倉本一宏のレビュー一覧

  • 蘇我氏-古代豪族の興亡
    漫画『日出処の天子』を読んで蘇我氏に対する理解を深めたく読んでみた。

    蘇我氏は葛城氏として起こり蘇我氏として独立し、その後馬子、蝦夷、入鹿の活躍を経て本宗家は途絶えるものの、蝦夷の兄弟である倉麻呂の家系が蘇我から石川へと氏を変え、生き延び、再び宗岳氏となり歴史の中に消えていく…。

    蘇我氏と聞くと...続きを読む
  • 新説戦乱の日本史
    近年通説の見直しが進む戦乱について各時代毎の著者が最新の研究状況を解説する内容。疎い分野については新鮮で面白い。特に航空レーザ測量を用いた関ヶ原合戦の西軍布陣検討は興味深かった。
  • 新説戦乱の日本史
    いろいろな時代の戦乱について最新の考え方が示されている。史実の背景や理由に関しては必ずしも真実が分かっているわけではなく、新しい事実や考え方によって、進化するものであることを学んだ。
  • はじめての日本古代史
    縄文から武士勢力の台頭までの長い時代を、一冊で読むことができるのが面白かった。章の始めに系図があるのが理解を助けてくれたと思う。
    考古学的アプローチを参考にしつつ、慎重に文献をあたっていくのがなんだかわくわくします。
    文中に参考文献のタイトルが出ているので、どの本を読めばさらに理解が深まるかがわかっ...続きを読む
  • 戦乱と民衆
    単純に被害者としての民衆という視点だけでなく、兵士や加害者としての民衆の話も出てくるのが目新しい。さんざん戦争に揉まれているはずの京都の民衆が幕末の蛤御門の変ではすっかり平和ボケしているのが興味深い。江戸時代ってよっぽど平和な時代だったんだね。
    最後、京都人(洛中人?)への怒りが爆発してるしwww
  • 藤原氏―権力中枢の一族
    藤原氏の起こりから中世の諸家分立について概観しています。摂関政治の発展によって衰退した御堂流以外の藤原諸氏が、院政期には上皇と結びついて権力を高める、というのは大変興味深く読みました。
  • 公家源氏―王権を支えた名族
    源氏といえば武士!というイメージをそっと塗り替えてくれる本ですが、天皇の多さと系統の煩雑さでとりあえずの大筋はつかんだけどごめん名前は全く頭に入らなかった・・・。
    村上源氏は息長く活躍したってことと、ずっと昔から公家は藤原氏に遠慮してたんやなってことは覚えました。源氏物語にもそういう社会背景が反映さ...続きを読む
  • 皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史
    アマテラスの子孫が皇位を継がねばならないというシステムにより「量産」されたために、天皇になれなかった皇子たちの過酷な運命が解説される。古代においては第一条件の母親の尊貴さをはじめに父親の天皇と外戚のパワーバランスでその皇子が親王宣下されるか、さらには立太子に至るまでかが決まる。その親王宣下も、臣籍降...続きを読む
  • 皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史
    記紀の時代から院政期まで、即位できなかった皇子たちに焦点をあてて叙述されている。こうして通しでみると、改めて奈良時代までの凄惨さが感じられる。
  • 戦争の日本古代史 好太王碑、白村江から刀伊の入寇まで
    古代日本における対外戦争の歴史、というよりは戦争も含む外交史といった趣き。この時期に形成された対外認識が、近代日本における侵略戦争の思想的淵源となったとする叙述は興味深いものがあった。
  • 蘇我氏-古代豪族の興亡
    乙巳の変で蝦夷・入鹿父子が討たれるまではもちろんのこと、大化改新から平安末期までの時期も扱われている。壬申の乱以降の律令制国家の下、中下級氏族になって生き残り続けた時代の様子は中々に新鮮だった。
  • 藤原氏―権力中枢の一族
    歴史上の藤原氏の歩みを、始祖鎌足から中世までを中心に辿る一冊。摂関期までの権力の推移を眺めるのも面白いが、時代と共に拡大を続ける氏族の全体像に圧倒させられる。
  • 公家源氏―王権を支えた名族
    主に摂関期までに賜姓された源氏を中心に、その活躍や動向を丹念に追った一冊。藤原氏と比較すると、その地盤の弱さが際立つ印象がある。重要な藩屏であったことは確かなようだが、そうした意識はその程度存在していたのだろうか。
  • はじめての日本古代史
    著者も「おわりに」で書いていますが、「ちくまプリマー新書」のシリーズにしては非常に難解で、高校で日本史Bを学習した歴史学科の大学生向けという感じの、日本古代史の概説書です。最新の研究動向とともに、邪馬台(ヤマト)国は九州にあり畿内の初期ヤマト政権と並立していたなど、ところどころで著者の見解が織り込ま...続きを読む
  • 内戦の日本古代史 邪馬台国から武士の誕生まで
    古代日本は内戦が少なく、あっても小規模で敗者を殺戮することもなかったのは他国と大きく異なっているという。また、王権そのものに対しての反乱がないことも特徴として挙げられている。
    軍事衝突による制圧がほとんどない日本武尊伝承は地方勢力を中央政権が武力で制圧したのではなく、平和的な外交交渉により服属させた...続きを読む
  • 内戦の日本古代史 邪馬台国から武士の誕生まで
    内戦をテーマに古代史を概観する一冊。内戦とはいうものの、国際的な要素にも目配りしつつ、よくまとまっていて読みやすい。著者独特の視座があると思うので、他の著作も読んでみたいと思った。
  • 公家源氏―王権を支えた名族
    大雑把に言うと源頼朝ではない源氏について総括している。厳密には源頼朝も平安時代の残り香がある人物といえるので、足利尊氏や武田信玄ではない源氏ということになるだろうか。日本史の数歩入ったところに関心がある人には大いに楽しめる内容になっている。源氏はそもそも天皇の血筋につながる人々。では、皇族から外れて...続きを読む
  • 戦争の日本古代史 好太王碑、白村江から刀伊の入寇まで
    日本古代史において、いかに朝鮮半島と関係があったかをつづった一冊。

    現在の日本史では大陸と断絶してるように感じることが多いが、そうでないことがよくわかった。
  • 内戦の日本古代史 邪馬台国から武士の誕生まで
    日本の古代史における著名な内戦が総括されている。
    日本史を教科書的に読んでいる以上に、流れを追うことができて面白かった。
  • 戦乱と民衆
    戦史というと記録に残りがちな武将や貴族の物語であることが普通だが、ここでのテーマのように民衆をフィーチャーしたものは珍しい。昨今歴史ブームと言われて久しいが、ブームのおかげでこういう広がりが出てくるから目が離せない。