小山田浩子のレビュー一覧

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    【収録作品】赤い猫/森の家/カレーの日/おおばあちゃん/遭遇/ミッキーダンス/えらびて

    コロナ禍とその後の日常が、一組の夫婦とその周りの人々の視点で綴られている。

    淡々とした描写は好みなのだけれど、文が途切れなく続いているのが気持ち悪い。だらだらと… ではないのだが、目にだらだらと見えてしまう。
    垣間見える社会諷刺は面白いのだが。

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    2025年04月05日
  • 工場(新潮文庫)

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    不気味な面白さだった!
    はじめは工場についてで、
    不穏な描写と、発展の象徴とのギャップに心穏やかに読めず笑 

    けど、次第に工事で働く一職員たちの視点で後半の物語は語られていく。
    何気ない日常にある、何気ない悪意がとてもリアルで読み進める手が遅くなるくらいじっとりしていて読み応えあり、、。

    癖になる文体で、他の作品も読みたいと思った

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    2025年03月26日
  • 工場(新潮文庫)

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    工場、ディスカス忌、いこぼれのむしの3篇どれももうホラーで一番恐ろしいのは人間!
    工場が一番まともくらいの感覚。
    他人のことなんて、絶対にわからないのに、わかったように毎日が過ぎていく不思議。その事を日々の中で、小説でこうしてハッと見せられることがある。
    人間はすごいバランスで保っている。

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    2025年03月20日
  • 庭(新潮文庫)

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    15の物語からなる短編集
    どれも不思議で不穏で意味不明なお話ばかり、だけどクセになる
    私がすきだった物語は『動物園の迷子』
    読んでいるうちに語り手がどんどん入れ替わり自分が今読んでるのは誰の事なんだろうと迷子になってしまう
    ほんとに不思議な作家さんだなあ

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    2025年03月16日
  • 工場(新潮文庫)

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    「いこぼれのむし」から感じたのは
    主観と客観のあまりのずれ
    意思疎通の難しさに非常に共感した
    表題作「工場」はあまりに不思議な世界で
    どう読めばいいか正直戸惑っている
    これからどなたかの考察でも読んでみることにする

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    2025年03月08日
  • 工場(新潮文庫)

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    すごい話題作だから読んでみたけどまさかの短編集で(ちゃんとみない私が悪いw)題名の工場は微妙だった、、、
    書き手がコロコロ変わって、大抵行開けたりするけどこれは急に変わるから分からず、難しすぎた。そしてそもそも論癖ありすぎるから難しい!
    最後の芋虫のやつはちょうど良い気持ち悪さと人間のあるあるの気持ち悪さで最高だった笑

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    2025年02月17日
  • 工場(新潮文庫)

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    「工場」「ディスカス忌」「いこぼれのむし」の3編。
    表題作は語り手が3人いる。あともう、雰囲気が灰色。
    個人的には「いこぼれのむし」が一番好みだった。
    すごくこう…モヤっとするのだが、実際あるよなーと思った。一番身近だったからかも。

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    2025年02月02日
  • 最近

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    コロナ禍の日常を描いた短編集。わずか数年前のことなのに、こんな感じだったなあ…と感じてしまう。だからこその短編集なのかも。
    この作家は、初めて読んだ。読点が少なく、ページに字がびっしりなのに、読みやすく面白かった。

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    2025年01月21日
  • 工場(新潮文庫)

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    工場は事前に主人公になる人物が三人いることを頭に入れておかないと、途中でよくわからなくなる。
    場面や心情をあらわにしている人間がよく変わるがイマイチわかりずらいのでサクサク読むよか、じっくり読んだ方が良い。
     話は爽快なオチとか読み終わった後のスッキリ感はない。世にも奇妙な物語を不気味なエッセンスを希釈して私たちの日常やらに少し寄り添った感じである。
     正直私は「ディスカス忌」と「いこぼれのむし」のほうが好みであった。
    ディスカス忌の方は分かりやすいしスルスル話が入ってきた。これは自分が熱帯魚に明るい部分があるからかもしれない。
    いこぼれのむしは読んだ後に、いや読んでいる途中にも節々のリアルさ

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    2025年01月15日
  • 工場(新潮文庫)

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    小山田さんと柴崎さんと、近くに平積みされて、共に初挑戦でしたが、お2人とも芥川賞の純文学派で、率直に難しかったです。工場の異なる職場で働く3人の日常か非日常か?を描く。ほか硬派な合計3編でした。

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    2025年01月11日
  • 工場(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ひとつの街…っていうか市くらいありそうなボリュームの敷地を持つ工場で働くことになった3人。

    工場は異様な広大さで、南北を分つ大河があり、それに架かる巨大な橋があり、橋は自動車やバスがひっきりなしに往来している。
    工場の敷地内には、レストランから旅行代理店から住宅街から釣り堀から何でもあり、っていうか、逆に無いのん何よ?ってぐらい何でもある。
    なんなら、工場敷地内の固有種の動物までいて、え?ってなる。

    この辺りの人は、何かしらこの工場に関わる仕事に従事していて、小学生時代は社会科見学に訪れるほどなのに、この工場の業種が全く書かれてなくて不気味だし、この3人が工場で従事する内容の関係性が全く見

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    2025年01月05日
  • 工場(新潮文庫)

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    大きな工場の話。
    工場で、ただひたすらシュレッダーをするパートタイムの女性。
    工場で、コケによる屋上の緑化企画を任された正社員の男性。
    工場で、さまざまな文章の校正を行う契約社員の男性。
    工場にいる黒い鳥、洗濯機トカゲ、灰色ヌートリア。

    文体?が新鮮で面白かった。改行せずに会話と相槌が続いていてテンポが良い。
    オチはないけど小説を読んでいる、という実感があって面白かった。
    自分がやっている作業の意味がわからず何か大きな流れに取り込まれて生かされている、という漠然とした不安感が伝わってきた。

    三つ目の職場の話の方が面白かった。退職した奈良さんが餞別にもらった袋の中になにもはいってなかったのは

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    2024年12月06日
  • 工場(新潮文庫)

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    ネタバレ

    三つの短編。奇妙で不気味なパラレルワールドの一つを覗いた感じ。
    人々が住んでいる巨大な工場が出てくる短編には興味が沸き、住んで働いてみたいとさえ思った。

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    2024年11月23日
  • 庭(新潮文庫)

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    描写が細かい。私はそこまで思考しないから共感はできないが、常に思考する人はそういう気持ちで過ごしてるのだろうと感じれた。

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    2024年08月20日
  • 穴

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    オチのようなものはなく、日常に不可思議が入り込んだような世界観。読後に残る感じはなく、あまりはまらなかった。

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    2024年08月13日
  • 穴

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    何か起こるでもないのにとても怖い、という不思議な体験ができる本。
    大きく分けて2作品が収録されている認識だけど、わたしの解釈ではどちらも「なんか田舎の風習って気味悪いよね」ということを言っている気がした。
    祖父の田舎に行った時に、母から「おじいちゃんは蜂の巣から蜂の幼虫取ってそのまま食べるんだよ〜!」と聞かされた時の感覚に似ている。

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    2024年07月26日
  • 庭(新潮文庫)

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    ⚫︎受け取ったメッセージ
    虫のような小さな生き物、匂い、共通して庭も登場する短編15篇。

    何か引っ掛かる。何かゾワっとする。
    日常に起こりそうな不穏。
    生きるということは、いつも不確か。

    不確かだからこそ、惹きつけられる。


    ⚫︎あらすじ(本概要より転載)
    私は夫と離婚をする。そのことを両親に報告せねばならない――。
    日常の不穏と不条理を浮き彫りにする15編。
    芥川賞受賞後初となる作品集、ついに文庫化!

    実家へ向かう路線バスのなかで、老人たちがさかんに言い交わす「うらぎゅう」。聞き覚えのない単語だったが、父も母も祖父もそれをよく知っているようだ――。 彼岸花。どじょう。クモ。娘。蟹。さ

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    2024年01月07日
  • 穴

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    ネタバレ

    表題作を読み終わって「ああ、土地の人になったんだ……」と腑に落ちた気がした。これまではどこかお客さんのようなぎこちなさや、生活に実感もなく暮らしてる感じだったけど、義祖父の死をきっかけに嫁としてそこに居着いたという感覚。
    田舎には田舎のルールがあるとでもいうような通夜の席は異様だったけど、あの場で自覚も出たのかな。そうと決まってからはグズグズ考える頼りなさみたいなものが消えている。役割を得て姑のような人になるんだろう。
    義兄の言う事が印象的だったし存在自体も面白かったから、現実に居なかったのはちょっとショックだなぁ。
    「いたちなく」と「ゆきの宿」は、夫目線では妻の考えが分からず不気味な人物に映

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    2022年10月26日
  • 庭(新潮文庫)

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    ネタバレ

    2022年、34冊目です。

    小山田浩子さんの短篇集です
    主人公の目の前にある情景を、注意深く正確に描写していく文章は、
    作者の文章の特徴です。どうでもいいような些細な日常を精緻に描いていく中に、
    ふと感じる違和感が、ところどころに埋め込まれています。
    そして、物語の最後に、その違和感の顛末が出てきます。
    それは、少し奇妙な顛末になることが多いのですが、
    それまでの文章が、淡々と事実を描写しているので、
    一層、その顛末の奇妙さが印象付けられる感じを受けます。

    これまで、「工場」、「穴」などの作品も読んでいますが、
    「工場」に代表されるように、主人公の女性が、工場で働いている物語の最後に、

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    2022年08月20日
  • 穴

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    情景、仕草の表現が細かくて目の前に浮かんでくる。話がよー分からんのは芥川賞ならではのいつもの事。
    穴よりもいたちぬきが面白かった。短い話だからか、割と素直に全編読めた。ところどころに出てくる登場人物が気味悪く描かれているのがおすすめのポイント!

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    2021年10月27日