレゼンテーション 日本語の場合、英語の場合

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    分かりやすい文章、プレゼンとは何か?を、抽象論から具体的な方法論まで染み込みやすい流れで書いてくれている。特に参考になったのは、日本語の特性と、日本語が世界からどう見られがちなのか、ということ。例えば、〜と思われる、のような表現は欧米人からすると、自信がないか混乱しているかのようにとられてしまう。

    方法論の部分は自分が普段から気をつけていることが多かったが、体系的に整理する良いきっかけとなった。

    特に英語でのコミュニケーションを必要とする人は必読だろう。

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    2019年05月05日
  • iPS細胞 不可能を可能にした細胞

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    今更ながら話題のiPS細胞について概要でも理解できればと本書を手に取った。全くの門外漢である私でもある程度理解できるように書かれており、面白いエピソードなども織り交ぜていて読みやすい。(とはいえ難しいところも多々ありましたが)

    研究不正等にも触れられており、小保方氏を擁護する方には是非読んでほしい。将来の再生医療への期待も高まる。本書を読むことにより、今後は幹細胞関係の報道を興味深く見ることができると思う。

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    2017年03月18日
  • iPS細胞 不可能を可能にした細胞

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    iPS細胞が見出された背景について非常に基本的なところから丁寧に解説してくれる上、臨床の場での適用例やその研究・実用段階の記述が極めて豊富。聞き慣れない病変名に有名人のエピソードを絡めたり、Wikipediaなどよりずっとシンプルでキャッチーな図表を用いるなど、専門的な分野への読者の親しみやすさを高める配慮を随所に感じる。

    幹細胞に様々な種類がある上互いに相補的な関係にあるものも多く、iPS細胞と他の細胞を切り離して扱うことに全く意味がないことが分かったことが本書を読んでの最大の収穫。iPS細胞を取り巻く「今まで」と「これから」が280頁足らずで一望できる手軽さも良。ただ研究者名や専門用語が

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    2015年08月09日
  • iPS細胞 不可能を可能にした細胞

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    ネタバレ

    いわゆるその分野の大御所が書いた初心者向けの本。突っ走っている人でないだけに抑制と目配りがあるので読みやすい。最後の1章が必要なのが本当にかわいそう。

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    2015年08月03日
  • 落下傘学長奮闘記 大学法人化の現場から

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    岐阜大学の元学長が、学内改革に奮闘する様子が描かれている1冊。黒木先生の自伝。地方大学の改革にあたって、学内でどのような調整が行われるのか知るきっかけになった。

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    2014年05月12日
  • 知的文章とプレゼンテーション 日本語の場合、英語の場合

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    面白かったし、参考になった。
    簡潔でわかりやすい文章を書く、わかりやすい説明をするということは、自分にとって到達すべき目標となっている。そのために何を心掛ければ良いかについて、本書で書かれている。
    アカデミックな世界にいる研究者、大学生や院生向けに書かれていると思われるが、一般の企業や官公庁に勤めている人にもオススメ。

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    2013年08月12日
  • がん遺伝子の発見 がん解明の同時代史

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    ガン遺伝子の発見までを分かりやすくまとめた良書。素人さんにはどこ迄伝わるかな~と言うところは有るけれども。現在ではゲノム情報はある、iPSはある、がしかし未だに全く克服できない癌に対する研究者達の戦いの初期の初期の記録。胸が熱くなります。

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    2013年04月17日
  • がん遺伝子の発見 がん解明の同時代史

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    がんが遺伝子の異常であることは何となく判るのであるが、遺伝子の異常がどうしてがんになるのかはじつはよく判らない。がん遺伝子にはがん遺伝子とがん抑制遺伝子がありがんが発生するには複数のがん遺伝子が絡んでいるらしい。人は歳を重ねるごとにがんになる可能性を増すのだが、遺伝子の変異する確率をかけ算していくと現実のがん発生の率と比べるととんでもなく低い確率になるらしい。遺伝子がダメージを受けてもたいていの場合、修復酵素がダメージを解消するらしい。すなわちDNA修復遺伝子というのがあるらしく、こいつが変異してしまうと細胞が遺伝子不安定状態になりがん遺伝子、がん抑制遺伝子のダメージが累積しはじめがんに至るの

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    2013年01月21日
  • 知的文章とプレゼンテーション 日本語の場合、英語の場合

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    誰にでもわかりやすい文章を書く注意点から、理系文系の問題、英語の必要性、パソコンの必要性にも言及している。

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    2013年01月15日
  • 知的文章とプレゼンテーション 日本語の場合、英語の場合

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    大変失礼だろうけれど、このお年でこの内容の書籍を書けるというのは凄いことだと思いました。本書でもの足りなければ参考文献が巻末に羅列されているのでさらに学習が深まりそうです。

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    2012年10月08日
  • がん遺伝子の発見 がん解明の同時代史

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    実験マニュアルで有名な黒木先生の1996年の著作。個人的に知っている内容ばかりではあるが、歴史背景をうまく絡め、時に幻想的な文章表現も面白い。ゲノム全解読の5年前に書かれたという部分を差し引く必要があるが、がんにおけるDNAの変異や分子メカニズムの発見の歴史背景など、大学/院生教科書の副読本としてオススメ。

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    2012年10月21日
  • 健康・老化・寿命 人といのちの文化誌

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    寿命、老化、肥満、糖尿病、循環器疾患、がん、感染症、生活習慣(病)、別れ(死別)について書かれた本。
    著者ががん研究の専門医ということもあり、専門家が書いた本のいわゆる難しさをそこまで感じずすらすら読める。
    面白いからいずれ再読したい。どの章だけ拾い読みしても楽しめそうな感じ。

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    2011年10月28日
  • 知的文章とプレゼンテーション 日本語の場合、英語の場合

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    コンピューターに使い慣れている世代としては、最終章は不要だった様に感じられるが、その他の情報はとても参考になった。
    文章の書き方、組み立て方がわかり易く紹介されており、特に日本語と英語両方を駆使していかねばならない若者の世代には役に立つ一冊であると思う。

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    2011年06月24日