牛を屠る

牛を屠る

473円 (税込)

2pt

著者が作家専業となる以前、1990年から埼玉の屠畜場に勤めていた日々を綴る。「おめえみたいなヤツの来るところじゃねえ!」と怒鳴られた入社初日から10年半、ひたすらナイフを研いで牛の皮を剥き続けるなかで抱いた、働くことの実感と悦び。仕事と人生の関わりを普遍的に描き得た一冊。

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牛を屠る のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年07月30日

    表紙のイラストのイメージ通りに骨太で力強い。屠殺の是非よりも職業人、プロとしての誇りを感じる文章。この光景が今だって全国で繰り広げられている。

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    Posted by ブクログ 2021年12月07日

    文章が上手い。
    エアナイフ等うまく想像ができない作業も多かったが、仕事として淡々と牛を捌いていく職場の雰囲気が伝わってくる本だった。前作も読もうと思う。

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    Posted by ブクログ 2021年06月06日

    ーー働くことの意味、そして輝かしさを描いた作品だ(p.162 巻末対談より)
    ーー天職を探すのが先決と思っているよりは、わからないままでも飛び込めば、ブレイクスルーできる地点に辿り着く。(p.164 同上)

    就活の時に読んでみてはどうでしょうか。
    散々迷って自己評価さげまくってズタボロになった果て...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月22日

    圧倒された。
    作家となる前に10年以上にわたって埼玉の屠畜場で働いた作者のノンフィクション。私たちがスーパーで綺麗にパック詰めされた牛肉を買う前段階にはこのような作業があることをしっかりと認識させてくれる。
    屠畜、という仕事から被差別部落問題に直結させたり、「命の尊さ」などという「美しい」価値を持ち...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年01月26日

    一昔前の大宮と場に勤務した佐川光晴さんの体験記。と畜場作業員としては異色の経歴であった佐川さんがなぜと畜場作業員になったのか、そしてそこでどのように「働いていく」ことを自身の気持ちの中に落ち着かせていったのかということが感じられる作品でした。

    牛を屠るというタイトルから想像するほど、血なまぐさい風...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年12月26日

    家畜というより、哺乳類を解体するという営みは、差別的な視線ではとても覆いきれない、ものすごく永い──人類が人類になる以前から繰り返してきた行為があるわけです。その末に辿り着いた道具の形があって、その道具に潜むポテンシャルを自分が解放できるようになった時の嬉しさといったらないですよ

    この労働観につい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月08日

    屠殺、というものに興味をもったのはいつだったか。
    品川(芝浦)のことを知ったのは何気なく写真集を手に取ったのがきっかけだったように思うし、岐阜の養老のことも知識としては知っていたし地形や社会史との関係で解釈していた、ただし実作業工程までは当然わかっていなかった。

    屠殺場で働くきっかけを「偶然」と表...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年04月01日

    なんとも読み応えのある、屠畜の仕事の貴重な体験談。初っ端から引き込まれる。
    入り込むことのできない世界を見せてもらった。著者のいた大宮と、機械化が進んだ芝浦との違いも興味深かった。関連書籍を読んでいきたい。

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    Posted by ブクログ 2020年11月23日

    解放出版社版を読んだ。表紙がよりリアル、かな。
    この手の内容の本は初めて読んだ。淡々とリアルで、違和感を感じる以前にグイグイと読み終えてしまった。被差別部落・云々に関しては、恥ずかしながら知識が無いので浅い読書しか出来ていないのだろう。同系他者の著書とは食い違う現実が描かれているようだが、どれも恐ら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年05月26日

     「働く」ということを教えてくれた。そのとおりだなぁと思うと同時にそんなふうにオイラは毎日を過ごしているかなと振り返らせてくれた。オイラの好きな言葉に「何をしたかよりも、誰としたのかが大切だ」がある。定年を迎えた父親が息子に向けたラジオ番組への投稿だった。定年までいろんなことがあったけど、記憶に残っ...続きを読む

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