杉山登志郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
発達障害や知的障害のある子供の人生は親や先生しだいで大きく変わってしまうことがわかる。
通常学級に適応できない子供は落ち着いて授業を受けることができない。通常学級の先生にはそういった子供に対応する知識や経験がないこともあるからしょうがないのかもしれないが。そういったなかで子供はなかば放置されることになる。
養護学校では先生がその子に合う方法やペースをとってくれる。子供の発達や成長をうながすことができる。さらには就職についても学校がサポートをしてくれるようだ。障害者を雇用したい企業もできるだけ良い子を求めているというのが現実である。
子供にできないことばかりさせてやる気や自信をなくさせるのでは -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ難しい文章で所々分かりにくかったりもしたが、最終的にはトラウマ処理の方法が図解でわかりやすく説明してあったので良かった。
手動処理は2周間に4〜5回やればオッケーとのことで、私もそのくらいの頻度でさせてもらってます。
もちろん神田橋処方付きで!
これ面白いなあと思ったのが、解離性障害を持つ方へのアプローチというか、治療。
その方法が…こんな風に言うべきではないのかもしれないけど…ちょっとメルヘンちっくで面白い。
ミヒャエル・エンデっぽい想像を勝手にしてました。
患者本人が、安心できる場所に建つ、安心できるお家を想像し、中に住んでいる人たちを呼び出して、みんなに声掛けして、そしてみんなを認めて -
Posted by ブクログ
発達障害児に関して具体的な事例を紹介しつつ概要をまとめた本。発達障害については本人や家族の体験談などでその困難な生活を見聞きするケースが多かったのだが、この本は精神科の先生による落ち着いた筆致なのが読みやすい。本人の困難、家族の苦悩に引きずられて感情的に受け止めるより、どう対処したらいいのかを考えさせてくれる。発達障害を抱えながら、いかに現代社会に適応して生きていくか、どういう生き方が本人に取って望ましいかを冷静に考えて寄り添い、必要がなくなったら離れる(あくまでも受診なので経過良好とみたらいったん診療は終了する)。場合に応じて薬も使うし、通常学級と特殊学級のどちらに通うべきかもケースバイケー
-
Posted by ブクログ
P.174
レジリアンシーの反対、ぜい弱な個体の特徴の方が、子ども虐待のケアには学ぶものが多いと思う。それはちょうど強い個体の反対の次のような特徴である。
無力感、孤立、低いコミュニケーション能力、状況に対する受け身性、知的なハンディキャップ、衝動性、暴力的、著しく低いストレス耐性。こうした状況をつくらないことこそが、我々がなすべきサポートだが、これまで述べたことから分かるように、困ったことに上記のような特徴は、実は被虐待児のもちやすい特徴にぴったり重なるのである。それでも確かに、被虐待児の中にも、明るさや人への信頼を失わない子どもたちも存在する。その特徴を敢えて取りあげてみると、次のように -
-
Posted by ブクログ
これからの子育て、教育について考える。
〇”愛着”は、”アタッチメント”という英語を訳した言葉なのだけれど、アタッチメントとは、タッチするということ。(p46)
☆そして、大事なのは、何のためにくっつくのか。それは、安心するため。キーワードは安心感。
〇社会的な行動の土台になるといいましたよね。子どもの中に養育者が内在化する。それはつまり、養育者のまなざしがいつも子どもを守るということなんです。(p62)
☆例えば、何か悪いことをしようと思ったとき、おうちの人が悲しむだろうな・・と思ってやめるのは、内在化ができている、ということ。
これができていないと、愛着障害と呼ばれる心の問題が起こって -
Posted by ブクログ
一言で言えば、発達障害についての本。
発達障害についての研究は昨今、その母数の拡大に応じて急激に発展してきている。一昔前とは解釈や定義が全然違う!そして発達障害児のかかえる問題点はいまだに山積みであり、ことに日本においてはまだまだ後進国である。
発達の凸凹を抱えた子供達を、個々に、適切に養育するために、これから変わっていかなければならない…という内容のことが書かれていた。
児童精神科医である著者が、社会のかかえる問題点や、独自のユニークな解決策を自由に書いていて、大変おもしろい!と思った。
ただ、子育て中の主婦が読んで実践できる具体的な「何か」については特に詳しくは書かれてなかったかも。せい -