山本直人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世代論が及ぼすコミュニケーションにおける”弊害”にスポットを当てつつ、その被害を被ることが最も多い「イマドキの若者」のリアルを著者なりにまとめた一冊。
視点が興味深かったですね。
でもこれはマーケターなら一度は感じたことのあるジレンマだと思う。
ある人間の塊の特定の特徴を強調して、レッテル化する行為は、
資本主義社会のマスマーケティングでは、ある種、割り切りを前提として、
絶対にどこかのレベルでやらないと話が帰着しない部分が事実ある。
「若者も人それぞれですからねー」じゃ、何にもできないわけで。
それは認めつつも一方で、
実際、リアルに人と人とが相対してコミュニケーションをとるべき日常で、
世代論がいかに、相手を直視するうえで妨げになっているか。
そここそ、この本で一番アラートしたい部分だったのでしょう。
個人的には、まさに「世代論」を作ってマーケティングに利用せんとする
職域を担っているので、耳が痛い部分もありつつ、
ちゃんと生身の人間と向き合って、相手を理解してあげられたらいいな。
売り手の論理だけではなくて、生活者・一般の方々が、
何をわかってほしいとこころの奥底では思っているのか。
そちらサイドに立っているくらいが本質的にはいいんだろう。
自分なりにいろいろ考えるきっかけになったので、
本そのものの内容以上にいろいろ学べて良かったっす。 -
Posted by ブクログ
博報堂で若手育成に力を注いだ山本氏。
大変勉強になることばかり書いてあるのだが、私が注目したのは山本氏の「優しさ」だ。
文章の節々から優しさが滲み出ている。
本当に若手社員のことを考えていることが伝わってくる。
この人の言うことならどんなことを言われても素直に聞ける気がする。
私もこういう上司に恵まれたらどんなにいいだろうと思う。
…いや、山本氏はすでに私の上司だ。
この本から多くのことを学ばせていただいた。
本という形で私にいろんなメッセージを送ってくれたことを、感謝したい。
■自分がいいと思ったことをあえて「押し付ける」■
「好きなようにしてごらん」と言うだけなら誰にでもできる。
主体性尊重という便利な言葉があるが、それは無責任の裏返しになりかねない。
最近、大学でちょうどこのことを考えさせられることがあった。
後輩の為に行う就活セミナーの話し合いを友人たちと行っていたのだが、そこで「押し付けるのは間違っている」という意見と、「自分たちがいいと思うのなら、多少強制してでも教えるべきだ」という意見で割れた。
私は、後者のグループだった。
何かを「教える」ということには、常に「責任」がつきまとうものだ。
■先手先手で向かっていく■
「こうしろ」「あれもやれ」と言われる前に、
「これもしましょうか?」ってどんどん言う。全然風景が変わってくる―。
わかる気がする。「やらされている」と感じるのは、苦痛だ。
毎日毎日、そう感じながら働いていたのでは、いずれ潰れるに決まっている。
「ポジティブに」と言って済むほど簡単なことではないが、多少無理してでもそう言葉に発することで、一種の暗示のようなものがかかり、そのうち「嘘」ではなくなることも多いと思う。
■若者が、脆い■
若者がどんどんひ弱になっている。
【理由その①:多様な人と接していない】
「自分と遠い人」とは交わらない。だから未知のタイプに怯えやすくなっている。
ガツンとくる。イタタ・・・はい、私のことです。。
恥ずかしながら、私も他にもれずひ弱だ。
自分と違うタイプの人と交わるのは勇気がいる。
ちがうグループの輪に入っても愛想笑いばかりでどっと疲れることがほとんどだ。
しかし、交わることで自分の「幅」のようなものが広がるのを感じることも確かだ。
自分が強く、広い視野を持った人間になりたいなら、自分から外に飛び出していかなければならない。
【理由その②:否定されずに育った】
最近の若者は、「子供の意思を尊重する」という風潮の中で育てられてきた。
だから、ちょっとした言葉に「人格の否定」を感じてしまう。
ゴツン!イッテー!
・・これも私のことです。
「否定される」ことにめっぽう弱いことは、大学に入ってようやく気付いた。
少し前までは、否定されるとそれに反論して、自分の「否」を認めようとしなかった。
これからは自分の「否」を認めると同時に、上司からの否定は自分の成長の為に言ってくれているということも意識していかなければならない。
打たれ強くなろう。
■理解できないけど、認めてみよう■
「理解する」ことと「認める」ことは異なる。
他人の考えやセンスを完全に「理解する」ことは不可能だ。
だが、自分の異なる価値観を持っていることを「認める」のはそんなに難しいことじゃない。
これは「若手」と「上司」の関係だけに当てはまるものではない。
社会に出てからは、今までの比ではないくらい色んな人と接するだろう。
その時、相手の全てを「理解できる」と驕ってはならない。
「こいつとは分かり合えない」と思う相手を「認める」ことができる。
それだけでも関係は良い方向に向かっていくはずだ。 -
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マーケティングとはなにか、マーケティングの考え方、マーケティングのやり方、そしてマーケターの悩みやキャリアパスまで書かれた本。
マーケティングとは、買う理由を作ってあげること。方法として、異質を生み出し異質に思わせない、大きく小さく、ゼロか∞か、くっつけるか分けるか、バッサリ切るか、色々な二極分化、意識の上下の適性価格、時間を短く長く、そして辞書の切り替え。
リサーチもそうだが、大きく分けて行くと、部分最適の積み上げと、声なき声を拾い上げる事になるのだろうか。だから、ユーザーの声が大事であり、同時に本当に大事なことはユーザーに聞くなとも言われる。
部分最適は、シュリンクにも繋がりかねないように感じた。目の前の低価格、流通の増加、ターゲットの最適化…。
鳥の目と虫の目を持ちながら、数字データと心の動き社会の潮流を同時に観察し、常に人の行動になぜ?と疑問を持っていくこと。
そして、マーケターは色んなトライアンドエラーを重ねて行くべきで、だからそれを笑ってはいけない=恐れてはいけない、ということか。 -
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[ 内容 ]
「自己実現」に幻想を持たず、出世のためにあくせくせず。
滅私奉公に背を向けつつも、得意分野では爪を磨ぐ。
そんなネコ型社員が増殖している。
忠犬型社員だけでは、企業は生き残れない。
鍵を握るのは、気まぐれなようでいて、タフでしたたかなネコ型社員である。
彼らが生まれた背景とは?
その活かし方とは?
会社の閉塞感、職場のギスギス感をなくすためのヒントがふんだんに盛り込まれた、目からウロコの一冊。
[ 目次 ]
はじめに あなたもネコ型社員かも
第1章 なぜネコ型社員なのか
第2章 「自己実現」のウソ
第3章 日本人は勤勉なのか
第4章 ネコ型社員の掟
第5章 内弁慶が会社をダメにする
第6章 ネコ型社員を活かすために
第7章 ネコ型は会社を変えるか
おわりに 日本はネコ化するのか
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ネタバレ* 性能や利便性など、機能的な価値における差別化が困難になると、情緒的な満足度の差異が重要になる。人は情緒的満足のためにもお金を払う。
* ブランド展開において重要なことは、量の拡大を優先しないこと。いま顧客から認知されている「そのブランドらしさ」を常に把握して、その「らしさ」が維持される範囲で、段々と拡張することが望ましい。
* 広告モデルの古典 AIDMAの法則
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* Attention 気になって
* Interest 興味を持ち
* Desire 欲しくなり
* Memory 記憶し/Motive 動機
* Action 行動する
* 情報受動型
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* 広告に接して買いたくなる
* 情報検索型
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* 買おうと決めてから情報を探す
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* 家を買う/車を買う
* 広告の効き方
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* 情報受動型
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* 広告に接したことが契機となって購買に繋がるもの。購入して失敗してもやり直しが効くカテゴリが多い
* 情報検索型
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* 何かを購入する必要があって、「情報検索モード」になっている人に対して、自社の商品への関心を向上させるもの
* 広告モデル AISASの法則 2005年に電通が発表
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* Attention 気になって
* Interest 興味を持ち
* Search 探して
* Action 購入して
* Share 分かち合う
* 企業活動で失態があってCM自粛しても、すべてがマイナスに働く訳ではない
* ビールのような価格帯の商品は情報受動型でモノを買うパターンが多いので、CMの自粛が販売減少に直結。家電製品の場合は店頭などで銘柄を決めることが多いので、お詫び広告のイメージがプラス(真摯な企業姿勢)に働いた。 -
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ネタバレ今回は、博報堂の恩師でもある山本直人先生の新刊「電通とリクルート」です。 電通とリクルートという強烈な個性を持つこの2社を通して、今までとそしてこれからの広告の役割について展開されています。常に繰り出される山本氏の独特の視座と深い洞察力は、さすがの一言です。
両者の決定的な共通点として「企業の情報を加工して届ける」というプロセスに付加価値を創造してきたこと、また「情報の流れの元栓をしっかり押さえてきたこと」としています。また、その一方でその付加価値創造のプロセスにおいて両者には大きな違いがあり、 電通が行ってきた広告を「発散志向広告」:商品についての拡声と伝達、リクルートが行ってきた広告を「収束志向広告」:消費行動(収束)へのガイドと位置づけ、同じ広告を扱うという巨人ながらもスキルや広告対象が異なる分野で各々が成長してきたことを論じています。
「モーレツからビューティフルへ」「ディスカバージャパン」などの70年代に広告代理店が世の中の空気をある意味形成してきた時代から比べると、広告代理店の仕事は今まで得意としてきた「定義の書き換え」から、「リアルの追求」を求められているし、提供し続けてきたように思います。それは今まで生活者に新しい価値観を先導して提供してきた立場から、既に存在し、かつ多様化している価値観をリアルに発見しそこに当てていく立ち位置に変わってきてしまったかと思います。リアルな分析と、リアルな結論と、リアルな結果から導きだされた更なるリアルな分析を高速回転させていく。このPDCAサイクルを高速回転する業務は、ややもすると広告代理店不在でもできてしまうことかもしれません。
しかし震災を経験し、生活者も広告主もメディアも確実に大きな変化を遂げることがわかっている今、新しい空気、新しい思想を日本に吹き込むことができるかどうかが、広告代理店また個人個人に求められているのではと感じます。衣食住足りた後の「心の復興」は、かつて時代の空気を先導して作ってきた広告代理店が担うべき領域かと。このPDCA+αを追い求めていくことこそが今こそ必要なのではないかと本書を読んで感じ至りました。
震災前に書かれた本ですが、震災後に読んで個人としてのこれからを考えさせられました。
山本先生、ありがとうございます!