村上しいこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「北の太陽」の子どもたちと過ごすひと夏の物語。
雅也は夏休みに、北海道の養蜂場で働くおじさんを訪れる。寝泊まりするのは「北の太陽」。さまざまな事情を抱えた5人の子どもたちが暮らしている施設だ。相手の気持ちを考えて話すことができず生きづらさを抱えている雅也は、同様に困難を抱えた北の太陽の子どもたちと共に過ごす中で、前を向いて歩くことができるようになっていく。
『みつばちマーヤの冒険』の印象的な言葉の数々が、ときに雅也たちの心と重なり、ときに生きていく道を照らし、物語を彩っていたところが素敵だった。
クラスの中で遠ざけられ疎外感を味わい続けていた雅也が、「自分を受け止めてくれている」と確かに -
Posted by ブクログ
うた部シリーズ二作目。
今作も、クライマックスが上手い。
清らの無茶苦茶な約束が、どんな風に収束するのかなと思っていたけれど。
短歌のやり取りが、本音のやり取りと重なって。
選ばれた言葉は、「」に示される台詞よりも、伝わってくる気がする。
ただ、一つモヤモヤしたのがトキの扱い。
前作では引きこもり、今作は彼のジェンダーというテーマが軸になっている。
トキの気持ちは独白という形で読者が知ることにはなるわけだけど。
カミングアウトと、アウティング。
言われたからといって、言っていいわけでは、当然ないわけで。
トキを知るため、としながら、自分たちの主観で情報を回していく登場人物たちに疑問は残る -
Posted by ブクログ
少なくとも彼女は、あなたのことをわかろうとした。
だからあなたを、部屋に招いて、手作りの料理をふるまった。
そしてあなたも彼女のことをわかりたいと思っている。
だから悩むんです。
大人になっても、どんなに努力しても、変えられないことは変えられないんだよね。
忘れられない記憶があるように。
最近は忘れようって思うより、むしろちゃんと受け止めなきゃいけないのかなって思うようになってきた。
共感できない言葉や自分を苦しめる言葉があるからこそ、人って、自分の枠を広げることができる。
過去に向かって問題の解決を求めても、得るものは少ないでしょう。
未来に向けて生きるために、そばにいる人と一緒に、私