高橋しんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
坂道ばかりの街を、汗を飛び散らせながら駆け回った。
これは、彼女の「少年時代の最後の夏」の物語。
と書いて、手が止まった。
高橋しんがかきあげた、あざといまでにキラキラしているこの物語が、名作でないわけがない。
けど、登場人物が深く書かれない部分に、どこか行き当たりばったりのストーリーに、不満がないわけではない。
どう受け止めていいのか、迷っているのかも。
でも、それはこの物語が若いスタッフたちの(?)共同作業で作られているからなのだと思います。
多分、高橋しんが、一人でつくりあげたなら、もっと計算され尽くした物語になったはず。
でも、それでも、いいのかもしれないという気がしています。
主人公が、少年ではなく、くわえタバコの大人の女性であるという、ささやかな悪意(?)だけに、なんとなく高橋しんの存在を感じたりするのですが。
だって、多分、行き当たりばったりだったんです。自分のこと以外は、それほど深く考えてたわけではなかったんです。
でも、大切な物のことは、わかっている気がしていた。
少女マンガだったとは、あとがきを読むまで気づかなかった。
メロディという雑誌は、ふところが深いなと思います。
あぁ、なんだかとっても、とりとめもなく。 -
Posted by ブクログ
電車内にあった「最終兵器」や「彼女」という言葉を見て「彼女が最終兵器だったらイヤだな」という作者の思いから始まった物語。
エヴァンゲリオンに始まるとされるセカイ系作品を固有のジャンルとして位置づけた作品の1つとも言われる。
はっきり言えば、謎だらけです。ですが、そんな謎を答える事に内容が割かれていないからこそ、良い作品に仕上がったのだろうし、また、読者が登場人物に近づけるのだと思う。
キャッチコピーは「この星で一番最後のラブストーリー」
北海道の田舎地に住む高校生、シュウジとちせ、この二人の恋は、本当にどうでも良いことから始まる。ちせが度胸試しに、と目つきの悪い(根は優しい……というより、優しすぎる気がするのだが。ちせは一応、シュウジに興味はあったらしい)シュウジに告白をした(ちなみに二人は中学時代も同じ学校だった模様)。シュウジは断ると思いきや、何故か応諾してしまう。だが、典型と言える、不器用なお二人、ぎこちない交際で一度は決裂の危機に……。
そんな中、日本は(多分)世界を相手に戦争を始めた。理由は明らかになっていないが、おそらく日本が「人類にとって最後の住める土地」だから。そんなことになろうとは知らず、シュウジはちせ(当人はドタキャンした。理由は……)のために友達と札幌に出かけた。だが、札幌で楽しく(?)買い物をしているシュウジはとんでもない光景を目にすることとなる。
空襲。それを撃墜する自衛隊機。やがて、何かが落ちてきた。そこでシュウジが目にしたのは、兵器として体を改造されたちせだった……。
普段は高校生としてちせは生活しているが、戦闘を経験する毎に兵器として成長する。また、それに伴い、戦争も激化、シュウジの周囲では多くの、大きな変化が起こる。また、兵器として成長するちせは、やがて日本側からも「悪魔」や死神などと呼ばれるようになり、“薬”がなくなっていくにつれ、“人間である”彼女は“兵器である”彼女に侵食されていく。
最初、ちせの力が強力になればなるほど、階級が上がるのはまるでRPGだな、と思いましたね。
ラストは本当に良いです。全7巻と少なめなのも良い点です。一応、青年誌掲載作品です。