あらすじ
未来へ跳んだ夏、過去を変えた秋、時に挑んだ冬。すべては君の、完璧な春のために――。2013年春、転生し続ける女、国枝小霧(くにえださぎり)の結婚式に届いた一通の祝辞が、物語の真実を語り出す――。未来から来た少年・保彦を救うため、中学二年の美雪が時を超えた1992年夏『リライト』。予知能力を持つ千秋霞が、息子が死ぬ未来を変えた1992年秋『リビジョン』。タイムパトロールの少女・ホタルが、ある書籍を持った少年と邂逅した1997年冬『リアクト』。すべての出来事は、この完璧な春のために……四季を巡る物語、完結篇。
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Posted by ブクログ
忘れてたけど実はこうで、暗示が解けて思い出したとか、あり?
リライトは、無くても良かったてこと?
保彦が最低の自分勝手男だっていいたいだけのラストのような。
Posted by ブクログ
リライト、リビジョン、リアクト、リライブ4部作完結編。3週間かけてやっと読破できた。
ただ読み進めるだけなら3週間もかからないと思うが、如何せん、この作品群は少なくともメモを取り、そのメモを読み返し、行きつ戻りつしないと読み進められないブツです。
落としどころは、保彦と小霧との ――― 人類滅亡あるいは人類など最初から存在しなかったとなりかねない ――― 数千年の時空移動を駆けた愛のオマージュ物語でした。
あーしんどかった。
時を、駆ける少女。
時を、書ける少女。
時を、欠ける少女。
時を、欠ける少女。
いずれもが私に当てはまり、同時に、そのすべてに当てはまらない。(「1四季」p17)
私は、国枝小霧。
四季を繰り返す女だ。
(「1四季」p20)
夏に『美雪』が溶けてなくなり、
秋に『霞』時間を覆し、
冬に『蛍』が舞い、
そして・・・・春に『小霧』が光となる。
(「2私記」p56)
駆けた。―小霧として、どういう人生を送ろうが―――。
欠けた。―その人生とは、すなわちもう一度欠ける・・・、死ぬためだけのもの―。
賭けた。―だからもう、賭けるという意味の期待すら、意味がない―。
今回も、私は賭けたのに、この人生もまた失うだけの人生だった。
(「3死期」p59)
「久しぶり」
それが、少年の第一声だった。
国枝小霧と、一条保彦。
その最初の出会いは、夏だった。
(「3死期」p75)
『秋』に消えた母の因果を、
『冬』に姉からもらった力で、
『春』が見えない妹を、
『夏』の物語を導くために・・・。
(「4始期」p94)
私の名は、
冬における『一条保彦』。
春における『国枝保彦』。
夏における『園田保彦』。
秋における『千秋保彦』。
(「6指揮」p131)
晒される夏
繰り返す秋
解明かす冬
回帰する春
春の霞に、生まれた命が、
夏の蛍に、導かれ
秋の小さな霧へと、姿を消し、
冬の、美しい雪と出会う
時に、1992年7月1日
この日
“霞”―すべての始まりとなる『夢』を見る日
“蛍”―すべての始まりとなる『本』を彼女に貸した日
“小霧”―すべての始まりとなる『彼女』の誕生日
“美雪”―すべての始まりとなる『彼』と出会った日
そして
“保彦”―名前のない彼が、『名前』と出会った日
(「時と四季のエピローグ」p231)
(作品紹介)から
未来へ跳んだ夏、過去を変えた秋、時に挑んだ冬。
すべては君の、完璧な春のために――。
2013年春、転生し続ける女、国枝小霧(くにえださぎり)の結婚式に届いた一通の祝辞が、
物語の真実を語り出す――。
未来から来た少年・保彦を救うため、
中学二年の美雪が時を超えた1992年夏『リライト』。
予知能力を持つ千秋霞が、
息子が死ぬ未来を変えた1992年秋『リビジョン』。
タイムパトロールの少女・ホタルが、
ある書籍を持った少年と邂逅した1997年冬『リアクト』。
すべての出来事は、この完璧な春のために……四季を巡る物語、完結篇
Posted by ブクログ
ハチャメチャに面白い『リライト』から続く全4作のシリーズの最終巻。正直3作目の『リアクト』でほぼオチが着いてたのでどうなるかと思ったら、ここに来て新キャラが主人公。しかも「転生」という新要素が追加され、話のややこしさに拍車がかかって解説の佐々木敦も理解を諦めていた。SFというよりファンタジーな部分があったし。
評価の微妙さは話のややこしさのせいだと思うので、うまいこと映像化されれば見直されるかもしれない。
Posted by ブクログ
「リライト」から続く、不条理タイムリープシリーズの完結編。前作の「リアクト」もかなり複雑ではあったが、本作もそれに負けるとも劣らない難解さである。前作、前前作を読んでいてもいまいち読解が追いつかず、一読で完全に把握できないのはやや惜しむ部分であるとは言える。ただこの複雑さはある種のメタ的な意味も多分に含まれており、著者の得意とする「不条理さ」を現しているとも言えるので一概には否定出来ない。時のルールは絶対で、一度狂えば全て狂い、無限拡張していくという、ある種の当たり前を煮詰めに煮詰めた作品であるともいえよう。情報の複雑さを除けば、結婚式を間近に控えた、輪廻転生するたびに記憶を保持し続けた盲目の女という設定は非常に上手いと思ったし、あらゆる人間を犠牲にしてでも全ては妹のこの日のために捧げた兄のヤスヒコという関係性もシリーズの総括としては申し分ない。輪廻転生とタイムリープを絡めたアイディアは斬新ではあるし、結局は個人の物語に収束することにより、親しい個人を目的としたタイムリープは、その他大勢の人間の運命を狂わせるという、タイムリープものの負の側面をしっかり断罪しているので個人的にはそこそこお気に入りです。最終章としてのまとまりもいい。
Posted by ブクログ
小説巻末の解説者も明らかに全部理解できてなくてウケる。
作者あとがきでフローチャートをプロットにしたとあるが、完全に腹落ちしてるのは作者だけなんだろうと思う。
だが、「史上最悪のタイムパラドックス」の帯通りに、実験的な小説だった。
起こってしまったことは、起こる。
それを無理やり改変しようとするとどうなるか。
時空の果てにぶっ飛ばされるか、
時間のループに閉じ込められるか、
単純に時のルールに殺されるか。
どうあがいても未来を見れない。
生きて死んでの繰り返しに陥る、生まれるたびにつけられる「小霧」が最終巻の主人公。
小霧がどうしてこんな運命になってしまったのか。
保彦自身による解答と、彼女への贖罪を。
Posted by ブクログ
リタイア することなく(笑)
「リライト 」「リビジョン 」
「リアクト 」そして 「リライブ 」。
reシリーズ これで 完結!
四作 読み終わっても、
「そーいうことか!」と
「どーいうことだ?」が
いまだ 混ざり合ったままで。
終始、読み手に理解してもらう事を放棄したような書きっぷりに、
サンザン振り回され、ガンガン頭揺さぶられ、
そのまま 置いてきぼりにされちゃった。
そんな、なんとも言えない読後感。
順番に!一気に!が鉄則の、
紙とペン片手に
面倒くさい読書がしたい方にオススメ。
Posted by ブクログ
おわったー!久しぶりに時間を空けずに読んだシリーズ。シリーズ最終作は転生を繰り返す少女小霧と兄のお話。
なんかよくわからないとこも正直いくつかあるけど、うまいことまとめたなぁ。パラレルワールドではなくあくまで「単線としての時間」にこだわりを見せてててどうなるかと思ったけど。懺悔をし妹に償う決断する兄の成長。でもその先で希望も感じさせるキレイさ。満足!
よくわからないとこは、たぶん僕の理解力が追い付いてないだけなんだけど、たぶんいくつかは作者も目をつぶってるんじゃないかなぁ。誰かと答え合わせしたい。理解しづらいとこもたくさんあって。テーマ上仕方ないのかもしれないけど、文章の下手さもあると思う笑。
まぁそういうのも含めて咀嚼する余地がある。まだ楽しめそう。
Posted by ブクログ
「リライト」から続く4部作の完結編。完結編というより、いろいろぶっちゃけ編と言ったほうがいいかもしれません。
これは「リライト」から4冊一気読みしたいですね。というより一気読みで再読しないと、理解しきれないです。
Posted by ブクログ
リシリーズの最終章。
タイムループ少年は実はタイムパトロールのボス。自分で自分を探す。妹の霞は1000年前から死んだり生まれたりを繰り返す。その妹の目を治すために未来に飛び、過去に戻ってきてリライトをしたりした。
Posted by ブクログ
全部読むとすごい仕掛けのお話である事はわかる。
が、スッキリ納得するのかといえば別で、わかりにくい話を繰り返し説明されてるうちに終わったなという感じ。
『リング』シリーズなんかを読んでいると、このシリーズ展開の持つインパクトもそう大きくはない。
にしても錯綜した話で???と思ってる間に四部読み通してしまう勢いや筆力はあるんじゃないかな。
Posted by ブクログ
『リライト』から始まったこの四部作、なんとか読み切りました(疲れた………)。
「シキ」とか「カケル」とかの文字遊びみたいなのは好きだったんだけど、全体を通して物語が進むごとに難解になっていき、ストーリーを楽しむことより、構造を理解することに頭を割いて、気づいたら物語が終わってしまった印象。
なので、この作品を100%堪能したとはいえないかも。作品全体を通した評価も難しいところ。
ただ、個人的にはこういうギミックのある小説群は好きなのです。
北村薫さんの本もいつか読みたい!
Posted by ブクログ
冒頭。今回の主人公がさぎりさんというそうですが、正直どちらさまですかね、という状態。
4冊目の今回でフィナーレを迎えるのですが、一番最初にリライトを読んだ時の衝撃が一番すごくかったので、最終話まで読んでは見たけど後付け感がぬぐえなくて、ああうんよかったねえ、しか感想が残らなかったです。
ただ4冊かけた春夏秋冬や名前の使い方の表現なんかは詩的ですごく好みです。
Posted by ブクログ
リ、シリーズ4作通して一気読みし、タイムパラドクスもののSFとして楽しかったが、シリーズが進むにつれて次々と真相が新しい様相を見せる上に、時間軸が過去-現在-未来にぽんぽんと跳ぶので、最終的なオチが理解できていないのが残念…作者が作ったという時間旅行のチャート表を付録でつけてくれたら良かったと思う。
Posted by ブクログ
リライトシリーズ最終巻!
リライトを読んだ時の衝撃は凄かった。
リビジョンは理解できたけど、リアクトからリライブの流れは正直よく分からなかった。
連続して読めば理解できるのかもしれないけど、かなり疲れるからやだなー笑
Posted by ブクログ
法条遥による、SF四部作の完結編。
シリーズの完結編的な位置付けで、全体の伏線回収、種明かし的な側面が大きかった。
今回の主人公ともいえるキャラクターの設定もやや雑に見え、感情の推移もちょっと不自然に思えた。
一年に渡り読んだので、正直細部までは明確に覚えていない。ただし、逆にいえば複雑なタイムパラドクスの話を大枠では捉えられているわけで、ストーリーテラーとしてそれなりに評価はすべきなのかとも思う。
一作目が一番よかった。
3-
Posted by ブクログ
再読2回目。
四部作の最後。
四季の話。こんがらがるものをまとめきれなかった、まとめるために四作必要だった。
そんな感じ。まとまってないんだけどね。どうしても折り畳めない角がある感じなんだけど。
ま、でも、いいでしょう。