佐川光晴のレビュー一覧

  • 猫にならって

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    ねこといる事で色々な気付きを得た人々を描いた連絡短編集です。ねこと暮らした事ないですが、飼いたくなる小説です。
    ガラス職人の家の庭に住み着いた4匹の子猫にきゅんきゅんします。

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    2024年03月18日
  • あけくれの少女

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    おすすめいただいて読んだ 
    次はどんな展開また何かあるのかと読み進めたけれど最後が真記らしくないなーと…
    まぁそれもありか

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    2024年03月06日
  • あけくれの少女

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    瀬戸内がすぐそばに見える風光明媚な広島・尾道に育った真記の中学から33歳までの20年のこと。

    ただ20年と言えど、とても努力し何事にも一生懸命で、両親の特に父の言葉を忘れることなくすべてにおいて真面目である…と思った。
    けっして愛情がないわけではない両親。
    特に父は「誰にとっても、一度きりの人生じゃ。男も女もない。自分の気がすむように、思いっきりやってみい」と餞別がわりのことばで東京へ行くことを許す。
    東京に出てきて、大学も卒業したかったであろうが、実家の倒産で学費がままならぬことで両親を恨むこともせずに退学し、看護学校に進むという道を選ぶ。
    この判断と潔さに何も言えないほど…
    どれだけ強い

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    2024年02月23日
  • 猫にならって

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    佐川光晴らしい、人間に対する愛情を深く感じる連作短編集です。どの登場人物も、自分にまっすぐに生きている姿が印象的です(過去の自分の行動を後悔している人もいますが、彼も自分のありのままの姿を真摯に受け止めています)。

    ともすると説教臭い小説になりそうですが、人々の生活の各所に現れる猫たちの気儘な姿や、その猫に癒され・絆されて、ふと気を許す人々の姿が読後感を暖かいものにしてくれています。

    ガラス作家の「ミカズさん」が本当に素敵な方で、こんな大人な男になりたい、とも思いますが、こればっかりはなんとも、「運命次第」というところでしょうか。

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    2024年02月15日
  • あけくれの少女

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    人生は山あり谷あり。
    小説ほど波瀾万丈でなくとも、
    誰にでも明けも暮れもある。

    そこをどう乗り切るかは、
    結局、その人の人柄しかない。

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    2024年01月27日
  • おれのおばさん

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    なかなかありそうにない設定ではあるが
    主人公の「おれ」が
    初めて会う「おばさん」を通して
    成長していく姿に心揺さぶられた

    親はなくても子は育つ
    どころか
    親がない方が子は育つ
    のかもと思わせられた

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    2024年01月07日
  • おれたちの故郷

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    『おれのおばさん』シリーズ、第一部完結編。全部読み終えた。完結編は、みんな強い絆で結ばれてとても感動した。なくなるかもしれないという養護施設をそれぞれの考えで守るという姿勢。そして陽介は故郷だとおもえる場所を増やす事に力を使いたいと。この先が楽しみだ。

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    2023年10月10日
  • おれたちの約束

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    『おれのおばさん』シリーズ第三弾。陽介が札幌を離れ仙台に進学した事から始まる。友達にも恵まれる。そして大震災にあう。陽介にできることは何か。ひとりじゃないということ。感動する青春小説。

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    2023年10月09日
  • おれのおばさん

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    おれのおばさんシリーズの第1弾。平穏に暮らしてた両親と、おれ陽介は、父が浮気と横領をし逮捕された事で叔母が営んでいる養護施設で暮らす事になる。読みやすい文章と軽快な表現ですぐ読み終えた。続きが気になるところ。

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    2023年09月19日
  • 猫にならって

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    連作短編集。猫は全ての話に登場するが主人公という訳ではなく、タイトルから想像した内容ではなかったが、ほのぼのした気持ちになる読後感で面白く読めた。
    著者の作品は初めて読んだが、機会があれば他の作品も読んでみたい。

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    2023年06月17日
  • 猫にならって

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    ネタバレ

    猫がつなぐ人の縁。
    短編8話を通して、愛らしい猫たちが登場します。
    猫が好き、猫と暮らしている方にはおすすめの一冊です。装丁も可愛らしく、とりごえまりさんと言う絵本作家さんが担当されています。

    8話にそれぞれ登場する人物達が数珠繋ぎのように関わり繋がっていくお話の構成が、短編集でありながらストーリーへ深く入り込んでいける要素でした。

    個人的に印象に残った一節をメモとして転載。
    「第三話 それぞれのスイッチ」より

    「それとね、生きとし生けるものは変化し続ける。自分自身の心とからだも、自分以外の生きものの心とからだも変化し続ける。そうした変化し続けるものどうしがある時に出会い、さまざまな仕方

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    2023年06月17日
  • 駒音高く

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    ほのぼのとした作品。

    短編集で1話が短いのが不満だったけど、微妙に話がつながっていて、時系列も進んでいく構成。

    すべて読者の期待通りになるご都合主義という内容でもないのが良い。

    最初の話に出てきた優しい少年が、最後に真っ直ぐ育っているのがわかって嬉しくなる。

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    2023年06月15日
  • 猫にならって

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    ネタバレ

    【収録作品】ミー子のおしえ/やさしく透きとおる/それぞれのスイッチ/男の子たち/エイミー先生/気になるあのひと/逃げればいい/猫の恩返し

    猫がつなぐ、緩やかな短編。一人一人が自分の居場所を見つけていく。温かい気持ちになれる。

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    2023年04月23日
  • 猫にならって

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    モモに乗っかったネコの温もり感じながら、「あるある、えー」とつぶやきながら読破。「猫を飼っていることを条件に部屋を貸す」なんて素敵なアイデア。どっかでやってそう。「たまに猫になるのが夢」「我関せずという猫のたたずまいに救われる」「気まぐれな猫に付き合うには精神的なゆとりがなくちゃいけない」「なにものにもおもねらず気ままにすごす生きざま」「猫島は楽園か考えさせられた。かわいい、かわいいだけではすまない現実」「恩返しというと、日本では鶴の専売特許になっているが、恩返しと言えば猫だと、僕は思っている」物語としてはともかく、ネコへの温かい眼差しが伝わってくる。

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    2023年03月19日
  • おれたちの約束

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    高校生になった陽介。父親が服役中であることは隠して、勉強に邁進する高校生活を一人静かに送るのかなと思っていたら、意外や意外、友だちに恵まれて楽しい寮生活をすごし、ひょんなことで父親のことを学年全体の前で話すことになる。そんな風に楽しく高校生活を送れると思っていなかったので、なんだか嬉しい。そんな陽介をそのまま受け止めてくれる友人や教師が周りにいるのは恵まれているね。
    大震災が起きて、周りが混乱する中でも陽介はしっかりと生きている。自分にできることを考え、行動に移し、周りを励ます。そんな陽介を母、ほうぼう舎の仲間達、波子さんも支える。大震災で中断してしまった学園祭パート2で女装させられ、仲間から

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    2021年09月11日
  • おれたちの青空

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    物語だけど、どこかノンフィクションぽく、人と人との関わりが濃くて面白い。
    おれのおばさん、の続編。
    同級生の卓也の今まで、おばさんの大学〜おばさんになるまで、タイトルの陽介の高校受験にまつわる今後への話は20ページほどの3編。卓也の境遇、思い、人への優しさなど深くわかる。

    おばさんは大学時代からの友達、次期教授、玉木さんも出てきて今でも好きな元旦那との出会い、演劇、浮気〜離婚と壮絶な半生を辛気臭くなく、テンポ良く語る。

    ついつい読んでしまう面白さがある。
    登場人物の素直さ、頑張り、努力、その陰には児童養護施設という環境で育つという道で、強烈なおばさんとの生活で曲がることなく生きていく様がま

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    2021年08月15日
  • 駒音高く

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    ほのぼのとした読後感の短編小説集。
    将棋を題材というより、将棋に関係した人を題材にしている。
    登場人物は多彩だ。将棋会館の掃除を担当する初老の女性、将棋に打ち込む少年少女、将棋担当の新聞記者、還暦を超えた棋士、等。
    将棋を知らなくても楽しめるだろうけれども、将棋界のことをある程度知っていると、楽しみは増すだろう。

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    2021年06月08日
  • 牛を屠る

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    屠殺、というものに興味をもったのはいつだったか。
    品川(芝浦)のことを知ったのは何気なく写真集を手に取ったのがきっかけだったように思うし、岐阜の養老のことも知識としては知っていたし地形や社会史との関係で解釈していた、ただし実作業工程までは当然わかっていなかった。

    屠殺場で働くきっかけを「偶然」と表現するのも素直だし、父親の反省に対して「会社を辞めず給料をもらい続けたおかげで親としての役目は果たした」「人生に運不運は付き物だし、信念を曲げず生きてこられただけよしとすべき」という感想もまた、考えさせられる。

    「おいそれとは身に着につけられない」「技術と経験を求められる」仕事を志向し、そしてこの

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    2021年05月08日
  • 牛を屠る

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    なんとも読み応えのある、屠畜の仕事の貴重な体験談。初っ端から引き込まれる。
    入り込むことのできない世界を見せてもらった。著者のいた大宮と、機械化が進んだ芝浦との違いも興味深かった。関連書籍を読んでいきたい。

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    2021年04月01日
  • 牛を屠る

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    解放出版社版を読んだ。表紙がよりリアル、かな。
    この手の内容の本は初めて読んだ。淡々とリアルで、違和感を感じる以前にグイグイと読み終えてしまった。被差別部落・云々に関しては、恥ずかしながら知識が無いので浅い読書しか出来ていないのだろう。同系他者の著書とは食い違う現実が描かれているようだが、どれも恐らく嘘では無いのだろう。興味深く読めた。

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    2020年11月23日