沢村鐵のレビュー一覧
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シリーズ最終巻。
前作までで「神」の存在に迫りつつも、多くのメンバーを失ってしまったクランのメンバー。
ラストで上郷の逆襲が始まったところで終わり、最終巻ではいよいよ「神」を始めとする「裏理事官」などの黒幕を追い詰めていく。
しかし、ここまで来ても、誰が味方で、誰が敵なのか、全く分からない展開で、6作目までで大分登場人物も増え、正直内容に付いていけない状況に…
落としどころも、こんなものか…と少し納得いかない部分もあり、最終巻まで読んで思ったのは、「神とは一体何だったんだろう?」その一言に尽きる。
少し時間を空けて、1作目から読んでみたら、また違う感想が出て来るかもしれない。
ただ新しい形の警 -
Posted by ブクログ
続けて読まないと興が冷めてしまうとか、前後の経緯がわからなくなる(読み手のみ?)とか、シリーズものは刊行に間が空くとそんな欠点がある。
シリーズものは、完結編の刊行を待ってから一挙に読むのも一興か。
最初警察小説かと思いきや、そのうち神とかが出てきてオカルトっぽくなったり、さらに登場人物も広がりを見せる半年ぶりのこのシリーズ、読むことに二の足を踏んでいた。
しかし、前巻までを反芻しながらなんとか読み進むと、クランのメンバーが次々と災危にあい、存続の危機に直面。そして、絶体絶命のこのピンチに、一発逆転の目途が立ったかの終盤、次回の完結編に期待しよう。 -
Posted by ブクログ
「一柳美結」シリーズ3作目。
一柳美結は謎の男・田中に対面するために彼の待つビルへと向かった。
「C」が映像で告発した田中の悪行を、笑いながらドキュメンタリー作品だと言いながら田中は認めた。
田中は自らの手を血で汚すことはない。
各国の要人たちと親交を持ち、各地の紛争に関与し、ありとあらゆる兵器を売りつけるために争いを奨励している。
その戦いの中で幾千万の人間が死のうと、田中にとっては関係のない出来事だ。
要注意人物として田中をマークした人々は、田中の手の者によって抹殺されていく。
元公安部長もそのひとりだった。
警察内部には田中の手足となって働く者たちが少なからずいる。
そして、佐々木忠輔を -
Posted by ブクログ
大学の研究室で起きた爆発事件。
現場近くで犯人と思われる人物が目撃されていたが、目撃者である佐々木からは証言がいっさい取れない。
序盤から思いもかけない設定で、事件の解決にどうこの設定がいかされていくのか。
物語に一気に引き込まれた。
ところが、中盤になるにしたがい話はどんどん広がっていく。
まるで大風呂敷を広げたような展開で、どこが着地点なのかまったくわからなくなってきた。
残りのページ数を見て、決着が本当に付くのかと心配にもなった。
大学教授爆殺事件の決着はついた。
だが、結局のところ、続編を読まなければ謎はまったく解けない。
あれもこれもと手を広げすぎたように感じた伏線はどうなるのか。