黒木登志夫のレビュー一覧

  • 健康・老化・寿命 人といのちの文化誌

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    ネタバレ

    碩学の書というにふさわしい。たばこをやめる、野菜を食べ塩分を控え、カロリーをとりすぎない、運動する、毎年健康診断を受けるという至ってまっとうな話だが参考文献と書きぶりが素晴らしい。

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    2015年08月09日
  • 知的文章とプレゼンテーション 日本語の場合、英語の場合

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    英日翻訳に際して文章の組み立て方を学びなおそうと読み始めた。
    読み返すべき箇所が多々あるので購入決定。

    著者の専門は医学者だからだろうか。
    エビデンス主義な書き方や切り口が現代風。
    これからのクラシックになるかも。
    文章の素となる思考を整理するためにも、大学の初年度生や高校生の討論用テキストに採用されていけばとよいと思う。

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    2013年08月07日
  • 知的文章とプレゼンテーション 日本語の場合、英語の場合

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    まさかこのタイトルの本に、谷崎や三島の名前を見ることになろうとは、思っても見なかった。

    著者の黒木先生はがん研究者であり、それがこの本の購入動機にもなった。

    「知的文章」に関しては、先の日本の文豪等からも引用し、その教養の広さに驚かされた。

    「プレゼンテーション」に関しては、正直、あまり学ぶところがなかった。
    というよりも、先生とは考え方が合わないようである。先生は、あまり派手なプレゼンを好まないようであるから。

    「日本語と英語」に関する考察も非常に興味深い。
    "Globish"や"Glopanese"という造語は、これから私にとっては、キーワー

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    2012年11月19日
  • 落下傘学長奮闘記 大学法人化の現場から

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    40年間研究だけをしてきた基礎医学者が、突然、地方国立大学の学長に。
    法人化の混乱、抵抗する教員、文科省の圧力、予算削減のなかで奮闘する落下傘学長。
    データを駆使した現場報告。

    [ 目次 ]
    落下傘降下
    遠山プラン―高等教育のグランド・デザイン
    国立大学法人化―国立大学包囲網
    法人化で何が変わったか1―システム改革
    法人化で何が変わったか2―削られる予算
    岐阜大学の試み―思いつき学長
    教育に軸足を置く―大学の原点
    附属病院の危機―破綻のスパイラル
    事務局―支配する組織から支持する組織へ
    拡大する大学間格差―東大一人勝ち
    学長の生活日誌―忙中閑あり

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    [ おす

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    2011年03月26日
  • 落下傘学長奮闘記 大学法人化の現場から

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    『落下傘学長奮闘記―大学法人化の現場から』(黒木登志夫、2009年、中公新書ラクレ)

    国立大学が法人化される直前に岐阜大学の学長になった黒木さんの7年間の学長生活の回顧録。と同時に、日本の高等教育や国立大学法人が抱える問題点を、学長の立場から現実的に論じている点が面白い。

    個人的には、競争的資金の配分についての旧帝大と地方国立大の格差の話が一番参考になった。

    (2010年12月30日 大学院生)

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    2010年12月30日
  • 落下傘学長奮闘記 大学法人化の現場から

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    岐阜大の学長を7年間務められた黒木先生の仕事をまとめた本。大学運営の難しさを垣間見る。

    地方国立大の話ではあるが、私立大にも当てはまる点が多い。
    レベルは違えど、透明性の確保、教職連携などは今後の課題になるだろう。

    また、省庁、特に財務省への働きかけがとても重要ということが再認識される。
    運営費交付金1%削減が大きな問題になっている。
    大学においてもこれまで無駄なところも多かっただろうから、それを改善する必要はある。
    しかし、恒常的な予算自体はしっかり確保しておいてもらわないと、現場はどんどん疲弊していくことになるだろう。




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    2009年10月07日
  • 研究不正 科学者の捏造、改竄、盗用

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    誤魔化しのない厳密な世界だと思っていたが…
    個人的には考古学の神の手とされる人の話は昔から知っていたので入りやすかった。作者自身がその世界の方のため非常に具体的(当事者と知り合いのケースあり)で説得力があった。
    データを自分の都合の良い情報に寄せて行くのは成果が求められる世界では誘惑として抗えないのかもしれぬ。各事例があり日本も悪い意味でトップとなっているなど参考になる。
    最新版を望む。

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    2025年12月08日
  • 知的文章術入門

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    この人は、英語を習うことで、日本語を理解したのかもしれない。
    私は、感覚で、日本語を使っていた。この事に気付いたのは、中年になってから。本を読むのは好きだったけど、書く日本語は、感覚で書いていたのかもしれない。
    日本語しか知らなかったから、かもしれない。
    本格的に、英語を学んで、英語で資料(作って初めて、日本語の弱さを知った。
    比較することで、わかることがある、と知った。

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    2025年08月17日
  • 死ぬということ 医学的に、実務的に、文学的に

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    一章から八章まではやや飽きる内容が続くが、九章の尊厳死のあたりから非常に面白かった。

    私自身、延命治療は時と場合に寄っては本人を苦しめることになるという考え方なので、共感できることも多々あった。

    最後に村上春樹氏の作品の一節をひかれているが、生と死という対極的なものではなく、一部として存在しているという言葉に感銘を受けた。

    「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。」

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    2025年06月22日
  • 死ぬということ 医学的に、実務的に、文学的に

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     病気そして死についての知識はバラバラにあるいはいい加減なものでしか無かった。
    これを読んで少しは整理できたのでたいへん参考になった。

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    2025年03月30日
  • 死ぬということ 医学的に、実務的に、文学的に

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    米寿を迎えた黒木先生、死ぬことを考えて、本を一冊書き、いまや何も怖くない、という気分との事、曰く、悟りを開いた境地、めざせ、ぴんぴんごろり、であります。日本語は、濁音と静音では、意味が大きくことなる、刷毛(はけ)と禿(ハゲ)の違いのように。はけに毛あり、ハゲに毛が無い、ごとく、ごろり、とコロリは、違うようです。死を書きながら、なにかしら明るい本であります、☆四つです。

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    2025年03月01日
  • 死ぬということ 医学的に、実務的に、文学的に

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    医学者である著者が、医学的観点を中心に、短歌や俳句など文学作品を随所で引用しつつ、死についての様々なトピックについて、エビデンスベースで、かつ、ユーモアを交えて解説。
    タナトフォビアの自分にとって、健康で長生きするためにどうしたらよいのかということを含め、いろいろと示唆深い内容だった。著者が主張する理想の死に方としての「ピンピンごろり」についても、確かにそのとおりだと思った。

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    2025年02月26日
  • 死ぬということ 医学的に、実務的に、文学的に

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    いずれやってくる死に向かいあおう、なんて考えはなく読み始めたが、いろいろな病気のことを知ることができた。
    また、その日が来る前に家族に迷惑を掛けないためにも、備えが必要であるということも。

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    2025年01月21日
  • 研究不正 科学者の捏造、改竄、盗用

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    2014年のSTAP細胞事件から「研究不正」に興味があり、本書を読んだ。これまでに村松秀著『論文捏造』や上原善広著『発掘狂騒史』を読んだが、これらの事件も含めてより広範に不正の事例を紹介している。不正とは、①捏造、②改ざん、③盗作の3つである。
    本書の発刊は2016年。著者の黒木登志夫氏は東北大学医学部を卒業した医学博士で、世界で初めて試験管内での発がん実験に成功した研究者。東大名誉教授、岐阜大学名教授でもある。1936年生まれの氏は2024年現在88歳だが、まだまだお元気で、今年の8月にも『死ぬということ』(中公新書)を上梓した。本書で記された「研究不正」に対する怒りからも、またときおりジョ

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    2024年12月07日
  • 死ぬということ 医学的に、実務的に、文学的に

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    老衰死の提唱。米寿でもこれだけの著作が書けることに脱帽です(若輩の身分でこんなことを言うのは失礼とは思いますが)。

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    2024年11月09日
  • 変異ウイルスとの闘い――コロナ治療薬とワクチン

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    ワクチンの仕組みや開発、その有用性に対する科学的な説明を主軸に、コロナ禍に何が起きて何がなされていたのか、2022年始めのオミクロン株ぐらいまでの変遷が分かりやすく説明されています。また、コロナ禍で顕わになった日本の政治対応や医療体制の脆弱性についても落ち着いた議論、提言がなされていて納得はいきます。コロナ禍の渦中ではフェイク情報が溢れて社会に分断も生じたかもしれないが、社会的には落ち着いてきた現在、このコロナ禍の3年間を冷静に客観的に俯瞰して眺めるためには有用な一冊でした。
    ワクチンを自動車のシートベルトに喩えているのは分かりやすく、著者はシートベルトを義務化するならワクチンも義務化すべきと

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    2023年11月07日
  • 変異ウイルスとの闘い――コロナ治療薬とワクチン

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    COVID-19のウイルスだけの話かと思っていたら、様々な政策への批判もあり、今後の方針の話もあった。

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    2022年10月04日
  • 変異ウイルスとの闘い――コロナ治療薬とワクチン

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    著者の黒木登志夫さんは、東北大学医学部卒業。専門はがん細胞、発がんのメカニズム。

    第1章 パンデミックは続く、変異も続く
    第2章 ワクチンの基礎知識
    第3章 ワクチン開発物語
    第4章 ワクチンをめぐる「困った問題」
    第5章 日本のワクチンはなぜ遅れたのか
    第6章 治療薬への期待
    第7章 医療逼迫はなぜ起こったか
    終章 コロナ禍の終わりに向けて

    2022年3月に書かれた本なので、比較的最近までの情報は入ってはいる。しかし終章に記載のある今後考えられる3つのシナリオの中で、可能性が低いと見られていたオミクロン株の後に、より強力な感染力の変異ウィルスが出現するということが現実(BA5 第7波)と

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    2022年07月23日
  • 変異ウイルスとの闘い――コロナ治療薬とワクチン

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    新型コロナのワクチン、治療薬、医療逼迫について、解説。
    2022年3月くらいまでの情報が記述されている。
    分かりやすく、読みやすい。
    日本は感染者数、死亡者数が抑えられているものの、ワクチンや治療薬の開発では遅れをとり、またワクチン接種でも遅れをとった。そして、医療逼迫で入院したくても出来ない状況が発生し、他の疾患での救急医療にもしわ寄せが起こった。
    今(2022/06下旬)現在、感染状況は落ち着いているが、数々の問題点があったことを改めて認識した。

    コロナ危機の行方として、「終わりの始まり」「始まりの終わり」「終わりなき始まり」の3つのシナリオをあげているが、著者が一番可能性が高いとしてい

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    2022年06月25日
  • 知的文章術入門

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    後半の英語作文の件が面白かった.ただ、日本語がうまく書けないことは、ふつうに生活するにしても、致命的なことになると感じている.ツールとしてEndNote, iThenticate, SkELL, DeepL Translatorなどの紹介があり、参考になった.DeepL Translatorは何度か使ってみたが、素晴らしい性能だ.

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    2022年06月04日