村上しいこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『うたうとは小さないのちひろいあげ』の続きですが、今回は業平が視点人物。
うーん、いと先輩が卒業しちゃうとなあ…清らが部長かあ…。というぼんやりとした頼りなさと、業平ァ…もうちょっとこう!もうちょっとこう!というじれったさにもやもやしてしまいました。
1巻は友情、2巻は恋愛ということでしょうか。友情は、いいものだなあと気持ちよくなれるけど、恋愛はなかなか楽しいだけには終われないよなあ、青春は難しい…と思っていましたが……やはり短歌は……すごいな。うたに想いをこめることで、動き出すなあ…。
二戦目のあの展開は思わず笑い出してしまいましたが、同時にちょっと泣いてしまいました。うむ、恋愛も、よいもの -
Posted by ブクログ
ことばがほら,想いを伝えるから。
高校一年生の桃子は,通学時に出会った関西弁の先輩・清らから「うた部」に勧誘される。クールな恋愛の達人・いと先輩,理屈的で水泳部の業平先輩,ちょっぴり情けない難波江先生。しかし桃子にはなかなか踏み出せない理由が。それは不登校中の友人・綾美の存在。新たなクラスメイト・彩の干渉も気になる中,桃子は歌を詠み始める。
青春小説である。挟み込まれている短歌がまたそれぞれの登場人物を描き,桃子の変化,綾美の変化を感じさせる。綾美に関しては,ブログも。ことばというのは,ただ発するだけでなく,伝えなくては力を発揮しないのだ,と。生の表現から,その感動を伝えられることばにする