コニー・ウィリスのレビュー一覧

  • ドゥームズデイ・ブック(下)
    ☆4.5

    結構シリアスな展開な作品なので確かに読むのは疲れるけども、じゃあそこで読むのやめられるかってんだ。
    だって希望が欲しいじゃないか。
    その希望をくれるのがコニー・ウィリスじゃないか。

    二つの時代で起こる感染症。
    14世紀はメカニズムが判明していない故に、21世紀は世界が発展してるが故に、...続きを読む
  • 航路(下)
    臨死体験を科学的に解き明かすSF。
    ”科学的であること”に対する深い信頼と、それ自体がエンターテイメントになりうるという確信。
    まさにSFとしか呼びようのない傑作小説でした。

    本を読んでいるとたまに自分の読む速度が遅いのが悔やまれることがある。もっと読みたい、もっと先を知りたい!それなのにどうして...続きを読む
  • クロストーク 下
    テレパス同士がコミュニケーションできるようになり、混乱度はさらに上がる。そして伏線がどんどん回収されていく。CBや大叔母の言動の背景が明らかになっていくのだが、予想の範囲かなと思いつつも、「うわっ! !ややこし! 」と思うくらい真相もごちゃごちゃしている。とはいえ、背景も含めて物語は交通整理ができて...続きを読む
  • クロストーク 上
    笑える方のコニー・ウィリスの長編作品。EEDという脳外科手術を受けるとパートナーがまるでテレパシーのように気持ちを共有できるようになる。主人公のブリディは恋人のトレントとEEDを受ける。もちろん正常に気持ちを共有できるようになりはしない。ブリディはトレントと接続できずに、同僚のCBとつながってしまう...続きを読む
  • ドゥームズデイ・ブック(上)
    中世史科の学生キヴリン。好奇心旺盛で小柄の女性が研究のために1320年へタイムトラベル。しかしキヴリンは飛んだ先で倒れ、過去へ送りだしたほうのダンワージー教授のところではパンデミックの事態。どちらも原因がわからぬまま話は進む。
    出だしで話に入りこむのにいくぶん時間がかかったが(いくつかの普通名詞がど...続きを読む
  • ドゥームズデイ・ブック(下)
    コリンの大叔母である医師メアリや、いやーな野心家ギリクリストがあっさり死んでしまったのは拍子抜けしたが、死ってそういうものかも。
    ペストの蔓延するなかで病人の血で汚れることも厭わずローシュ神父とともに奮闘するキヴリンは、原作版風の谷のナウシカを彷彿とさせたし、コリンは12歳らしく溌剌としてて良かった...続きを読む
  • 航路(下)
    前半の、ユーモアも交えつつ、あっちへ行ったりこっちで隠れたり、みたいなドタバタ劇も楽しかったけど、本下巻では、結構展開がスリリングになってくる。物語の核心に近付いていきつつ、でも本巻の中盤でまさかの主人公死亡事態が発生して、どうなるのかと思いきや、そこからは謎解きの面白さも加味しながら、感動の結末へ...続きを読む
  • 航路(上)
    (上下巻を読んだ感想です)
    若き認知心理学者のジョアンナは、マーシー総合病院で臨死体験者の対面聞き取り調査を行い、臨死体験の科学的仕組みを解明しようと試みる。だが、死後の世界を信奉するノンフィクション作家のマンドレイクもまた臨死体験者への取材を行っており、彼女の調査の妨げになっていた。そんな折、神経...続きを読む
  • オール・クリア2
    全部読んだ!
    面白い。さすがだ。
    この3人は、時を超えていろんなとこで出会っていた。
    コリンの話を読まなきゃ。
    史学部シリーズ全部読まなきゃ。
  • 航路(下)
    上巻は第一部のスローな日常の反復描写のために、かなり時間がかかった。しかし第二部から、もっといえば下巻からはもう止まることはできなかった。もう、止まれるわけがなかった。そして着地、なんと見事か。
  • 犬は勘定に入れません(上) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎
    出だし、なんか意味がよくわからなくてあまり進まなかったのだけど、あとがきを読んだらそれは当然のことだったらしい(笑)。主人公の任務というか、休暇のため送り出されたのに話がかえってややこしくなっているんだということが明らかになるころからぐんぐんおもしろくなった。
    犬猫に振り回される主人公がなんともおか...続きを読む
  • 犬は勘定に入れません(下) あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎
    すったもんだは続き、戦時中にも飛んだりして、とても大変なんだけどずっとどこか牧歌的な雰囲気が流れていて、楽しかった。なんだろうな、この感覚。
  • ブラックアウト
    タイムトラベルものだけど、同時に三人の人がバラバラの時間軸で行動してるので、こんがらがる。
    どうやってタイムパラドックスを回避してるのかよく分からん。
    とりあえず、オールクリアも読んでみるか。まだまだ先は長い。
  • ドゥームズデイ・ブック(上)
    ウィリスの感動作 読むべき一冊である
    表紙   6点田口 順子(旧作) 大森 望訳
    展開   7点1972年著作
    文章   7点
    内容 800点
    合計 820点
  • ドゥームズデイ・ブック(下)
    ウィリスの感動作 読むべき一冊である
    表紙   6点田口 順子(旧作) 大森 望訳
    展開   7点1972年著作
    文章   7点
    内容 800点
    合計 820点
  • ドゥームズデイ・ブック(上)
    SF小説とサスペンス小説と歴史小説とが渾然一体でとても美味しく面白い。時間旅行が衛星の打ち上げ程度のことになれば、過去を観察するために大学の研究機関でこんな風に使われるのかも。送り出した側でのトラブルと送られた先での悲惨な状況とが、キヴリン嬢の記録を挟んで交互に描かれる構成はとても上手い。
  • ドゥームズデイ・ブック(下)
    21世紀のドタバタはさておき、14世紀のオックスフォード付近の人々の暮らしがまるで見てきたように活き活きと描かれている。ペストに抗する術を持たない人々が神に祈りながら倒れていく様は哀れだ。キヴリン嬢は本シリーズの続編には登場しないだろうなぁ。
  • ドゥームズデイ・ブック(上)
    タイムトラベルなSF。
    こちらとあちらの二幕仕立てで、交互にお預け状態になるため、一気に読破。

    中世研究のためのトラべルだったのが、アクシデントで…。
    ドラマティックなお話というより、サスペンス仕立てな実録というか。
    余計に切なくて仕方ない。静かにじわじわ泣けてくる。

    散々会話に出てくる「姪の息...続きを読む
  • オール・クリア2
     このオックスフォード大学史学部シリーズ、タイム・パラドックスを起こす可能性がある時点には時間旅行できないという設定で、面倒くさいパラドックスは回避されている。それゆえ、過去から帰れなくなってしまったというほかは延々と戦時の生活が描かれるのだが、物語も最終局面に向かって、時間旅行の問題が前景化してく...続きを読む
  • オール・クリア1
     2060年のオックスフォード大学史学部、タイムマシンを使って、学生が過去の時代に旅行してフィールドワークをしているという設定のシリーズ、『ブラックアウト』の続編であるが、長くなってしまったのでひとつの長編を『ブラックアウト』『オールクリア』、すなわち第二次大戦中のロンドンの灯火管制とその解除をタイ...続きを読む