【感想・ネタバレ】研究不正 科学者の捏造、改竄、盗用のレビュー

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Posted by ブクログ

研究不正のありがちなポイントを並べるだけでなく、研究不正の事例を挙げて事実を述べていく構成。
卒業や任期の締め切りがある中で成果=論文を出すことが求められる。いいデータが出ると上司に承認され、研究室での立場も向上する。そんな中、自分が欲しかった結果やデータ、統計結果が出ない時にどうするか、時間もない…となった時に果たして魔が差さないとは言い切れるか。考えさせられた。

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2020年09月14日

Posted by ブクログ

★現象優先の生命科学の危うさ★生命科学の研究者が研究不正を過去の事例から淡々と分析する。日本だけでもこんなに不正があったのかというのは単純に驚きだ。STAP細胞よりもノバルティスの問題の方が企業に都合のいいように研究が使われていた意味では問題が根深いのがよく理解できた。キャラに引っ張られるのがいかに危ないことか

科学といっても数学などに不正は生じにくく、医学と生命科学で目立つという。後者は理論の前に現象を優先し、抽象化があいまいなまま進んでいくからという。とにかく目の前の人を治すために、という思いがあるのだろうが、確かに同じサイエンスでも言語がまったく違う。

一般の人に分かりやすいようと、ところどころに笑いを交えようとするのが、こなれていなくてむしろおかしい。

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2020年08月02日

Posted by ブクログ

ディオバン事件もSTAP細胞事件も詳細に経過や考察が記述してあり興味深く読んだ。色々と不正の背景を考察しているが、結局は研究者の「美意識」によるところが大きいのだと思った。「ピアレビューは性善説で科学的な意義を評価し、ソーシャルメディアに審査は性悪説で粗探し」。

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2020年04月26日

Posted by ブクログ

深刻な研究不正の事例、不正の実態、なぜ不正にいたったのか、どういった仕組みで不正を監視しているか、不正をすると結局どうなるか、今後不正を防ぐためにどうすればよいか、そういったことが丁寧にまとめられています。なかなかボリューミーです。エラーもミスも人間である以上ゼロにはできませんが、自分の言動が大なり小なり周囲に与える影響を冷静に考えるための余裕くらいは、なんとか確保しておきたいです。

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2020年12月19日

Posted by ブクログ

過去に起きた42の不正事件を紹介しながら、不正が生じる要因やその対応を論じる。不正の理由は様々で名誉欲だったりプレッシャーだったりするわけだけど、そういう理由では説明のつかない、それこそ病んでるとしか言いようのない事例もあってぞっとする。なかでも旧石器捏造事件は、当事者のその後を知るにつけ、捏造の当事者さえもある意味で被害者なんじゃないか思えるほどに衝撃的だった。

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2017年04月21日

Posted by ブクログ

一口に不正と言ってもいろいろあり,びっくりするような手口から,呆れるような手口まであって,こんなことにどうして引っかかったのかと少し謎な事例もあって,読み物としても面白かった.科学者としての在り方が問題のようであるが,まず人間としての在り方だろうと思った.

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2016年09月20日

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