杉山登志郎のレビュー一覧

  • 子ども虐待という第四の発達障害

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    DV絡みのケースに対応する際の参考にはなる。ただ、著者の先生ほどソフト・ハード面ともに整っているところでなければ、実際の治療にまでは持っていけない。だから、実際に行うことはできず、基本的な対応とか、日本の現状を知るには読みやすく、情報量が多い一冊。

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    2013年03月12日
  • 発達障害のいま

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    発達障害臨床の第一人者の方である。著者の本は何冊か読んだが、歯切れが良い。スペクトラムを理解しやすいように「発達凸凹」という概念を提唱されている。発達障害と虐待は絡み合い、虐待を受けた例は複雑な病態を呈し、そして虐待は世代間連鎖をしていく。発達障害とうつ病は関連が深く、それ以外の精神疾患でも発達障害を基礎に持つ例が多く、いかに発達障害(凸凹)の見極めが必要か、そして成人例の見極め方についての解説されている。現在の発達障害の理解の整理には有用な一冊と思われる。

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    2013年01月23日
  • 発達障害のいま

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    本書は、児童青年期精神医学の専門家である杉山登志郎氏が、子ども虐待における発達障害とトラウマの関係について述べた本である。

    本書は著者が勤務するあいち小児保健医療総合センターの子育て支援外来、つまり子ども虐待の専門外来における経験を元に書かれたものである。子ども虐待の被害者は発達障害を抱える場合が多いが、実はその両親も発達障害を持つ場合が多いこと、虐待によりトラウマを抱えることによる後遺症の大きさ、そしてその治療の難しさについて著者は気づいた、とある。本書のテーマは発達障害の母子並行治療、トラウマと発達障害の悪循環、そしてトラウマの処理技法である。

    序章では前述のテーマについて触れた後、第

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    2012年12月31日
  • 子ども虐待という第四の発達障害

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    被虐待児の負う心身的な傷が如何に大きなものかよく判ります。
    私自身が育った家庭が機能不全家族で
    生き辛さを常に抱えています。
    「どうして、こんな風になっているのだろう」
    と言う様な疑問が、「ああ、こういうことか」と解りました。
    自分が子どもを持ち、「親の様にはなりたくない」と言う強迫観念に駆られ
    子どもに対してどのような対応をすればいいのか、と言う事も
    改めてじっくり考える良い内容でした。
    杉山先生の著書は実に解りやすく、丁寧で
    被虐待児が負う傷がどう言ったものか、教育関係者の方々にも
    ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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    2012年09月12日
  • 発達障害のいま

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    ネタバレ

    具体的な事例などが上手く活用されて入っているので、専門用語が多いがわかりやすい内容だった。ただ、発達障害に関して何も知識がない状態で読むには少し難しいと思います(タイトルだけだとそう感じないかなと思ったので)
    トラウマとの関連性の話がすごく印象的でした。

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    2012年04月18日
  • 発達障害のいま

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    ネタバレ

    発達障害児の治療に関する本。臨床事例がよく出ていてとても読みやすい。

    興味をもった記述は①発達障害に精神分析は使えない。 ②発達障害児の親も同様な症状を抱えていることが多い。③発達障害が遺伝しやすい性質を持っている。

    遷延暴露方とEMDRが治療に貢献する、という事も始めて知った。

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    2012年01月29日
  • 発達障害のいま

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    新書であるが、内容は専門用語が多く、読むのにエネルギーがいった。

    内容は、発達障害とトラウマとの関連についてが主だったテーマであったと思われる。

    また、発達障害が負の連鎖で繰り返されていることも、興味深かった。

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    2011年11月19日
  • 発達障害のいま

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    タイトルに掛け値なし、まさに発達障害(発達凸凹)の「いま」が満載されている…それでいて手に取りやすい新書。
    関係ないと思っている人でも、一読すれば精神医学ジャンルの日進月歩ぶりに度肝を抜かれること間違いなし。
    関係あると思っている人は、この分野は「いま」を把握しておかないと意味がないのだ!…と戦慄すること間違いなし。
    昨今、発達障害関係の新書出版は実に賑やかだけれども、不用意ともいえる表現・荒い編集のものも見受けられる中、当事者たちを励ますであろう杉山氏の締めくくりの一文が実に沁みる読後です。

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    2011年10月10日
  • 子ども虐待という第四の発達障害

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    反応性愛着障害についての概説。あいち小児保健医療総合センターでの症例を例に取りながら。
    境界型人格障害も解離性障害も、ひょっとしたら反社会性人格障害もみんなここから始まっているのだろう。
    とにかく対応が難しい、ということがよくわかる。

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    2011年09月28日
  • 子ども虐待という第四の発達障害

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    発達障害の専門家である著者が、子ども虐待という問題にからんだ発達障害(虐待の結果障害が起こる&障害があるゆえに虐待を受ける&その両者すなわち親も虐待児であったという虐待の連鎖)に関して、一般向けに症例を交えて述べた本であるが、やはりかなり専門的な内容になっていて、養護教員や障害児施設のスタッフ、小児科医師などの専門家にこそ読んで欲しい本になっている。これを読むとつくづく「愛着」が人として、更には動物として必要であることが理解できる。

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    2009年10月04日
  • トラウマ 「こころの傷」をどう癒やすか

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    トラウマ治療機が自費で購入できる時代が来たことに感心した。発達障害にもトラウマ要因からくるものがありこだわりや多動症との見間違いもああり誤診や見落とされがちなのかも知れない。

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    2025年10月25日
  • 発達障害の子どもたち

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    20年近く前に出版された本だが当時でここまで詳しく記された新書は無かったのではないか。
    子供に障害の可能性を感じたら早期に環境を整えてあげる事が最重要だと感じた。無理して通常学級に留まらせる事が今後の自己肯定感に繋がる。
    自身の経験からも早期発見出来て適切な環境で働いていれば今とは違った働き方が出来たと考えられる。他者信頼などは長期間阻害された環境にいると元に戻る事は難しい。通常教育でいけるのではないかと迷われる気持ちも分かるがこの様な本を道標にして子供を持つ親御さんには決断してほしい。

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    2025年10月10日
  • 慢性疼痛の精神療法トラウマ処理、CBT、臨床催眠

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    この分野は全くの門外漢なため、痛みの種類などに関しては参考になった。臨床に関してはあまりパッとしなかったが、続編が出るようなのでそちらに期待したい。
    一点気になったのが、図3-5。記述と図の内容が合っていないのではないかと思った。気になって本文中の当該箇所で引用されている文献に目を通しても、それらしき記述が見当たらなかった。興味深いデータであっただけに残念である。

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    2025年04月22日
  • 発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療

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    支援者の立場から読んでみた。本人が杉山先生のTSプロトコールによる治療をうけることになったため。

    タイトルの感じから専門的な内容を予測して身構えていたが、具体的な症例が取り上げられていたりして、素人でもイメージしやすく書かれている。

    複雑性PTSDの治療をしてもらえる医療機関がまだほとんどないことが残念。

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    2024年05月04日
  • 子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害

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    現在10ヶ月の赤ちゃんを育てているが、とりあえず3年は子供に振り回されることが、愛着形成において重要なことらしい。折に触れて読み返していきたい。

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    2023年09月08日
  • 発達障害の子どもたち

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    発達障害の外観がわかった。

    発達障害は、自らの責任で受けたものではないので、きちんとサポートするシステムこそ歴史の進歩である。

    人が「できない」と心の中で責めてしまう時もあったので、「できない」ことを責めずに人を個人として捉えようと思った。

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    2020年02月27日
  • 発達障害の子どもたち

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    発達障害に対して自分が持っていた偏見がずいぶん解けたと思う。もし自分の子どもが発達障害だったら、悲観せず丁寧に関わり、適切に支援を行えば将来、自活できる可能性が高いと知ることができた。偏見や感情的な対応がその子の将来の自立を妨げることになるとわかった。

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    2020年02月21日
  • 子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害

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    発達や子育てについて、物語仕立て、というか、掛け合いの対談形式で語られていく。工夫が凝らされていて、読みやすかったと思う。杉山氏の本は何冊か読んだことがあるし、しっかりしたご自分の主張とか考えを持っておられていることは、感じていたので、そのあたりが楽しんで概観できたんじゃないかな。ここから先、もっと知りたいということも多々あった。そのへんは、自分で本を探して読み進めるのが、勉強というものだろう。

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    2019年04月11日
  • 発達障害のいま

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    発達障害の人はいじめや虐待などに遭いやすく(相手の気持ちが読めない、特定のこだわりがある、知的障害がない場合は発達アンバランスがあると気づかれることがないのでなま家やサボりと勘違いされて叱責を受けやすい)、発達障害に虐待などのトラウマが加わることで、精神的な障害が発症しやすくなる。

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    2019年04月04日
  • 子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害

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    難しいテーマをわかりやすく書いた本である。
    子育てってマニュアルがなくて困る。どうやったらいいの?と答えを求める人も多いと思う。この本は、そんな人に対して「こうしたらいいよ」と単純な答えを与える本ではないけれども、なんとなく「こうしたらよい」とわかるようになっていると思う。
    自分自身子育てをしていく中で、何が子どもにとってよいのか考えながら子育てしていきたい。

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    2018年12月04日