高橋しんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
坂道ばかりの街を、汗を飛び散らせながら駆け回った。
これは、彼女の「少年時代の最後の夏」の物語。
と書いて、手が止まった。
高橋しんがかきあげた、あざといまでにキラキラしているこの物語が、名作でないわけがない。
けど、登場人物が深く書かれない部分に、どこか行き当たりばったりのストーリーに、不満がないわけではない。
どう受け止めていいのか、迷っているのかも。
でも、それはこの物語が若いスタッフたちの(?)共同作業で作られているからなのだと思います。
多分、高橋しんが、一人でつくりあげたなら、もっと計算され尽くした物語になったはず。
でも、それでも、いいのかもしれないという気がしています。
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Posted by ブクログ
電車内にあった「最終兵器」や「彼女」という言葉を見て「彼女が最終兵器だったらイヤだな」という作者の思いから始まった物語。
エヴァンゲリオンに始まるとされるセカイ系作品を固有のジャンルとして位置づけた作品の1つとも言われる。
はっきり言えば、謎だらけです。ですが、そんな謎を答える事に内容が割かれていないからこそ、良い作品に仕上がったのだろうし、また、読者が登場人物に近づけるのだと思う。
キャッチコピーは「この星で一番最後のラブストーリー」
北海道の田舎地に住む高校生、シュウジとちせ、この二人の恋は、本当にどうでも良いことから始まる。ちせが度胸試しに、と目つきの悪い(根は優しい……と