佐川光晴のレビュー一覧

  • 見えなくても王手

    Posted by ブクログ

    生まれつき全く見えない環境の中
    誰を恨むでもなく
    ひたすら現状を受け止め前へ前へと進んで行く少年に心打たれる作品です。

    目が不自由でありながら将棋を指す事はハードルがかなり高いとは思いますが、プロ棋士などの話で脳内で盤を動かすなどの話を聞いたりする事もあるので、
    視覚障害がある人でも楽しめるボードゲームかも知れませんね
    作中の中の小倉先生の様な熱い志を持った方が実在し将棋を広めて欲しいと、観る将ファンである私の切なる願いです。

    0
    2025年08月22日
  • 見えなくても王手

    Posted by ブクログ

    実話が元になってる?と思えるくらい、リアリティーがあり。将棋のルールが一才分からなくても、どこか一緒に観戦しているような。

    0
    2025年06月10日
  • 見えなくても王手

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     私は、この本のタイトルを読んだ時からびっくりしました。将棋を、目が見えなくてもするの?!と、驚きました。それで気になって読んでみると、将棋の話が多いのですが、主人公とお姉ちゃんの関係や、盲学校で、できた友達のことなども書いてあり、意外に深い話でした。
     見えても、作戦や、コマの配置を考えるのが大変で難しい将棋を、見えなくてもできて、しかも強いなんて、すごいと思いました。
    M

    0
    2025年05月09日
  • おれのおばさん

    Posted by ブクログ

    2024.12.23〜26
    インスタのおすすめで見かけて。
    主人公が、とても、勉強が出来るにしても、出来すぎている感じがした。それとも今の時代の子はこういうやつもの?と思ったら15年前の本だった。やっぱり、自分の事を客観的に見る事が出来すぎていると思う。
    けど、おばさんのような人がいて、福祉を受ける人たちが幸せになれるといいし、問題になったクラスメイトたちのように、こういう人と触れてきっと何かを考える機会に出会える人がいる、っていうのはいいなぁ、と思った。
    自由に生きてるように見えるおばさん。強い。
    歳を取れば取るほど自由に生きるのが難しいと分かるし、若い頃よりは世間も分かって、やりたい事をす

    0
    2024年12月26日
  • 昭和40年男 ~オリンポスの家族~

    Posted by ブクログ

    とても面白く、お話に引き込まれて、あっという間に読んでしまいました。アスリートとその家族の物語。エンティングもとても良かったです。

    0
    2024年08月10日
  • あけくれの少女

    Posted by ブクログ

    1971年頃広島で育った真紀、英語の勉強を頑張る。金のない親やバブル前後の時代に流されながらも自分の人生は自分で決められるのか?

    好みだ。今年ベスト。真紀の内面がいい。ストーリーもいい。出会う人もいい。困難があってもそれもいい。こういう小説をあと百冊は読みたい。

    0
    2024年02月11日
  • あけくれの少女

    Posted by ブクログ

    先を見据え、やるべき事はやる。 目標達成の為には手段を選ばず、やり遂げる。大きな壁にぶち当たっても、めげずに、プランBを遂行する。

    こんなタフな生き方を、子供の女の子が教えてくれるなんて。

    時代は変わった  と、言いたかったけど、時代背景からして、二度びっくり!

    0
    2024年01月23日
  • 大きくなる日

    Posted by ブクログ

    一人の人間が成長する事をゆっくりと緩やかに描いている作品だと思いました。
    特にいいなと思った場面が、
    幼い頃は、自分のことで泣くしか出来なかったのに、いつの間にか相手を思い想像して泣く所。
    物語の些細な箇所でしたが、こうやって人って多くの事を知って、成長していくんだとじんわり感じました。

    0
    2023年04月23日
  • 駒音高く

    Posted by ブクログ

    息子の国語のプリントに載っていて、続きが気になって…から手に取った一冊。将棋のことは全く分からない私でも、そこに向き合う人の感情や、取り巻く人々の気持ちがものすごく流れ込んできた。年齢かかわりなくなんとも爽やかな青春小説だと感じた。

    0
    2022年09月11日
  • 牛を屠る

    Posted by ブクログ

    表紙のイラストのイメージ通りに骨太で力強い。屠殺の是非よりも職業人、プロとしての誇りを感じる文章。この光景が今だって全国で繰り広げられている。

    0
    2022年07月30日
  • おれのおばさん

    Posted by ブクログ

    元気がもらえる物語!
    現実味感は薄いけれど、この様な環境を子供達に与えられる様な自分になりたいという思いを強くさせてくれる。

    0
    2022年07月19日
  • おれのおばさん

    Posted by ブクログ

    非常に読みやすい文だった。揺れ動く人の心(大人も子供も。)の描写がとてもリアルで、自分の身の振り方をこれから考えていかなければいけない今の私自身にもとても刺さった。

    また、個人的には、自分の属する集団とは「自分と大体同じレベル」であることが多いと思う。お金持ちの子供が良い学校へ行き、いい企業に就職して、ずっとそれが続いていく。主人公の陽介はある意味ではそれを外れた場所に来た訳で、それこそ何事もなく生きてきたなら関わることの無い人達に囲まれて成長出来たことは良かったのではないか、と思った。

    0
    2022年03月08日
  • 牛を屠る

    Posted by ブクログ

    文章が上手い。
    エアナイフ等うまく想像ができない作業も多かったが、仕事として淡々と牛を捌いていく職場の雰囲気が伝わってくる本だった。前作も読もうと思う。

    0
    2021年12月07日
  • おれたちの故郷

    Posted by ブクログ

    第一部完結編としてとても良い話だと思った。

    このシリーズは、登場人物のプロフィールがかなり重複するが、解説者曰く、出発点からの彼らの成長ぶりを読者も作者も強く感じ取れるのだと。
    たしかに年齢と共に心身共に逞しく、周りに優しさや強さを持ってリーダーとして活躍する姿が、読んでいてもとても心地よい。

    今回は魴鮄舎が耐震問題で閉鎖に追い込まれるか⁈
    陽介も卓也も居ても立っても居られない。
    それぞれの葛藤と行動力と、そこには仲間が必ずいて、助け合える。
    おばさんもやはり強く、苦労しつつもとても明るい未来が来るような感じも良い。
    面白かったー
    また続きでないかなぁ〜

    0
    2021年08月26日
  • おれたちの青空

    Posted by ブクログ

    男子中学生の陽介、卓也がそれぞれ家族と暮らせない事情を抱えつつも、自分なりの目標をみつけて前に進んでいく感じが爽やか。前作『おれのおばさん』では、色んな背景を明らかにする必要があって、個々の心情には今一歩踏み込めていない感じがあったが、今作では丁寧に描かれている。中学生なら一人になって考えたいと、突発的に家出をしたり、凍死寸前の寒さに無謀にも突っ込んでいったり、いろんな思いが頭の中をかけめぐって眠れなくなったり、そういうことがあるだろうなあと共感。そして彼らが卒業したあとに入ってくる予定だった二人の女子小学生の登場も興味深い。教育のあり方、児童養護施設で育つ子ども、子どもの成長、強さ、といった

    0
    2021年08月21日
  • おれたちの約束

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白かった。
    シリーズ第3段、陽介の高校生活。

    仙台の進学男子高生となり、寮生活を始める。そこへは入試上位3名、返済なしの奨学金を得ての入学。
    同点2位のイケメン中本と仲良くなり、生徒会立候補を企む中本の、ひょんな事から1年全員の前で父親、家族の話をする陽介。それは札幌時代の親友卓也が以前してくれた事だったのか。

    ここでも仲間ができてきて、芸大を目指す菅野、1位で誰も寄せ付けなかった中国人留学生、周は、囲碁で中本と対戦して仲良くなる。

    勉強だけでなく、波子さんとは喧嘩しながらも繋がっていて、学園祭では再会。
    ただそれは、東北の震災を乗り越えた上での2回目の学園祭。
    そこで、両親も揃い、友

    0
    2021年08月19日
  • 大きくなる日

    Posted by ブクログ

    いろんな人が様々な困難にあう中で、でも、周りの人とのつながりと助け合いで困難を乗り越えていく姿がすごいと思った

    0
    2021年08月04日
  • 牛を屠る

    Posted by ブクログ

    ーー働くことの意味、そして輝かしさを描いた作品だ(p.162 巻末対談より)
    ーー天職を探すのが先決と思っているよりは、わからないままでも飛び込めば、ブレイクスルーできる地点に辿り着く。(p.164 同上)

    就活の時に読んでみてはどうでしょうか。
    散々迷って自己評価さげまくってズタボロになった果てに手にした仕事がブルシットジョブ。なんてことが珍しくない世の中ですが、羨ましがられない仕事ほど人の役に立っていて、しかもやりがいがあるんだということがとてもよく描かれていると思います。資本主義は労働者を労働から解放するのではなく、労働を中身から解放する、とはマルクスの指摘ですが、中身から解放される前

    0
    2021年06月06日
  • 牛を屠る

    Posted by ブクログ

    圧倒された。
    作家となる前に10年以上にわたって埼玉の屠畜場で働いた作者のノンフィクション。私たちがスーパーで綺麗にパック詰めされた牛肉を買う前段階にはこのような作業があることをしっかりと認識させてくれる。
    屠畜、という仕事から被差別部落問題に直結させたり、「命の尊さ」などという「美しい」価値を持ち出したりすることなく、仕事をするとは、真剣に対象に向き合い、工夫して、熟練度を上げていくことであることを力強く提示してくれる書。
    巻末の対談で、「他人や他人の仕事に対してちょっとでも舐めた口をきくような人間に自分をしたくなかった」とあり、この姿勢がよく表れていると思った。

    0
    2021年05月22日
  • 昭和40年男 ~オリンポスの家族~

    Posted by ブクログ

    金メダルを目指した体操選手が大会で鉄棒から落下し脊椎損傷になる。同じ体育大学で走り幅跳びの元日本記録保持者だった彼女と結婚し、キャリアウーマンに変身した彼女の支えのもと、主夫として二人の娘の父親として暮らしている。妻の父親は「巨人の星」の星一徹さながらの高校バレーボール界に知れ渡る鬼監督。
    新体操の日本代表となった美人の長女、「じゃりン子チエ」を地でいくような大阪弁を話す次女、仕事に没頭するキャリアウーマンの妻、そんな昭和40年男の日常が三篇の連作短編で構成されている作品集。
    評価としては4.5の作品だが、連作短編のなかに描かれた家族の温かさを評価して、おまけで☆5つにした。

    0
    2020年03月01日