佐川光晴のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「働く」ということを教えてくれた。そのとおりだなぁと思うと同時にそんなふうにオイラは毎日を過ごしているかなと振り返らせてくれた。オイラの好きな言葉に「何をしたかよりも、誰としたのかが大切だ」がある。定年を迎えた父親が息子に向けたラジオ番組への投稿だった。定年までいろんなことがあったけど、記憶に残っているのはどんな仕事をしたかよりも誰と仕事をしていたかということだった。
佐川にとっても新井さんをはじめとする屠殺場で一緒に働いた先輩や後輩は生涯、忘れられない仲間なのだろう。オイラも新井さんみたいになりたいものだ、歳ばっかりとって貫禄がない。自信を持てる働き方をしていないからだろう。自信が持てる -
Posted by ブクログ
物語の舞台は札幌にある児童養護施設『魴鮄舎』
主人公は、父親が愛人に貢ぐために横領して逮捕されたせいで名門中学を退学し、母親とも別れて暮らさなければならなくなった陽介。
『魴鮄舎』は母親の姉ではあるが、パワフルすぎてアンタッチャブルで疎遠になっている恵子おばさんが経営してるのだった。。。じゃじゃーん。
母親とおばさんの生き方、考え方の違い、思いのすれ違い、でもそれぞれが自分の道を懸命に生きている。
フツーはこんな父親とはさっさと離婚、と思いきや、この陽介の母は離婚せず、家を手放し、息子を仲たがいしている姉に頭を下げて託し、住み込みで働きつつ、夫の刑罰軽減のために奔走し、借金返済の道を選ぶんで