小山田浩子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
一歩外から見ると仕事とかその中での人間関係ってこんなに気色悪いものなんだけど、自分が働いている時にはあんまり気付けない。
常々仕事なんかクソだと思いながら働いている私からするとかなり共感できる部分が多いけど、分からない人には全く刺さらないだろう。
『工場』は労働と人間の関係が抽象的というか、引いた目線で表現されているのに対して、『いこぼれのむし』は労働によって無作為に集められた人間のどうしようもない相容れなさを近い視点で描く。正直かなりキツイ、同僚は家族だなんて言うやつは個人的にはぶん殴りたいと思う。どちらかと言うと私も職場から排斥される方だろう。
三編ともに人間以外の生き物に存在感がある -
Posted by ブクログ
日常の連作短編集。
コロナワクチンが何回目だとか、自粛が少し緩くなった頃だとかのことを思い出した。
夫が救急搬送された深夜の待合室で、ひとり思い出していた子どもの頃…から始まり、弟の話や旦那の友だちの話、おおばあちゃんの話やはとこの話、はとこの知り合いと付き合うことになった弟の話などなど。
その話の隙間に店にいた客の会話まで入ってくる。
改行もなくつらつらとひたすら会話が続いていくのにイヤな感じはなく聞いてられるのは何故なんだろうと不思議な気持ちになりながら次の話を楽しんでしまう。
独特な流れに乗っかって字面みっしりを違和感なく味わった。
この物語には生活の匂いを感じた。