杉山登志郎のレビュー一覧
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ネタバレ杉山先生の愛着障害・発達障害についての一般向けの本。架空の教授杉本先生と女性編集者の対談形式とすることで、オリンピックやめるべきとか、新自由主義は子供を幸福にしないとか、自由奔放な(一部はトンデモ)意見を表明している。小児科医から見て、ちょっと見方が違うな、と思う部分もある。しかし、一般の方が読んで、愛着形成の重要性を理解してもらうにはちょうどよいと思う。学校の問題に対する主張は特に自由で、幼稚園6年生とか、どうみても実現不可能(笑)。
個人的には、この本を読んで、これからは小児科医もトラウマ治療をある程度勉強しなければいけないなあ、と意を新たにした次第。 -
Posted by ブクログ
発達障害と発達凸凹の違い。虐待・トラウマとの関連。
遺伝子とエピジェネティクスと発達障害との関連など
多岐にわたって分析されている内容です。
とくに虐待とそのトラウマからくる凸凹ではなく障害に
なってしまうことについて、詳しくかかれているのと
それが遺伝も含めて、連鎖すること。その連鎖が環境因子と
なってエピジェネティクスとの関連で発症していくこと
につい多くかたられています。
虐待については、絶対に関係ないと思うのですが、何が
トラウマになっているのか?自分も何をトラウマとして
もっているのか?些細なことかもしれないが。
ということをかんがえさせられてしまうところもあります。
凸凹は確かにお -
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Posted by ブクログ
視覚優位、聴覚優位について具体的な記述で分かりやすく書かれている。聴覚優位の自分としてはその記述で普通と呼ばれる認知との違いを改めて知ることができた。
個人的に最近思うのは、当事者に必要なことは自己評価を上げることと、クロックスピードを上げることの二つである。マイノリティー向けのメディアやコミュニケーションはやはり少なく、それに慣れるためにはこちらから努力するしかない。
他者の気持ちが分かりにくかったり、オーラルだけの議論で内容が分からないことは今でもしばしばある。それを乗り越えるには、例えば喋るスピードで絵を描く、一次記憶を拡張して話の内容を絵で覚える。手帳に相手の気持ちを把握するのに必要な -
Posted by ブクログ
71点。1980年代以降「病気じゃないのに変な人」がゴロゴロ出てきて、そんな人たちにはとりあえず「発達障害」という病名がつけられた。トンデモも含めてこのような本が相変わらず数多く上梓されているのはそれだけ社会の関心が発達障害に向いているからに他ならない。今ではカテゴリは内部でさらに細分化されいろいろな病名がつけられていて、発達凹凸という言葉はこの本で初めて知った。
「凹凸」という言葉は「障害」という言葉を使わないことで病気ではないという意味がこめられているみたいだが、とりあえず病名探索してそれまでの病気のカテゴリにない人が出てきたら、新たな病名作成。また出てきたら、、これを繰り返す。このような