小山田浩子のレビュー一覧

  • 穴

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    ネタバレ

    表題作の「穴」だけ読んだ。
    このホラー感は何?
    小学生の夏休みの不思議な体験の大人版という印象。
    読んでいてずっと気持ち悪さがまとわりついてくる感覚がかなり良かったですね。


    (追記)
    「いたちなく」「ゆきの宿」の二作もかなり良かった。こちらのほうがまだ怖くなくて良かったかな
    なかなか読み解けていない部分もあるが、面白かったですね

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    2023年08月27日
  • 穴

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    暗くて不気味で怖い
    登場人物がみんな怪しく感じる描写
    でも表立って何も起こらない
    気味悪がりながら続きを読んでしまう

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    2023年08月21日
  • 庭(新潮文庫)

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    ネタバレ

    たとえばマタハラと言ってしまえば簡単に済むが、
    (「工場」においては非正規労働の過酷さと済ましてしまう読みもあり得たように)
    生理的な居心地悪さを提出する、その手つきゆえに、ホラーであり幻想小説である読後感が生まれる。
    人が人としてあるだけで、人が人と関わるそれだけで、必然的に歪みが生じる。
    あとは気づくか気づかないかだけで、多くの人は意図的にか無意識には見過ごしている。
    それを作者は見る。
    カメラでぐいーーっとズームしていくように。(デヴィッド・リンチ「ブルー・ベルベット」の冒頭)
    目地も肌理もすべて書き尽くす。
    気持ち悪いくらい接写する。

    ■うらぎゅう★
    ■彼岸花★
    ■延長
    ■動物園の迷

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    2022年08月12日
  • 穴

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    ズボン、ヒューン、ならばアリスの穴だが、この作品ではドスッ、シーン、肩から下が埋まってしまう。
    リンチを思い出す草地や土の描写を経て、現実が変異するが、それはもとからそうだっただけのこと。
    「工場」の着地は変身だが、「穴」の着地は変態(もしくは成長)。
    まずは義兄の存在感だが、
    この作者はどこかしら子供を作るということにしこりを感じているらしい(実際はいるけど)。
    そこに共感。
    だからこそ、(「ディスカス忌」に続く)「いたちなく」「ゆきの宿」の夫婦にも肩入れしてしまう。

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    2022年08月12日
  • 庭(新潮文庫)

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    短編集なのに、重厚感。
    最初の「うらぎゅう」から、とにかく気になり、ぞわぞわした。匂いや質感、いろいろ感じられる文章。とくに会話文が好き。

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    2021年09月30日
  • 穴

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    ネタバレ

    表題作の『穴』が面白すぎる。
    世間から張り巡らされた抑圧の描写に胃が痛くなり、散歩道に生えた草木の生々しいにおいを感じ、リアルに次ぐリアルに舗装された物語の道に、突如小さく変な穴が空く。変な奴らが登場する。黒い獣、存在を隠匿された義兄。変だけど、それぞれに生態や道理があって、地に足をつけて生きている。変だし不気味だけど、ユーモラスで憎めない。

    誰しも「普通」や「まとも」に息苦しさを感じて、「ここではない世界」を夢見たことはあると思う。『穴』で表現されるのは、あまりにショボくて滑稽で、それなのに泣きたくなるような「ここではない世界」なのである。私も穴に潜り、黒い獣の湿った鼻先を感じたい。

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    2021年08月14日
  • 庭(新潮文庫)

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    ネタバレ

    初めて手に取った『工場』ではまり、『穴』そして本作と読み進めてきた小山田浩子。
    ストーリー自体は幻想的で、ざわっとするようなできごとも含まれていて、ほぼ主人公の視界の範囲から外れていないのだけれど、圧倒的な描写力(文庫版の帯で津村記久子が「とても小さなことを書いているのに、ものすごく奥行きのある小説」と述べている)で、短編集なのに、それぞれの話ごとに読みごたえを感じる。
    小説好きの全ての人にお勧めしたいけど、虫が絶対ダメって人は、少し覚悟してどうぞ。

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    2021年06月14日
  • 穴

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    よく分からない、一体なんの話なの?って感想が多いみたいで漏れなくあたしもそうなんだけど、それがつまらないってことではないんだよな。このなんだかよく分からない、不思議、モヤっとするのが芥川賞っぽいというか笑 読みやすく、直ぐにこのなんとも言えない世界へ引き込まれた。結局、主人公以外の全員が不気味で少し怖い。田舎特有のご近所のことは何でも知ってて、いつでも見られてる感じ。ひー!何か変だなぁと思うことがあっても、葬式とかその地の風習を経験して、そこで仕事をしてそこの人達と触れ合って、受け入れて、慣れていくんだよねぇ…。隣組みたいなものが悪いってわけではないんだけどもさ。
    他の作品も読んでみたい。

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    2020年10月05日
  • 穴

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    工場、よりは読みやすいかなー。小山田作品には、鳥が出てくるわね。
    見たくないものは見ない、見たいものはちゃんと見える。これがキーなんかな。

    穴:登場人物の全員が、どことなく不思議な…不穏さを感じさせられる。一番気がかりなのは、お隣の世羅さんかな。通夜にもいつもの白い服で現れたり。

    いたちなし、雪の宿:続き物の話。小山田作品にしては、クセがなく読みやすい。でも、ハッとする箇所はあるので、気を抜いて読めないわ。

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    2026年03月11日
  • 工場(新潮文庫)

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    とある工場に勤務しています。この小説は、いわゆる「工場あるある」のエピソードが数多く描かれており、大変興味深く読みました。ただ、「あるある」エピソードが続き、はっきりとした事件が起こらないため、途中から読むのが少しつらく感じられました。
    工場の固有生物をレポートする章も、2種類目までは面白く読めたのですが、3種類目に入ったあたりで少しお腹いっぱいになり、読むのを中断してしまいました。また、しばらく時間を置いてから再開したいと思います。

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    2026年02月28日
  • 工場(新潮文庫)

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    「この工場何かがおかしい」という帯の煽り文に誘われて書店で購入。
    表題作「工場」はどこか異様な巨大すぎる「工場」と、そこで働くやはりどこか変な人々を描き、現代に対する皮肉・批判的な視点がある。
    とにかく文にあふれる皮肉や過剰さ、違和感が面白く、ストーリーの引きやキャラ萌えが無くとも、文字を読むこと自体が楽しい場合があると気づかせてくれた小説であった。
    この本を買って以来、同じような出会いを求めて書店を彷徨うようになったが、いまだに小説ではこれ以上のものには出会えていない。

    表題作以外では、「ディスカス忌」はユーモア控えめでさみしげ、「いこぼれのむし」は文章ににじむ悪意に胃もたれ気味だった。

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    2026年02月23日
  • ものごころ

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    短編集9篇
    コロナ期の設定が多く、文章が切れない独特の文体で思考の途切れない流れのような味わい。
    ハツという捨て犬繋がりの「心臓」と「ものごころごろ」、みみずの「おおしめり」、子どもの飲み込んだスモモの種を心配する「種」が良かった。

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    2026年02月03日
  • 穴

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    もし目の前に「穴」があいていたら何が居るのか覗いてみたくなりませんか?
    本書はまさに「最近退屈だー、刺激がほしい」という人には劇薬のような作品かもしれない。

    物語は夫の転勤で田舎に引っ越した主人公が散歩中に見慣れない黒い獣を追い掛けタイトルにある通り「穴」に落ちるというちょっと間の抜けた話。…のはずが読み進めていくと不穏な空気が漂い始め「あれ、何かこれちょっとヤバイ系?」と背筋がうすら寒く感じ、得体の知れぬ怖さがひしひしと伝わってくる。

    正体不明の黒い獣、毎日延々と庭に水を撒く義祖父、存在しているのかどうか分からない義兄、なぜか線香の臭いを放つ世良さんと謎のともちゃん、この世かあの世か分か

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    2025年12月18日
  • 工場(新潮文庫)

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    まさに「ライトなカフカ」。
    今という時代で生きることの
    耐えられない違和感。
    久しぶりに「読みたくなる」新しい作家さんに
    出会えて嬉しい。

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    2025年11月08日
  • 工場(新潮文庫)

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    読んでいる間ずっと不穏だった。
    私の生活の中に暗い雰囲気が入り"混む"。
    工場で勤務する普通の日常のはずなのに...。
    どこかおかしい。何が起きてるのか。
    何も起きていないのか。

    読み進める手が止まらない一冊。

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    2025年10月09日
  • 工場(新潮文庫)

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    これは何のための仕事なのか、どこから来て何に繋がっている仕事なのか、そしてこの巨大工場は何を作っているのか。それらが分からない労働。目的や繋がりが分からない労働は働き手を無気力にし、探究心を奪う。

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    2025年07月29日
  • 穴

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    主人公は派遣社員として働いており、正社員との関係や待遇について、同じく派遣社員の同僚と語り合う場面から物語が始まる。夫の転勤に伴い仕事を辞める際には、その同僚から小言を言われる場面も描かれている。 物語には、夫の義兄や穴、獣、子どもたちといった不可解な存在が登場するが、これは主人公が新しい土地に移り住んだことによる環境の変化から生じた妄想のようにも思える。物語の後半、主人公がコンビニで働き始めようとする場面では、彼女の内面的な変化が表れているように感じられた。

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    2025年07月11日
  • 最近

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    初めて読んだ作家さん。改行なしでどんどん続いていく独特な文体。語り手の視覚や聴覚に入ってくる情報や、あちこちに飛びまくる思考が、そのまま読み手に途切れなくだーっと伝達されてくる。読み手は考えを挟む隙もなく一方的にそれを受け取る感じで、脳内処理が他の読書とは違う体験だった。
    内容は、どうということもない日常なようで、不穏さを孕んでいる感じ。好き嫌いはよくわからないが、印象に残る本だった。

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    2025年07月11日
  • ものごころ

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    はね、心臓、おおしめり、絵画教室、海へ、種、ヌートリア過ぎて、蛍光、ものごころごろ
    小山田浩子はいつもいい

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    2025年06月18日
  • 工場(新潮文庫)

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    一歩外から見ると仕事とかその中での人間関係ってこんなに気色悪いものなんだけど、自分が働いている時にはあんまり気付けない。
    常々仕事なんかクソだと思いながら働いている私からするとかなり共感できる部分が多いけど、分からない人には全く刺さらないだろう。

    『工場』は労働と人間の関係が抽象的というか、引いた目線で表現されているのに対して、『いこぼれのむし』は労働によって無作為に集められた人間のどうしようもない相容れなさを近い視点で描く。正直かなりキツイ、同僚は家族だなんて言うやつは個人的にはぶん殴りたいと思う。どちらかと言うと私も職場から排斥される方だろう。

    三編ともに人間以外の生き物に存在感がある

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    2025年04月26日