あらすじ
発達障害研究の第一人者が書く、今の子どもたちにとって本当に必要な子育ての方法。発達障害の増加や子ども虐待の急増、いじめや校内暴力など、子育ての大変さばかりが際立っている。そこで、いくつかのとても大事なことだけ押さえておけばいいということを示す。
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1番大切なのは"安心""多様性"
安心させること
これはただ優しいではない
親、教師の軸があること
そして、認めてあげること
管理教育、チェック教育ではダメだ
教えることは大事、そしてそこを伸ばしてあげること
できないことにチャレンジすること
何が大切か自分自身がわかっていること
愛を持って、笑顔で相手と接する
相手に与え続ける
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子育てで一番大事なことというタイトルであるが、愛着障害と発達障害のことが大変よくわかる。特に第3章の「発達障害を考える」できちんと整理ができた。
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「子育てに大切なことをわかりやすく普通の読者に伝えるにはどうしたらいいのか」、すべてを対話式にして物語と展開している著者の工夫に感激。面白いし、また読みたい。
■メモ:
・生物学的に適した妊娠出産年齢と、安定した子育てができる時期が一致しない。ヒトとしての生物的には、高校生くらいに産むのがベスト。しかし、育児に専念できる安定した環境がないたとだめ。
・男性も女性も高齢妊娠・出産のリスクを意識すること。
・愛着形成期である3歳くらいまでは、子どもに振り回される大人の存在が欠かせない。
・子育てに重要なキーワードは「安心」。妊娠中から母親が安心していること、出産授乳期を通して安心して赤ちゃんに向き合えること。
・0~3歳くらいの間は、子育て中の両親は共に働く時間を減らす。これが一番。そして幼い子供を持つ親が経済的に安心できる社会情勢を整える。
・生命はその本質として多様性を愛する。
・生命は多様でなくては。単一の形態は実にもろい。種としても、社会つまり生態系としても。そして、生命を多様な在り方への成長させる原動力は好奇心である。ー好奇心によって、住む環境を変えたり、個体によってさまざまな変化を起こす。好奇心に導かれ、多様な在り方へと成長することは、地球上の生命として文明の存在以前に規定された基本的な育ちの在り方なんだ。
・子育ての基本がヒトも生物であること。生物の基本が、多様性と好奇心であること。ー多様な子どもたちが、好奇心に支えられてたようなせいちょうをしていくこと、それが良いことなんだ。
・愛着形成は人間関係の基本。ー子どもの中に養育者が内在化する、つまり、養育者のまなざしがいつも子供を守る。ー交通事故や犯罪被害、戦争や大災害など自分じゃどうしようもないことに遭遇したり、大変な思いをしたとき、この内在化したまなざしが守ってくれるのです。本当に打ちのめされたとき、でもそれでも人生を頑張ろう、と思えるのは、自分の親や配偶者、子供が心に思い浮かぶから。しっかりと愛着を結んだ存在が助けてくれる。
・子どもは普通親と一緒にいるときが一番安心する。しかし、虐待やネグレクトを受けて育つと常に緊張が続く。生まれてから戦闘状態が続きっぱなしになる。それがトラウマになる。
・日本は問題が見えているのに、被虐待児への有効な対応方法を構築できないから、ただ無為に時間が過ぎ次世代への拡大していく。こうして子供虐待は、疫学統計の常識を破る増加を続け、次の世代にかかる社会的予算を増やし続けていく。
・母子家庭、父子家庭問題。
・女性の場合、ボーイフレンド問題もある。自分の育ちが不安定で、対人関係をうまく構築できない女性は、なぜか同じように不安定でしかも暴力的な男に惹かれることが多い。ー一度生活の困窮を経験すると、お金を稼いでくる可能性のあるボーイフレンドの顔色を窺うようになってしまう。こうなるともう子ども中心の生活を送ることは無理になるだろう。
・虐待によって脳が変わる。
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優先生推薦
いい本だった。
いろんな育児書があるが、「で、何をしたらいいの?しない方がいいの?」が対話式で知れる。乳幼児期から学童期まで書かれているので、極論もあるが、幅広い子どもたちの教育に対応している。
・子どもが3歳になるまでは夫婦共に労働時間を減らす
・睡眠は大切
睡眠不足はイライラのもとで、安心とは真逆
お父さんも含めて家族みんなで早寝親起きを
・社会全体が経済成長優先ではなく、子育て優先と言うコンセンサスを作ると良い
・体罰は脳の萎縮につながる
・トークン・エコノミー◎(褒め伸ばし、良いことをしたらシールなど。減点はなし)
・これからの学校は全体主義ではなく、個別に合わせた教育システムが必要。
9歳までは集団教育ではなく、個別対応できる体制にする=幼稚園6年生の提案
・大多数の国では乳児院は存在しない。
性的虐待の被害も多数あり問題あり
乳児院より里親の方が◎
愛着形成の過程が始まる前に(生後6ヶ月より前)に里子に行くのがいい。
・家族のあり方は多様でいい
レズビアンカップルに育てられた方がよい子に育つという傾向も。
平安時代くらいの母系制の妻問い婚に戻せばよい?!(母系に財産権、夫は通い、出産は高校生くらい、育児はその上の世代が担う、母親の孤独は防げ、生物学的にも適齢期に出産できる)
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杉山先生が臨床を長くやられている中で感じていたこと、願っていること、伝えたいことなど様々なメッセージが盛り込まれている本です。
一人の子育てをする母としては、
・3歳までは子供に振り回される(=子供中心の)生活を続けようと決意しました。
・規則正しい生活、特に早寝早起きはまず大人がやらないとな…私が早起きをしよう…
・情報制限もやはり大事なこと。youtube、テレビとの付き合い方はしばらくは大人がイニシアチブを取り、ルールを守らせていこう。
…あたりを肝に命じました。
子供を見守る社会人としては、不適切な養育が子に及ぼす影響を改めて感じ、里親などの社会的養護が整っていない現状をみると苦しくなりました。
将来的に、里親という形で子を受け入れることも選択肢の一つとして考えても良いかなと思います。
ただし、家庭が揺らぐことは間違いないので、娘が成人してからの話ですが。
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「0歳から3歳くらいまでは子ども主体で子育てする大人が必要」だから「子育て中の両親はともに働く時間を減らす」ことが望ましいと読んで、今のところ、私は腑に落ちている。
在宅勤務の私には、仕事モードと子育てモードの切り替えが難しい。そもそもいつからか、モード選択画面で自分優先ダラダラモードが利用不可になっていた。これじゃあ壊れるよね。
働く時間を減らすことで、両親には自分のための時間ができるかもしれない。しかし現実的には、保育園に預けられる時間も短くなるわけだから、子育ての負荷が増えるだけかも、という点が悩ましい。
ただ、働く時間を減らすことについて、私の場合、子どものためにキャリアを諦めたら、私の悔しさを子どもに負い目として感じさせてしまう気がしていた。でも、能動的に働く時間を減らすなら、両親ともに減らすなら尚更、そうならずに済むのかなと本書を読んで思った。
まずは3歳くらいまでの地点にマイルストーンを置いて考えてみることにした。子どもが安心して育つことができますように。
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対話形式で、最初はあれ?っと思った。
でも対話形式だから、書きにくいことも書けるし、そこに強弱も生まれるので、直接の講義を聴いている生感が生まれてよかったなと思いました。
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対話式で物語っぽいので、この先生のお考えがメインストリームで全員に認められているわけではないのかもしれないことも、でも真剣に子どもたちのことを考える真摯な気持ちも伝わってきました。「応仁の乱前の妻問婚に戻す」という思いきった提案も、何より実際に出会ったたくさんの子どもたちを基礎に社会全体の幸せを考えての柔軟な思考から導かれたものかと思いました。
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対話式で読みやすく、何が一番大切なのかを学べる。
遺伝や障害といった内容にも、科学的に現時点で分かっていることが端的に書かれていて分かりやすかった。
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親との愛着形成が大切。
そして、親が安心した状態で育児に向き合えることが子供の精神衛生上も良い。
親も適度にリフレッシュしながら、余裕を持って子供に接して、子供にとって安全基地だと思ってもらえるような関係を作っていきたいと思う。
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新書の中では圧倒的に読みやすい。対話形式にしているので、必要ないところも多々あり
知らない人への一冊目に良いかと
生命を多様なあり方へ成長させる原動力は、好奇心
複雑性PTSD/色々な問題が一緒に起きる
躁鬱病、ぼーっとしたり、物忘れがひどい、死にたくなる、など
性的虐待 → 後頭葉萎縮、脳梁萎縮
暴言被曝 → 側頭葉肥大
体罰 → 前頭葉萎縮
DV目撃 → 視覚野萎縮
複合的虐待 → 海馬の萎縮
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これからの子育て、教育について考える。
〇”愛着”は、”アタッチメント”という英語を訳した言葉なのだけれど、アタッチメントとは、タッチするということ。(p46)
☆そして、大事なのは、何のためにくっつくのか。それは、安心するため。キーワードは安心感。
〇社会的な行動の土台になるといいましたよね。子どもの中に養育者が内在化する。それはつまり、養育者のまなざしがいつも子どもを守るということなんです。(p62)
☆例えば、何か悪いことをしようと思ったとき、おうちの人が悲しむだろうな・・と思ってやめるのは、内在化ができている、ということ。
これができていないと、愛着障害と呼ばれる心の問題が起こってくる。
〇「毎日の身近な生活自体がそのままコミュニケーションの発達につながるということですね。」(p141)
☆やはり、日々の積み重ねが大事。
〇上手くやれた時はしっかり褒めて、失敗に対しては叱らないということです。これはすべての躾に共通していることなのですよ。(p146)
☆叱らないで、どうすればよかったのか一緒に考える。子どもと向き合う時間をもっととらなけば・・濃く。
〇10歳を目標に神経繊維の剪定が進むと説明しただろう?10歳前後で凸凹を抱えた子ども達も集団教育への参加に無理がなくなってくる。ASDの子ども達は、他の人が考えていることも分かってくるし、ADHDの子ども達は多動が治まってくる。それから、極端な不器用さも減ってくる。(p185)
☆しかし、自立に必要な最低限の学力は、大体小学校中学年までと言われている。うんうん。小3、小4は一つの壁、キーワードではある。子どもの教科書などを見ていても、中学年になると、身近でない問題を扱うようになるから、抽象化が必要なのよね。この時期に学力をつける個別対応が欲しくなるのはいうまでもない。森信三先生も4年生までは教え込み、といっていたものね。
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登志郎先生、作家になっちゃいましたか!自虐ネタがちょっと鼻につきましたが、言いたいことは分かります。S県に住む者としては、ほんとによくぞ言ってくれました!と拍手したいです。これからばんばん言いたいことを言って、テレビとかでも活躍していってほしいな。
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一言で言えば、発達障害についての本。
発達障害についての研究は昨今、その母数の拡大に応じて急激に発展してきている。一昔前とは解釈や定義が全然違う!そして発達障害児のかかえる問題点はいまだに山積みであり、ことに日本においてはまだまだ後進国である。
発達の凸凹を抱えた子供達を、個々に、適切に養育するために、これから変わっていかなければならない…という内容のことが書かれていた。
児童精神科医である著者が、社会のかかえる問題点や、独自のユニークな解決策を自由に書いていて、大変おもしろい!と思った。
ただ、子育て中の主婦が読んで実践できる具体的な「何か」については特に詳しくは書かれてなかったかも。せいぜい、早く子供を産むこととか、身体的虐待は絶対ダメ(それは当然だが)とか、子供には安心を与えることとか?
もし、自分の子供の発達に凸凹があるかもしれない、と思うなら読んでみてとても価値があるように思う。発達の凸凹を悲観的にとらえず、その足りない部分を補い、個別に対応するべき心構えがしっかりと記されている。とりわけ重要なのは「愛着の形成」で、これは人間関係の基盤であり愛着を形成できなかった子(虐待やネグレクトなど)は発達障害(ASD/自閉症スペクトラム障害、知的障害、ADHD/注意欠陥・多動性障害)を抱えやすい傾向があるなど書かれていた。ただ、発達障害は適切な教育により改善されるため、社会全体でこういった子供たちを養育する必要がある。
その他にも、貧困や片親家庭など社会の抱える問題が、発達障害の負のサイクルを作りやすいこと、社会的養護の仕組みが日本においては不十分であることなど。現代社会が抱えるさまざまな問題点を、どう解決していくのか、著者の革新的アイデアが面白かった。
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発達障害にとどまらず、子育て、子どもや親を取り巻く様々な問題を多方面から取り上げている。杉山先生の立場や考えは一貫しているし、とても分かりやすい。
これを入門書に、勧められている本をさらに読んでみようと思えた一冊。
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発達障害研究の第一者、その研究室の准教授、その研究室を訪ね本を書こうとしている編集者、この3人のやり取りを通じて、子育てで大切なことに迫っていきます。
両親、子供が『安心』できていることが大事である、その部分はスーッと入ってきました。
子育て中のパパママ、また我が子の発達が少し心配な方も、軽い気持ちで読んだらと思いました。
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親との愛着を形成するのがいかに子どもの成長には
大切か、が書かれています。しかし、愛着形成を
与えられない親はこういう本を手にする機会は
あまりないだろうなぁという想いがふと心をよぎります。
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子育てのhow to本と思って読むとちょっと違うと思うだろう。
要は愛着形成が大事ということなのだけど、描かれる内容のほとんどが発達障害や子ども虐待を取り巻く現状の不備や著者の怒り等で読んでいてやや重い(架空の人物による対話形式で語り口は軽いけれど)
この本を読もうと思う親はちゃんと子どもに愛情を持って接していると思うので「第4の発達障害」と著者がいう虐待による愛着障害には当てはまらないだろう。なので子育て前に読むか、発達障害について少し勉強してみたいという人向けではないだろうか。
突飛な発想やまだ説としては研究中のものも載っているので考えながら読むのがいい。
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べたなタイトルと思いましたが、内容は一般向けでも発達障害の専門的な内容を扱っていてなかなか面白かったです。
対話形式なので、冗長な部分もありますが、理解もしやすいです。
各章のまとめも、各章の最後のページにあります。
近年は、愛着障害による発達障害が増えてきているとのこと(あるいは発達障害の定義が広がってきたのもある)。
愛着の形成は3歳ごろまでに完成して(脳の発達にも影響する。脳の神経発達自体は、5~6歳で一定の完成)、これが、社会的な行動の土台になるそうです。
三つ子の魂百までは、本当なんですね。
最近1人でベビをお風呂に入れ、保湿剤とステロイドを嫌がるベビに塗り、授乳して寝かしつけるのにぐったりして、
夜は母親としての愛情のかけらもなく、ほぼ無言ですごしていたのですが、
やっぱり疲れていてもベビにもっと時間と愛情かけてあげようと反省しました。
愚痴は、ママ友会や、区の育児相談で話せばいいと思います(笑)
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発達障害研究の第一人者が書く、今の子どもたちにとって本当に必要な子育ての方法。発達障害の増加や子ども虐待の急増、いじめや校内暴力など、子育ての大変さばかりが際立っている。そこで、いくつかのとても大事なことだけ押さえておけばいいということを示す。
平易な表現で書かれているので、大変わかりやすい。ただし、実に重い。
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現在10ヶ月の赤ちゃんを育てているが、とりあえず3年は子供に振り回されることが、愛着形成において重要なことらしい。折に触れて読み返していきたい。
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発達や子育てについて、物語仕立て、というか、掛け合いの対談形式で語られていく。工夫が凝らされていて、読みやすかったと思う。杉山氏の本は何冊か読んだことがあるし、しっかりしたご自分の主張とか考えを持っておられていることは、感じていたので、そのあたりが楽しんで概観できたんじゃないかな。ここから先、もっと知りたいということも多々あった。そのへんは、自分で本を探して読み進めるのが、勉強というものだろう。
Posted by ブクログ
難しいテーマをわかりやすく書いた本である。
子育てってマニュアルがなくて困る。どうやったらいいの?と答えを求める人も多いと思う。この本は、そんな人に対して「こうしたらいいよ」と単純な答えを与える本ではないけれども、なんとなく「こうしたらよい」とわかるようになっていると思う。
自分自身子育てをしていく中で、何が子どもにとってよいのか考えながら子育てしていきたい。
Posted by ブクログ
タイトルと内容が違うように思います。
発達障がいを「個性」と表現するのを耳にします。我が子2人は今で言うところのASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)。診断を受けた頃は私も「個性」と思ってましたが、それはやはり違うのではないかと思うようになりました。
なので、「発達障害は個性ではない」と言う杉山先生の言葉には、すっきりしました。
この本では「愛着障害」に重点が置かれているので、「発達障害」という言葉にひるまず、子育て中の方、妊娠中の方に特にお薦めかなと思いました。
「発達障害ではなく、発達凸凹」という表現がいいです。
Posted by ブクログ
杉山先生の愛着障害・発達障害についての一般向けの本。架空の教授杉本先生と女性編集者の対談形式とすることで、オリンピックやめるべきとか、新自由主義は子供を幸福にしないとか、自由奔放な(一部はトンデモ)意見を表明している。小児科医から見て、ちょっと見方が違うな、と思う部分もある。しかし、一般の方が読んで、愛着形成の重要性を理解してもらうにはちょうどよいと思う。学校の問題に対する主張は特に自由で、幼稚園6年生とか、どうみても実現不可能(笑)。
個人的には、この本を読んで、これからは小児科医もトラウマ治療をある程度勉強しなければいけないなあ、と意を新たにした次第。