佐川光晴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者のデビュー作である『生活の設計』(2001年1月、新潮社刊)と『虹を追いかける男』(2003年6月、双葉社刊『極東アングラ正伝』を改題)の2編を収録。どちらの作品も、作家・佐川光晴の創作の背景がうっすらと見えてくるような内容。もっとも、これまで読んだのは数作品にすぎないのだから、大きなことは言えないのだが、、、登場人物のキャラクター造形や舞台設定に既視感を覚える。『生活の設計』は発表当時、かなりセンセーショナルだったのではないかと思う。北大卒でありながら、現役の屠殺場に勤務する従業員が書いた生活記録のようなタッチの物語はかなり強烈な印象だ。饒舌な語りゆえに、職業選択についての説明がうまくゆ