倉本一宏のレビュー一覧

  • 権記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    さまざまな小説等で「働き者の平安貴族」というイメージがあったので、読んでみた。想像以上に激務でびっくり。
    何より驚いたのは、藤原道長と同日に亡くなっていたこと。

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    2022年11月12日
  • 平氏―公家の盛衰、武家の興亡

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    高棟王からはじまる堂上(公家)平氏の血脈と、高望王からはじまる武家平氏の血脈。

    二つの平氏の血統が、清盛と時子(二位の尼)の代で一つになって、一門の最盛期を迎えるのは、歴史の凄みを感じる。

    武家平氏の政権は、短い期間で終わってしまった。

    けど、公家の平氏は、中下級の貴族として、平安から幕末まで、長きにわたって朝廷を支えていたというのも、なかなかに面白い。

    頼朝の蜂起を支えた、坂東武者たちのほとんどが平氏の流れを汲むというのも、歴史の皮肉というべきか。

    北条、千葉、上総、大庭、梶原、三浦、畠山、土肥、和田、みんなルーツは平氏を自称してるんだよね。

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    2022年09月11日
  • 平氏―公家の盛衰、武家の興亡

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    源平合戦が、伊勢平氏と関東の平氏の内輪揉めが全国の武士を巻き込んで、源氏の御曹司を擁立して鎌倉幕府が成立した。

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    2022年08月07日
  • 平安京の下級官人

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    生まれ変わっても平安時代には行きたくないなと思うくらいには理解出来ました。大学受験の日本史レベルの知識とよくわからない単語(固有名詞)をスルーする能力さえあればなかなか面白く読めると思います。

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    2022年04月14日
  • はじめての日本古代史

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    ちくま「プリマー」とは…?と言いたくなる圧倒的な情報量で縄文時代〜平安後期までを辿る。
    本書は古代日本・中国の文献も参考に歴史を探っている。なので面白い部分でもあるが、難しいところも多く、やはり「プリマー」とは…?と言いたくなる(もちろん良い意味で)。とくに外国である朝鮮半島と古代日本との関係性が難しい…もう少し図とかがある方がわかりやすいかも。

    今の天皇につながる系譜は、神話上だと天照大御神が祖神でそこから神武天皇につながり…という話だったが、実際には必ずしも血縁関係があったわけでなく、地方のいち豪族だったのではという話だから面白い。とはいえ欽明天皇の時代からは血縁集団となり今に至っている

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    2022年03月17日
  • 藤原氏―権力中枢の一族

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    藤原氏の始まりから中世に至るまでの血統を事細かに解説してくれる。中世以降の分流についても記載があり、幕末、明治維新、昭和史にも藤原氏の血統が影響することに驚くばかり。天皇家の動向を左右するだけの力を持ったのに、天皇家に取って代わろうとしなかったのは何故? それとも取って代われなかった? 

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    2022年02月13日
  • 蘇我氏-古代豪族の興亡

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    漫画『日出処の天子』を読んで蘇我氏に対する理解を深めたく読んでみた。

    蘇我氏は葛城氏として起こり蘇我氏として独立し、その後馬子、蝦夷、入鹿の活躍を経て本宗家は途絶えるものの、蝦夷の兄弟である倉麻呂の家系が蘇我から石川へと氏を変え、生き延び、再び宗岳氏となり歴史の中に消えていく…。

    蘇我氏と聞くと、十数年前に学校の授業で教えられたことを思い出す。蘇我は悪い奴らで、大化の改新でやっつけられた─。本書はこのような従来の捉え方に疑問を呈する。私個人としても蘇我氏(主に蝦夷)に感情移入しているので彼らが悪党そのものであったとは思えない。著者はただの憶測ではなく、あらゆる文献や史料を参考として解説して

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    2022年01月02日
  • 新説戦乱の日本史

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    近年通説の見直しが進む戦乱について各時代毎の著者が最新の研究状況を解説する内容。疎い分野については新鮮で面白い。特に航空レーザ測量を用いた関ヶ原合戦の西軍布陣検討は興味深かった。

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    2021年09月17日
  • 新説戦乱の日本史

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    いろいろな時代の戦乱について最新の考え方が示されている。史実の背景や理由に関しては必ずしも真実が分かっているわけではなく、新しい事実や考え方によって、進化するものであることを学んだ。

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    2021年09月06日
  • はじめての日本古代史

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    縄文から武士勢力の台頭までの長い時代を、一冊で読むことができるのが面白かった。章の始めに系図があるのが理解を助けてくれたと思う。
    考古学的アプローチを参考にしつつ、慎重に文献をあたっていくのがなんだかわくわくします。
    文中に参考文献のタイトルが出ているので、どの本を読めばさらに理解が深まるかがわかってありがたかった。読みたい本が増えてしまってどうしようもないのですが…!
    古代はとても長いので、この本で権力がどのように変遷していくのかの概略を知って、興味のある各論をさらに深掘りするのがいいんじゃないかと思いました。

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    2021年07月12日
  • 戦乱と民衆

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    単純に被害者としての民衆という視点だけでなく、兵士や加害者としての民衆の話も出てくるのが目新しい。さんざん戦争に揉まれているはずの京都の民衆が幕末の蛤御門の変ではすっかり平和ボケしているのが興味深い。江戸時代ってよっぽど平和な時代だったんだね。
    最後、京都人(洛中人?)への怒りが爆発してるしwww

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    2021年05月09日
  • 藤原氏―権力中枢の一族

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    藤原氏の起こりから中世の諸家分立について概観しています。摂関政治の発展によって衰退した御堂流以外の藤原諸氏が、院政期には上皇と結びついて権力を高める、というのは大変興味深く読みました。

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    2021年03月04日
  • 公家源氏―王権を支えた名族

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    源氏といえば武士!というイメージをそっと塗り替えてくれる本ですが、天皇の多さと系統の煩雑さでとりあえずの大筋はつかんだけどごめん名前は全く頭に入らなかった・・・。
    村上源氏は息長く活躍したってことと、ずっと昔から公家は藤原氏に遠慮してたんやなってことは覚えました。源氏物語にもそういう社会背景が反映されていたり、お寺の偉いさんを勤めた源氏のお歴々などの紹介も面白かったです。どうして仁和寺の法師のエピソードはアホなのが多いのかという理由も、この本を読めば納得です。大きなお寺の座主や長者はだいたい尊い家系の方が務めますよね・・・。あと摂関家の発生から消滅までを追えたのも良かった。大昔に勉強した日本史

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    2021年02月04日
  • 皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史

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    アマテラスの子孫が皇位を継がねばならないというシステムにより「量産」されたために、天皇になれなかった皇子たちの過酷な運命が解説される。古代においては第一条件の母親の尊貴さをはじめに父親の天皇と外戚のパワーバランスでその皇子が親王宣下されるか、さらには立太子に至るまでかが決まる。その親王宣下も、臣籍降下した人物が官界で出世し過ぎたのを官職に追いやるのに利用されたりすることに驚いた。それにしても皇子・皇女たちを含めた天皇家系図は錯綜を極めておりとても記憶できるものではない。

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    2020年09月12日
  • 皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史

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    記紀の時代から院政期まで、即位できなかった皇子たちに焦点をあてて叙述されている。こうして通しでみると、改めて奈良時代までの凄惨さが感じられる。

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    2020年09月08日
  • 戦争の日本古代史 好太王碑、白村江から刀伊の入寇まで

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    古代日本における対外戦争の歴史、というよりは戦争も含む外交史といった趣き。この時期に形成された対外認識が、近代日本における侵略戦争の思想的淵源となったとする叙述は興味深いものがあった。

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    2020年09月01日
  • 蘇我氏-古代豪族の興亡

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    乙巳の変で蝦夷・入鹿父子が討たれるまではもちろんのこと、大化改新から平安末期までの時期も扱われている。壬申の乱以降の律令制国家の下、中下級氏族になって生き残り続けた時代の様子は中々に新鮮だった。

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    2020年08月29日
  • 藤原氏―権力中枢の一族

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    歴史上の藤原氏の歩みを、始祖鎌足から中世までを中心に辿る一冊。摂関期までの権力の推移を眺めるのも面白いが、時代と共に拡大を続ける氏族の全体像に圧倒させられる。

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    2020年08月21日
  • 公家源氏―王権を支えた名族

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    主に摂関期までに賜姓された源氏を中心に、その活躍や動向を丹念に追った一冊。藤原氏と比較すると、その地盤の弱さが際立つ印象がある。重要な藩屏であったことは確かなようだが、そうした意識はその程度存在していたのだろうか。

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    2020年08月15日
  • はじめての日本古代史

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    著者も「おわりに」で書いていますが、「ちくまプリマー新書」のシリーズにしては非常に難解で、高校で日本史Bを学習した歴史学科の大学生向けという感じの、日本古代史の概説書です。最新の研究動向とともに、邪馬台(ヤマト)国は九州にあり畿内の初期ヤマト政権と並立していたなど、ところどころで著者の見解が織り込まれています。

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    2020年05月11日