杉山登志郎のレビュー一覧

  • 発達障害の子どもたち

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    発達障害について網羅的に、かつ、それぞれのこどもにとって何が最良の選択であるのかを、臨床での例から教えてくれる。具体例を交えてあるので、実際にその障害を持つこどもと接した事がなくても、想像すること、自分が関わるこどもに当てはめることができ、勉強になった。

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    2014年08月16日
  • 発達障害の子どもたち

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    筆者は小児科医として、脳科学など科学的な見地から発達障がいがある子どもたちへの対応の仕方が詳細に記述されている。

    「発達障害とは、子どもの発達の途上において、なんらかの理由により、発達の特定の領域に、社会的な適応上の問題を引き起こす可能性がある凹凸を生じたもの」とし、
    自閉症、ADHD、アスペルガー症候群などそれぞれの認知の特徴に応じた働きかけの仕方によって、社会的な適応を向上させることができるとしている。

    最悪の対応は「放置」であるとし、どのような療育、教育の選択肢があり、乳幼児から就業者、成人となるまでのスパンで解説されており、子どもの幸せで健康的な生き方のひとつの可能性として、教師や

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    2013年11月08日
  • 子ども虐待という第四の発達障害

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    幼児期に保護者から度重なる虐待を受けた場合、子どもの脳に影響が出ると聞いていた。なぜ、どのような影響が出るのか、また、その影響を軽減する、もしくは再生するにはどうしたらよいのかを知りたくて読んだ。

    臨床医が書いただけあって説得力がある。事例とデータとで説明もわかりやすい。なるほど、あれはそういう意味だったのかと何度頷いたか知れない。

    大人も子供も「自己実現」が中心になったがために、もっとも支援を必要としている幼子が邪魔になる世の中になった、との筆者の指摘には深く納得する。

    幼児虐待の負債は計り知れない。
    一刻も早く、手を打たねばなるまい。

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    2013年06月21日
  • 発達障害の子どもたち

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    大学授業の指定で読んだ。
    特別支援教育の幅広い問題点が概観されている、密度の高い本。
    医者としての立場で真摯に発達障害の療育に取り組んでこられた筆者が、幼児期から成人期までを見通して提言されているため、
    かなりしっかりした論調で、問題と提言が整理されている。
    全面賛成できない面や、教育環境等で他の意見をぶつけてみたいと
    思った点もあったが、教師の参考書としてはかなり勉強になる。

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    2013年04月24日
  • 発達障害のいま

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    前著も目から鱗だったが、本書も本当に知っておくべきことが学べた、という衝撃をもって読み終えた。読むのと読まないのとでは、全く人を見る目が変わってしまう著書だ。今後の精神医学にとって、トラウマと発達障害の扱いがメインテーマという著者の主張に深く首肯した。日本の転換期を作る本だ。

    ・胎盤の重さに関係が認められるのは、母親の年齢ではなく、父親の年齢。
    ・男性脳と女性脳の明確な違い。自閉症率の違いが。
    ・自閉症スペクトラム同士の結婚と自閉症スペクトラムと元被虐待児の結婚例が多い。
    ・虐待的絆。いくら忌避される記憶でも、子どもたちにはそれこそ生きる基盤になっている。
    ・虐待の脳への影響は、発達障害より

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    2013年02月28日
  • 子ども虐待という第四の発達障害

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    子ども虐待の治療は解離性障害の治療と言ってもいいほど。
    現在の児童養護施設に暮らす子どもたちは昭和30年代を生きているよう。家庭に恵まれず保護された、心に深い傷を負う子どもたちへのこのような扱いは、国家レベルのネグレクトではないか。

    まぁ、なんせ最初から最後までgkbrでしたわ。

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    2012年09月24日
  • 発達障害のいま

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    杉山先生の著書はどれも、読者を内容に引き付ける力があり
    読者に理解しやすく書かれています。
    児童精神領域に関することだけでなく、様々な視点で綴られているので
    大人になってから、発達障害かもしれないと気がついた人が読む事にも
    向いているかと思います。
    発達凸凹と言う呼称はとてもいいと感じました。

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    2012年09月12日
  • 発達障害のある子どもができることを伸ばす! 学童編

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    発達障害という言葉がクローズアップされるようになってきて、発達障害と診断されるお子さんが増えてきました。
    ここまで増えてくると、苦手なことも「個性」ととらえて、自立できる大人に育てていくのが親の役目なのではないかと思います。
    この本では、発達障害児の特性ととらえて、大人になるまでにはどのようなスキルが必要か、どのようなことを目標にしていったらいいのかが、イラストを交えながら解説されています。
    「発達障害と言われたけど、これからどうしたらいいの?」と方向性を見失っているご両親には、読んでいただきたい1冊です。

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    2012年04月14日
  • 発達障害のある子どもができることを伸ばす! 学童編

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    この10年で「発達障害」の子供たちが増えているという。本当の数値はわからないが、これまで「個性」で生きてきた人が「障害」という病名をつけられて生きにくくなっていないか?
    子どもを「障害」ではなく「個性」として認めて、長所を伸ばすためには?具体的なヒントをたくさん発見できる本。

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    2012年02月12日
  • 子ども虐待という第四の発達障害

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    被虐待児の治療について詳しく述べられた良書。同僚の先生から薦められた本であるが、本当に勉強になった。

    現在自分の勤務地でも、解離性障害であったり、発達障害であったり、学習の遅れがあったりする子が多くいる。本当に根気のいる作業ではあるが、社会に適応していけるようにしなければならない。

    私が関わっている子の親に対してどのようなケアが行われているかが分からないが、自分の教員という立場でやれることをやっていくことが大切だと思った。

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    2011年11月06日
  • 発達障害のいま

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    発達スペクトラム障害なんて知らなかった。
    そしてその傾向がある子ども・大人がこれほどまでに多いということも。

    発達障害をもつ子どものほとんどが、虐待のトラウマを抱えて、二次障害を併発している。

    こころの治療をしないと、本質はみえてこない。

    そんな子どもの親も、昔虐待をされた経験を持つ人が多い。
    そして、発達スペクトラムの確立も高い。

    連鎖が連鎖を呼んで終わらないように思える。。

    こころ、からだ。

    人間て不思議。

    全部が絡み合ってヒトがあるんだな。

    トラウマや発達凸凹の話は、大人にも非常にあてはまる。

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    2011年08月31日
  • 発達障害のいま

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    今の自分にはかなり参考になった。
    虐待と発達障害は密接に関連し、放っておくと大変なことになることがわかった。
    また解離性障害の子も、今の職場にいるので、接し方を考えるいい機会になった。

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    2011年08月13日
  • 子ども虐待という第四の発達障害

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    愛着障害か発達障害か、卵かひよこ論争になりやすいが、経過を追ってみることで、ある程度の判断はつく。慎重なアセスメントが重要。そのことが知れたことが、大きな収穫だ。

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    2011年07月10日
  • 子ども虐待という第四の発達障害

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    「虐待」を受けると、やはり心にも体にも大きな傷を受けることになるんですね。アフターフォローも大事だと思いますが、何とか「予防」に力を入れたいものですね。

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    2010年09月18日
  • トラウマ 「こころの傷」をどう癒やすか

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    トラウマケアのやり方が一般化していく過程が書かれている感。筆者の薬の使い方がホメオパシー的。身体へのアプローチも民間療法的なものと相似。過去に行われている療法にも意味があると感じた。
    心の領域を学問化した弊害もあるような気がした。学問化というよりかユング派の弊害というか…
    今後、心の領域の取り扱いがより敷居が低くなっていく気もする。心理療法、精神医学の実践家としての立場の方からの提言。

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    2025年11月13日
  • 子育てで一番大切なこと 愛着形成と発達障害

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    「0歳から3歳くらいまでは子ども主体で子育てする大人が必要」だから「子育て中の両親はともに働く時間を減らす」ことが望ましいと読んで、今のところ、私は腑に落ちている。

    在宅勤務の私には、仕事モードと子育てモードの切り替えが難しい。そもそもいつからか、モード選択画面で自分優先ダラダラモードが利用不可になっていた。これじゃあ壊れるよね。

    働く時間を減らすことで、両親には自分のための時間ができるかもしれない。しかし現実的には、保育園に預けられる時間も短くなるわけだから、子育ての負荷が増えるだけかも、という点が悩ましい。

    ただ、働く時間を減らすことについて、私の場合、子どものためにキャリアを諦めた

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    2025年10月08日
  • トラウマ 「こころの傷」をどう癒やすか

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    これまでも、専門書の中では比較的安価で手に取りやすい部類の著書が多かったが、今回ついに新書となり、より多くの人が手に取りやすくなったのではないかと思う。内容は似たり寄ったりではあるが、TSプロトコールやTS自我状態療法など、少しずつアップデートされているのがわかる。

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    2025年08月01日
  • 発達性トラウマ障害と複雑性PTSDの治療

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    著者さん自身が長年の経験で色々感じたことや手応えの感じてることを試したりしていっているリアルな内容だったので参考になりました。タッピングなども分かりやすくてよかったです。こんなにやる気のある専門の先生は本当に少ないと思うので、こんな先生に診てもらえたら凄く楽になるのかもなあと思いつつ、今は苦しみながらも自分でトラウマ治療を頑張ります。

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    2025年07月25日
  • トラウマ 「こころの傷」をどう癒やすか

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    かなり深い内容で、色々トラウマ本を読んできた自分にも興味深い内容でした。特に多重人格に関する療法なども参考になりました。

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    2025年06月07日
  • トラウマ 「こころの傷」をどう癒やすか

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    トラウマの知識と治療法について、『一般的な読者に向けて』とあるけど、『一般的なマニア向け』のような興味深い内容だった。
    簡易版トラウマ処理のTSプロトコール。
    神田橋先生の影響。
    発達性トラウマ症と複雑性PTSD。
    単回性トラウマと複雑性トラウマの治療法の違い。トラウマ処理技法の一覧。
    もともと発達障害がある人の発達性トラウマ症の治療。
    ケーススタディ。多重人格。
    トラウマをテーマにした本が増えていくのかもなあ。

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    2025年04月21日