・粉ミルクは牛の乳を濾過、脱脂、加熱殺菌、成分調整、乾燥させて作る→
ここまで厳密な品質管理を行っても、完全なる無菌状態にすることは困難→
対して母乳の場合、ウイルスの母子感染があり得るし、
麻疹、結核、単純ヘルペス感染などは授乳時に感染が成立する。それぞれが一長一短だ。
・微生物の世界では
...続きを読む、楽観で始まる見解は、たいてい悲観的に終わるとされている。
・患者が訴えないからといって、症状がないとは限らない。
・結核に罹患→体重減少→貧血で顔は白っぽくなる→熱で頬に赤みが差す→
消耗で眼の周りの肉が落ちて、大きなつぶらな瞳になる→ぼーっとしていて眼のうるうるした美人になる→
ボッティチェリの『ヴィーナス誕生』のモデルも結核を発症していた。
・科学や技術を無視した、むき出しの人間中心主義は、ヒューマニティーの対極にある、最悪なタイプの「ダメな医療」だ。
歴史がそれを証明している(ハンセン病患者に対する迫害や隔離など)。
感染者と差別は古くて新しい問題だ。これを払拭するための最大の武器は、科学を真なる意味で理解すること、
人間の感性(美醜の感覚)に過度の信頼を置かないことである。
・パンに生えた青カビは、カビの部分だけ削り取ってもダメ。
菌糸はずっと向こうまで伸びているからだ。
「このパンももう終わりじゃ」と覚悟を決める必要がある。
・全ての生物は他の生物を殺すことを自分たちのライフサイクルに取り入れているが、
生物が生物を殺すのは通常は「手段」であって「目的」ではない。
ホモ・サピエンス(人間)は殺戮そのものを目的化できる稀有な生物である。
ホモ・サピエンスはとても強毒性の高い生き物だが、過去の記録を参照し、学習し改善するという能力も有している。
そのわりに、同じようなパターンの間違いを繰り返すのも、この種特有の稀有な特徴である。
「でも今度こそ」「今度こそ信じたい」
「今度こそ、きっとどこかで間違いに気が付いて…」
「生命を正しく使ってくれるようになるだろう」