黒木登志夫のレビュー一覧
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色々改めて教えられることもあり、読んで損のない新書かと。色んな国の政治家等の評価はさておき、自分の国はどうかと言われれば、これはまぁまぁ辛い。まぁでも行き着くところ自分たちで選んだ人たちだしね、と言われれば反論の余地もなく。
あと東日本大震災の時も思いましたが、経済を最優先にした効率性重視の政策立案は、結果として究極の不経済を産む、もっといえば国民に不幸をもたらしてしまうんですよね。将来への見通しとか長期的戦略性といったセンスは、もしかすると日本社会全体に足りないものかもしれないです。
ともあれ、早く収まってほしいです、世界全体で。凡民は祈念しつつ、3密回避・手洗い励行・マスク着用に勤しみます -
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がん研究者でサイエンスライターの黒木登志夫氏による新型コロナについての最新の知見をまとめた好著。状況は日進月歩なのですぐに読むべき。
巻頭でで山中先生が言われているように、今の世に必要な物は健全な批判である。
未知で未経験の事態に対して日々難しいかじ取りを担っているリーダーに対する敬意があっての批判が求められていると思う。社会に警鐘を鳴らすのがジャーナリズムの役割というのはわかるけれども、政権や総理を批判するがための批判には辟易していたので、科学的検証に基づく本書の批判の姿勢に喝采を送りたい。
この一年間、新型コロナに関するニュースを聞かなかった日は一日もなかったしネットには情報が溢れ -
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日本癌学会会長など日本医療の最前線で活躍してきた専門家から、まとまった解説書が出た。冒頭には、山中伸弥さんから「推薦の言葉」があった。私としては、もうそれだけで本書に全幅の信頼を置く。
とてもわかりやすく、尚且つ鋭い分析だと思う。昨年10月末までのデータがほとんどではあるが、昨年の日本ならびに世界のコロナ対策への評価と問題点抽出は出来ているし、我が意を得たりという気もした。
以下。参考になった部分。
⚫︎「新型コロナウィルスについて知る」
・変異。マイク真木「バラが咲いた」を例に説明。この歌は何故か、遺伝子暗号と同じように三つづつに区切れる、のだそう。
「バラガ サイタ バラガ サイタ -
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序章:人類はパンデミックから生き残った、第一章:新型コロナウイルスについて知る、第二章:新型コロナ感染症を知る、第三章:感染を数学で考える、第四章:すべては武漢から始まった、第五章:そして、パンデミックになった、第六章:日本の新型コロナ、第七章:日本はいかに対応したか、第八章:世界はいかに対応したか、第九章:新型コロナを診断する、第十章:新型コロナを治療する、第十一章:新型コロナ感染を予防する、第十二章:新型kコロナと戦う医療現場、第十三章:そして共生の未来へ。いままさにのコロナについての著作。体制への疑問も書かれている。二兎を追って、より感染を広げてしまったのではないか?
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がん遺伝子とがん抑制遺伝子、そしてヒトゲノムの解読という現在の分子生物学の基礎が築かれていった80年代のルポ。
難易度が気になる方もいると思いますが、大学初級程度かと思います。バイオや化学に興味のある高校生でブルーバックスの「アメリカ版 大学生物学の教科書」などが理解できる人なら大丈夫です。
ほぼ現在の分子生物学の基礎的な部分と相違なく80年代の遺伝子研究は重要なものだったことがよくわかります。
一方でこの本が出版されてから20年以上経っており、科学系の本としてはそれなりに古いものです。しかし、今も多段階発がんモデル(第7章)は大腸がんしか(確か)無く、遺伝性のがん以外の我々の多くが恐れ -
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iPS細胞が見出された背景について非常に基本的なところから丁寧に解説してくれる上、臨床の場での適用例やその研究・実用段階の記述が極めて豊富。聞き慣れない病変名に有名人のエピソードを絡めたり、Wikipediaなどよりずっとシンプルでキャッチーな図表を用いるなど、専門的な分野への読者の親しみやすさを高める配慮を随所に感じる。
幹細胞に様々な種類がある上互いに相補的な関係にあるものも多く、iPS細胞と他の細胞を切り離して扱うことに全く意味がないことが分かったことが本書を読んでの最大の収穫。iPS細胞を取り巻く「今まで」と「これから」が280頁足らずで一望できる手軽さも良。ただ研究者名や専門用語が -
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がんが遺伝子の異常であることは何となく判るのであるが、遺伝子の異常がどうしてがんになるのかはじつはよく判らない。がん遺伝子にはがん遺伝子とがん抑制遺伝子がありがんが発生するには複数のがん遺伝子が絡んでいるらしい。人は歳を重ねるごとにがんになる可能性を増すのだが、遺伝子の変異する確率をかけ算していくと現実のがん発生の率と比べるととんでもなく低い確率になるらしい。遺伝子がダメージを受けてもたいていの場合、修復酵素がダメージを解消するらしい。すなわちDNA修復遺伝子というのがあるらしく、こいつが変異してしまうと細胞が遺伝子不安定状態になりがん遺伝子、がん抑制遺伝子のダメージが累積しはじめがんに至るの