浅野いにおのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ色と匂いがあり、音すら聞こえてきそうなリアルさの絵で淡々と場面が切り替わっていく。
むしろ恐いほど”隣にいる”ライブ感がして、他人の口臭と温度が気持ち悪いと感じるほど。ものすごい技量だ、と思う。
作中の青春漫画家の話がどこまで脚色されているのかはわからないけれど、静かに乾いていく姿がありのまま迫ってくる。
「時代に愛される事をどう思うか」という編集者からののインタビューの質問に、答えなくてはならないのだな、という。
TAGRO氏の描く無常観(生身感がたまらなく好きだ)ともまた違う、自意識の希薄さは、絵の神様のせいか。
熱や言葉の多い漫画に疲れ、映画のように自動的に脳に飛び込んでくる漫画が読み -
Posted by ブクログ
豊島ミホに出会ったのは『檸檬のころ』。
なんて素敵な小説を書くんだろう、と、私にはど真ん中の本だった。
高校編だった『檸檬のころ』。
この『初恋素描帖』は、その中学編とも言える。
タイトル通り、初恋が集まった短編集。
中学校の生活よりも、初恋に重きを置いた作品。
一冊の本としては良く考えられていて、一つ一つのお話が短いので、もしかしたら、雑誌の連載になっていたのかもしれない。
“だから”なのか、『檸檬のころ』ほどの思い入れはない。
切なさも楽しさも何もかも、踏み込むほど書かれてはいないからだ。
そもそも、中学の頃なんてそんなものだったのかもしれない。
しかし、悪い作品ではない。
ただ