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Posted by ブクログ
坂道ばかりの街を、汗を飛び散らせながら駆け回った。
これは、彼女の「少年時代の最後の夏」の物語。
と書いて、手が止まった。
高橋しんがかきあげた、あざといまでにキラキラしているこの物語が、名作でないわけがない。
けど、登場人物が深く書かれない部分に、どこか行き当たりばったりのストーリーに、不満がないわけではない。
どう受け止めていいのか、迷っているのかも。
でも、それはこの物語が若いスタッフたちの(?)共同作業で作られているからなのだと思います。
多分、高橋しんが、一人でつくりあげたなら、もっと計算され尽くした物語になったはず。
でも、それでも、いいのかもしれないという気がしています。
主人公が、少年ではなく、くわえタバコの大人の女性であるという、ささやかな悪意(?)だけに、なんとなく高橋しんの存在を感じたりするのですが。
だって、多分、行き当たりばったりだったんです。自分のこと以外は、それほど深く考えてたわけではなかったんです。
でも、大切な物のことは、わかっている気がしていた。
少女マンガだったとは、あとがきを読むまで気づかなかった。
メロディという雑誌は、ふところが深いなと思います。
あぁ、なんだかとっても、とりとめもなく。
Posted by ブクログ
母の葬式のために戻ってきた町。よそ者の自分に対して冷たく感じるその町で、同じくよそ者だけどやんちゃな中学生と出会い、無謀な、楽しい冒険の夏が始まる。
「トム・ソーヤー」と「高橋しん」の組み合わせってどうなんだろう?…と思って購読。読み終わってから「トム・ソーヤーの冒険」をまともに読んだことがなかったことに気付き、本書の後にそちらも読んだ。
初読の感想は、主人公で美大生ハルのフワフワと足元のおぼつかない感じとかタロたち中学生の子供っぽさの過ぎる行動が目につき、問題が次から次へと起こるゴチャゴチャした物語だなぁといったものだった。ただ夏休みの、その期間だけのキラキラした風景だけが印象に残るだけという。
けれどその後「トム・ソーヤーの冒険」を一読して、改めてこのお話が現代版「トム・ソーヤーの冒険」なんだと納得。うまいこと現代日本という舞台に「トム・ソーヤー」を落とし込んだなぁと感動した。ゴチャゴチャしてると感じていたお話も、「このエピソードをこんな形にしたのかー!」とうんうん頷きながら読み返した。
ハルが主人公だけど、描かれているのは少年時代のキラキラと光る一瞬。表紙カバーイラストのように。
女性誌の「メロディ」掲載作に加筆修正されたものとか。ハルの元の生活がどんなだったかとか男関係がどうとかの深いツッコミも無く、ほんとに少年たちとの冒険がいっぱいだったので、これが女性誌に掲載されてたことにビックリ。
表紙カバー下は古い革の本のようなデザインでした。
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