倉本一宏のレビュー一覧

  • 平安貴族とは何か 三つの日記で読む実像
    平安時代の古記録であり、一次史料とも言える『御堂関白記』、
    『権記』、『小右記』から解き明かす、平安貴族の実像とは。
    ・はじめに  序章 古記録とは何か
    第一部 道長は常に未来を見ていた
               ――藤原道長『御堂関白記』を読む
     第一章 「自筆本」の価値
     第二章 「一帝二后」成立の...続きを読む
  • 藤原氏―権力中枢の一族
    藤原鎌足から藤原頼道まで詳細に記載し、中世以降も要所要所述べており、一冊読むと藤原氏の流れがよくわかります。読んでいて思うのは、藤原氏がどれだけ日本の歴史に影響及ぼしている一族だったかということ。絶頂期には外祖父、摂政として天皇をも凌ぐ影響力を持っていました。ただそれでも天皇の代わりにはなれませんで...続きを読む
  • 平安京の下級官人
    平安時代の摂関期での、平安京での下級官人について、
    古記録から拾い上げ、その仕事や生活等を紐解く。
    ・初めに
    序章 摂関期の平安京
    第一章 下級官人の仕事 第二章 生活のあれこれ
    第三章 恐怖の対象   第四章 平安京の人びと
    ・おわりに 平安京の日々
    略年譜、関係地図(平安京内)、関係地図(平安京...続きを読む
  • 藤原道長「御堂関白記」を読む
    皇位を巡る泥々した権力闘争の姿が、本人の日記を通して垣間見え、解説と併せて読むと、中々スリリングな内容。
  • 増補版 藤原道長の権力と欲望 紫式部の時代
    御堂関白記、小右記、権記を基に藤原道長の人物像を炙り出した作品。著者は御堂関白記が世界記憶遺産に推薦されることが決まった際に、推薦に関わる仕事をしていた方。なので御堂関白記や小右記などを丁寧に読み解いてくれているため、その時その時の道長の行動、感情などがよく分かります。道長のような絶対的な権力を持っ...続きを読む
  • 平安貴族とは何か 三つの日記で読む実像
    <目次>
    序章   古記録とは何か
    第1部  道長は常に未来を見ていた~藤原道長『御堂関白記』を読む
     第1章  「自筆本」の価値
     第2章  「一帝二后」成立の裏側
     第3章  書き方や消し方からわかること
     第4章  女の懐妊祈願に決死の参詣
     第5章  権力を恐れない者・伊周
     第6章  常に...続きを読む
  • 増補版 藤原道長の権力と欲望 紫式部の時代
    2024年大河ドラマの予習に。古記録をベースに道長政権期の歴史を時系列で説明している。淡々とした記述だが、著者の感想がところどころに挿入されていて、読みやすい。
  • 権記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    摂政藤原伊尹を祖父とし、母方を四代さかのぼれば醍醐天皇に至る。
    父義孝が早世しなければ…ときっと思っていたに違いない。
    それが藤原道長と同時代に生きたばかりに、官吏としては不本意なポジションしか得られなかったのが行成。

    とはいえ、能力の高い人である。
    早いうちに道長に尽くすことで、自分の生きる道を...続きを読む
  • 藤原氏―権力中枢の一族
    副題は「権力中枢の一族」。
    藤原家が日本の権力の中枢にいたことは疑いがない。
    藤原家の始祖、鎌足と天智天皇の二人三脚から、鎌足の息子 不比等と持統天皇の二人三脚。
    梅原猛と上山春平が注目するまで、不比等の存在はそれほど大きなものとは思われていなかった。
    しかし、二人の業績により、現在、藤原家1300...続きを読む
  • 藤原氏―権力中枢の一族
    鎌足から概ね、院政期あたりまでを詳細に書かれている。
    古代では、後発組として豪族との覇権争い、朝廷の首班に近づくと皇族や他氏、そして以降は同族間で政権争いを繰り返す。

    藤原氏の一族が広がると共に、一族の中での争いがよく分かった。

    ただ、よく似た名前が多くてルビが多ければ、もっと読みやすかった。
  • 平氏―公家の盛衰、武家の興亡
    源氏を理解するには、平氏を理解するべき。

    政治機構を作った一族は、本来なら滅びる必要は無いはず。

    時代の流れは怖いものだ。

    中世を勉強しよう。
  • 藤原氏―権力中枢の一族
    鎌足の創始から武家の時代まで、日本の政権の中枢に関わり続けた藤原氏。
    時間の広がりと、空間的な広がりの中で一族の盛衰を追うのは大変なことだろう、と素人でも想像がつく。
    とはいえ…正直、自分はこの本の真価があまりよく理解できていないに違いない。

    膨大な人の羅列。
    簡潔な説明が添えてあるのだが、あまり...続きを読む
  • 藤原氏―権力中枢の一族
    藤原氏がどのように誕生し、貴族の中で揉まれ、他のライバルを蹴落とし、天皇家と密接に結びつく過程を描く。権謀術数の歴史。
  • 平氏―公家の盛衰、武家の興亡
    タイトル通り「平氏」の本。
    いわゆる清盛の一族の「おごれる平家は久しからず」といった一般常識の範囲ではなく、あらゆる平家の系統を網羅した決定版という感じ。

    825年(天長2年)に賜姓された桓武平氏は、都で実務官人(いわゆる朝廷の官僚ですね)を輩出した高棟流平氏と、坂東で武家となった高望流平氏に分か...続きを読む
  • 権記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    さまざまな小説等で「働き者の平安貴族」というイメージがあったので、読んでみた。想像以上に激務でびっくり。
    何より驚いたのは、藤原道長と同日に亡くなっていたこと。
  • 平氏―公家の盛衰、武家の興亡
    高棟王からはじまる堂上(公家)平氏の血脈と、高望王からはじまる武家平氏の血脈。

    二つの平氏の血統が、清盛と時子(二位の尼)の代で一つになって、一門の最盛期を迎えるのは、歴史の凄みを感じる。

    武家平氏の政権は、短い期間で終わってしまった。

    けど、公家の平氏は、中下級の貴族として、平安から幕末まで...続きを読む
  • 平氏―公家の盛衰、武家の興亡
    源平合戦が、伊勢平氏と関東の平氏の内輪揉めが全国の武士を巻き込んで、源氏の御曹司を擁立して鎌倉幕府が成立した。
  • 平安京の下級官人
    生まれ変わっても平安時代には行きたくないなと思うくらいには理解出来ました。大学受験の日本史レベルの知識とよくわからない単語(固有名詞)をスルーする能力さえあればなかなか面白く読めると思います。
  • はじめての日本古代史
    ちくま「プリマー」とは…?と言いたくなる圧倒的な情報量で縄文時代〜平安後期までを辿る。
    本書は古代日本・中国の文献も参考に歴史を探っている。なので面白い部分でもあるが、難しいところも多く、やはり「プリマー」とは…?と言いたくなる(もちろん良い意味で)。とくに外国である朝鮮半島と古代日本との関係性が難...続きを読む
  • 藤原氏―権力中枢の一族
    藤原氏の始まりから中世に至るまでの血統を事細かに解説してくれる。中世以降の分流についても記載があり、幕末、明治維新、昭和史にも藤原氏の血統が影響することに驚くばかり。天皇家の動向を左右するだけの力を持ったのに、天皇家に取って代わろうとしなかったのは何故? それとも取って代われなかった?