法条遥のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「リライト」4部作でタイムリープ作家として頭角を現した法条遥のミステリ。外部と隔絶された空間で、記憶をなくす薬の被験者として過ごす7日間という題材は興味をもったが、種明かしが微妙。7日間が実は逆転していましたと言われてもはいそうですかとしか思えない。東条と金城の入れ替わりも死体を生きているものと錯覚させることも途中で薄々気付いた。この物語の面白味はどこにあるのだろう?結局秘薬レーテの製造方法は失われるから社会的パニックは起こらないし、主人公はお人好しだし。父が横領したと言われてあっさり信じちゃうわけ?二十歳だから仕方がないのか?いまいち面白味が発見できない話だった。
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Posted by ブクログ
ネタバレトリックがキモの小説を読んでる途中でトリックに気づくこと。
これ以上につまらんことは無いぞ?
いや、まだこれ以上のどんでん返しがラストで待ち構えているに違いない。
さぁ、驚かせていただきましょう...
終わったぁ...。
一日ごとに記憶がリセットされ、同じ日を繰り返す7日間。
3日目で気づいてしまった。
これ、展開が「利休にたずねよ」だわ。
製薬会社オリンポスの役員を務める父が、母と共に交通事故で死んで以来、笹木唯は生物が死んでいる状態を受け入れることができなくなった。
さらに、父が会社の金を横領していた証拠を突きつけられて臨床実験に参加する事になる。
そ -
Posted by ブクログ
日本ホラー小説大賞を受賞した『バイロケーション』の
続編に当たる作品だが、前作に比べると
作り込みが甘いと感じてしまう。
前作では、画家、刑事、医者、秘書といった
一般的な職業の範疇に入る人がバイロケーションに
悩まされるという内容だったが、
今回は料理人の顔をかぶった殺し屋という設定になっており
リアリティに欠ける人物像になったことで
ギリギリのところで保たれていた設定が
荒唐無稽の方に寄ってしまったのが痛かった。
また、オリジナル⇔バイロケーションという関係に加えて、
本作ではスプリット=分裂という概念が出てきたことで
複雑さが増しており、殺し屋設定と相まって
設定に溺れてしまったよう -
Posted by ブクログ
ネタバレネタバレどーんとあるので気をつけてください。
まず始めに、えええええええそんなのありかよおおおおお!????
いやね、ミスリードは重要ですよ勿論、じつはこんなんでしたーとかよくあることじゃありませんか。ラストも納得が行くけど哀しいというか、映画の宣伝文句である、本物を必ず殺す、というアオリはあながち間違いでもなかったのだなあ、と。
簡単に言うと、所謂ドッペルゲンガーみたいな自分と瓜二つの存在をバイロケーションというのだけれども、そのバイロケーションはオリジナルの記憶も引継ぎ現れる時間もアトランダムで私生活がぐちゃみそになっちゃうんですよ、さあどうしましょう?というお話です。
んでもって