浅野いにおのレビュー一覧
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『「はい」。
自分の意志に関係なく、これが言えれば人間合格だ。
決められたレールにそっているフリができれば、この社会では楽に生きていける。』
『わかってんだ!わかってんだよ!!俺、こんなんでいいのかなんていつつも思ってんだよ!!
でも考えれば考えるほど、自分がかなり終わってるヤツだってことに気付きそうななってさ。そんなん、気付きたくないじゃん!ゴマかしたっていいじゃん!いい加減でいさせてくれって!!俺の未来なんて・・・』
『他人にスキを見せるヤツってのは、生きることを甘く考えてるヤツなんだよ。』
なんて若者がいじれられたり、いじめたり、失恋したり、二浪したり、異性と思ってもらえなかったり、自殺しそこなったりする日常。深い絶望と少しの希望。
文学的なタッチで若者のディテイルをリアルな描線で描く。いきなりトップ3に入ってきそう注目のマンガ家です。 -
Posted by ブクログ
日曜日に夜11時から毎日放送系列で放送されている「情熱大陸」が私の一週間に楽しみの一つだ。30分間で一人(たまに団体やコンビなども)を取り上げるドキュメンタリー番組だ。この番組で個人的に面白いなと思うことがある。芸能人や学者など様々な有名人が取材されるが、全く知らなかったり、名前だけかろうじて聞いたことがある人の放送の時の方が面白かったりする。
浅野いにお、「素晴らしい世界」の著者、は自身の作品「ソラニン」が映画化されたことで光を浴びたのでかろうじて名前は聞いたことがある。まず初めになかなかのイケメンである。そんなことはどうでもよくて漫画家であるまえに、一人の人間としてしっかりとした意思があって魅力的に私の眼に映った。
そんなことですぐ影響されて書店に走った番組放送翌日の私。番組で大きく取り上げられていた「おやすみプンプン」の1巻~3巻が売り切れていて影響されたのは私だけではないなと安心。デビュー作の「素晴らしい世界」を購入。全2巻の短編連作。各短編ごとに主人公が変わり、朝井リョウさんの「桐島、部活やめるってよ」のようだ。
情熱大陸で著者が言っていたように、若い人の目線で社会に訴えていきたいことがあり、マンガにしては少し辛気臭いような台詞も多々あるが、それが最大の特徴だと思う。ワンピースのような王道ではない主流の一つかもしれない。
小説でも映画でもいろんな評価の方法があるが、個人的にはストーリーそのもの、表面的な部分が良くて、かつその奥で訴えたいことがしっかりと根幹にある作品がいいと考えている。アメリカ映画の強い敵が現れて、みんなで協力して闘って倒してハッピーエンドの映画も好きだけど。ワンピースはストーリーが面白くて(面白くなかったらあんなに売れない)、友情だったりとか絆だとか根幹もNHKの「クローズアップ現代」でテーマとして扱われるほど評価されている。わかりやすい作品なので子供から大人まで評価されるのだろう。
それに比べて「素晴らしい世界」は小説で言うところの純文学にあたるのではないか。セリフの無いコマ、景色、回りくどい表現。何の意味のなさそうな表現がしだいに深みを帯びてくる。好き嫌いが大きく分かれる作品だとは思うし、読んでいて楽しいかといったら楽しくは無い作品だが、私は好きだ。純文学が好きな人にぜひ読んで欲しいマンガ。 -
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日曜日に夜11時から毎日放送系列で放送されている「情熱大陸」が私の一週間に楽しみの一つだ。30分間で一人(たまに団体やコンビなども)を取り上げるドキュメンタリー番組だ。この番組で個人的に面白いなと思うことがある。芸能人や学者など様々な有名人が取材されるが、全く知らなかったり、名前だけかろうじて聞いたことがある人の放送の時の方が面白かったりする。
浅野いにお、「素晴らしい世界」の著者、は自身の作品「ソラニン」が映画化されたことで光を浴びたのでかろうじて名前は聞いたことがある。まず初めになかなかのイケメンである。そんなことはどうでもよくて漫画家であるまえに、一人の人間としてしっかりとした意思があって魅力的に私の眼に映った。
そんなことですぐ影響されて書店に走った番組放送翌日の私。番組で大きく取り上げられていた「おやすみプンプン」の1巻~3巻が売り切れていて影響されたのは私だけではないなと安心。デビュー作の「素晴らしい世界」を購入。全2巻の短編連作。各短編ごとに主人公が変わり、朝井リョウさんの「桐島、部活やめるってよ」のようだ。
情熱大陸で著者が言っていたように、若い人の目線で社会に訴えていきたいことがあり、マンガにしては少し辛気臭いような台詞も多々あるが、それが最大の特徴だと思う。ワンピースのような王道ではない主流の一つかもしれない。
小説でも映画でもいろんな評価の方法があるが、個人的にはストーリーそのもの、表面的な部分が良くて、かつその奥で訴えたいことがしっかりと根幹にある作品がいいと考えている。アメリカ映画の強い敵が現れて、みんなで協力して闘って倒してハッピーエンドの映画も好きだけど。ワンピースはストーリーが面白くて(面白くなかったらあんなに売れない)、友情だったりとか絆だとか根幹もNHKの「クローズアップ現代」でテーマとして扱われるほど評価されている。わかりやすい作品なので子供から大人まで評価されるのだろう。
それに比べて「素晴らしい世界」は小説で言うところの純文学にあたるのではないか。セリフの無いコマ、景色、回りくどい表現。何の意味のなさそうな表現がしだいに深みを帯びてくる。好き嫌いが大きく分かれる作品だとは思うし、読んでいて楽しいかといったら楽しくは無い作品だが、私は好きだ。純文学が好きな人にぜひ読んで欲しいマンガ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ色と匂いがあり、音すら聞こえてきそうなリアルさの絵で淡々と場面が切り替わっていく。
むしろ恐いほど”隣にいる”ライブ感がして、他人の口臭と温度が気持ち悪いと感じるほど。ものすごい技量だ、と思う。
作中の青春漫画家の話がどこまで脚色されているのかはわからないけれど、静かに乾いていく姿がありのまま迫ってくる。
「時代に愛される事をどう思うか」という編集者からののインタビューの質問に、答えなくてはならないのだな、という。
TAGRO氏の描く無常観(生身感がたまらなく好きだ)ともまた違う、自意識の希薄さは、絵の神様のせいか。
熱や言葉の多い漫画に疲れ、映画のように自動的に脳に飛び込んでくる漫画が読みたくなったら、また読みたくなる、だろうか。
全てあるのに何も無い、それは確かに時代の一部なのだろう。そんな風に感じている自分はおかしくない、きっと自然な事なのだという安心を得ている自分に気がつく。
(ここでメタが入る)