新野剛志のレビュー一覧

  • あぽやん

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    主人公の遠藤慶太は大航ツーリスト企画課から空港チェックインカウンターのスーパーバイザーの補佐に移動となる。
    謂わば現場に飛ばされてしまった。
    そんな遠藤が日々の業務に忙殺されながら、空港で働く面白さや、お客様を無事に旅立たせる責任ある仕事だと理解して誇りを感じていく物語。
    ふと自分が空港のカウンターで汗を流している錯覚を得てしまった作品でした。

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    2025年11月30日
  • 粒と棘

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    ネタバレ

    戦後80年。
    家族も尊厳も失い、犯罪に手を染め、惨めで理不尽なことが襲いかかかる中、それでも懸命に生きる人々の群像劇。

    戦後の無法地帯となった日本で生き抜くこと、様々な組織が暗躍し、まさに闇。
    想像しただけで恐ろしい。

    しかし、そうやって生き抜いてきた先人達がいたからこそ、今の日本があるのであり、過去から現代と、まさに地続きになっていることを忘れてはならない。


    最後のストーリーは、あの人とあの人がモデルなのかな?



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    2025年10月23日
  • 粒と棘

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    敗戦しGHQの占領下に置かれた日本。その中心部、東京で暮らす人々を描いた6編の短編集。

    戦後の日本は貧しく、老若男女、誰もが必死で生きるのに精一杯だった。戦時中、物資を運んでいた元飛行士。浮浪児の少年たち。郵便の検閲の仕事をする男性。子どもたちに自由な紙芝居をと願いながら、許嫁の兄の帰りを待つ出版社勤務の女性。GHQの下で働く料理人。ある別邸で元伯爵令嬢の女性と若い女性のお世話をする若い女中。

    みんな先の見えない暗い時代を必死に生きていた。彼らが必死に生きて来たからこそ、今の日本があるのだと思う。

    特に浮浪児の少年たち。好きで1人になったわけじゃないのに、世の中に嫌われ、邪険に扱われ辛い

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    2025年09月19日
  • 迷える空港 あぽやん3

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    一気に読んでしまいました。
    成田の街並みを知っているので、主人公がたどったルートが目に浮かびます。
    仲間の仕事環境を良くして、旅行者に笑顔で「行ってきます」と言ってもらえるように奮闘する姿に勇気づけられました。

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    2023年11月03日
  • あぽやん

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    「8月のマルクス」を書いた作者として記憶していたので、はじめは少しとまどったが、肩の凝らない、連ドラのような作品で、読み終わるとすぐに続巻を買ってしまった。

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    2022年09月22日
  • 八月のマルクス

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    TV芸能界…こんな事もあるかも。

    若手芸人をベテランがイジって、それに必死に?応える感じも一つ間違えたらこんな事件に繋がることも否定できない?
    全ての元凶は一つの事故からつながっていて、結果各々が全て(と言えるのでは)失ってしまった。

    ラストの笠原と奈津子の会話が救いだった。

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    2022年01月22日
  • ヘブン

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    新野剛志『ヘブン』幻冬舎文庫。

    『キングダム』の続編。前作の『キングダム』は消化不良というか嫌悪感と喪失感だけが残る物語だったが、この続編はどうだろうか。600ページ超えの長編ノワール小説である。

    前作を遥かに凌ぐ、馳星周か新堂冬樹かというくらいの真っ黒で絶望的なノワール小説。前作の主要人物を巧く絡めながら、見事なノワールの新たな世界を描いている。

    かつて、半グレ集団『武蔵野連合』の頂点に君臨し、東京の裏社会に自らの王国を築いた真嶋貴士は前作での事件後にタイに逃れ、麻薬王の元で新たな非合法ビジネスに手を染めながら、組織内で頭角を現す。

    数年後に麻薬の販路を求め、再び日本の地を踏んだ真嶋

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    2021年10月13日
  • 迷える空港 あぽやん3

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    シリーズ最終巻…今のところは。
    遂に終わってしまったか…という悲しみ。

    第一話からなかなか衝撃的な幕開けで、遠藤が出社できなくなる、ということを契機に他の人物目線での話が中心に描かれる。

    遠藤が再び空港に戻ることとなるきっかけも、単純に仲間に支えられて、ていうものではなくある意味原点回帰となるストーリーがあって良い。

    まぁ3巻目まで読んでると、この小説の大ファンなので評価も甘くなります。
    遠藤さんと森尾さんには幸せになって欲しいです。

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    2020年06月20日
  • 恋する空港 あぽやん2

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    続編ということで、前作からパワーダウンしないかな…という不安もありましたが、面白かったです。

    前作はスーパーバイザーとして成長していく遠藤の姿を描いていていたが、今作は新人スーパーバイザーを指導する、リーダーとしての遠藤の成長を見ることができる。

    基本的に各話独立なのは変わりないですが、今回は更に新たな恋愛と、ハマコウさんを巡る話が同時進行していく。

    強いて残念なところを挙げるとすると、堀之内や田波さんの活躍がそんなに無いところ…
    でも森尾さんが可愛いんで、オッケーです!

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    2020年06月17日
  • あぽやん

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    空港勤務が舞台の小説を初めて読みました。
    空港勤務の過酷さや旅行会社の内情を知り、頭が下がる思いです。

    既刊のあぽやん第二・三弾が楽しみです。

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    2020年04月28日
  • 美しい家

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    妻子と別れ一人で暮らす作家の中谷は、ある夜、コンビニの前で酔った女を助ける。連れて帰った部屋で女が語ったのは幼いころの不可思議な記憶。中谷はその過去を辿ることになる。同じころ一人の青年が幼少期の「恩人」を探し出そうとしていた。孤独な三人が交錯し「家族」の真の意味を模索する傑作ミステリー!

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    2017年03月15日
  • 僕の探偵

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    おもしろかった。解説でも書かれているけど常識人の主人公と破天荒な友人の同居生活が『まほろ駅前シリーズ』っぽい。ストーリーは別物

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    2016年06月05日
  • あぽやん

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    ネタバレ

    新野剛志による旅行会社の空港係員の活躍を描くシリーズ一作目。
    タイトルの「あぽやん」が一体何を意味するのか、それが気になって読み始める。しばらくは明かされないが、明かされてみるとなるほど、そういうことかと納得する。そのあぽやんたちが巻き込まれる騒動と、それによって成長していく主人公がストーリーの軸だ。
    空港係員といっても、本作の係員は航空会社の子会社の旅行会社で働く人たちなので、他の旅行会社では持っていない特権も持っている。また、旅行会社のカウンター業務についても解説され、普段何気なく対応してもらっている空港の人たちの仕事が垣間見れて面白い。
    ストーリーも空港ならではであるが、登場人物も癖のあ

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    2015年10月16日
  • 恋する空港 あぽやん2

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    おもしろい。
    ただの旅行会社の一社員が、成田空港で奮闘する話。これだけでは、小説としてのネタないだろと思うけど、ほんと小さなエピソード大きなエピソードを、これでもかというぐらい出してくる。
    すごいわ、新野(作者)。

    主人公の遠藤は、大したやつじゃない。どこにでもいる平社員。
    だからこそ、共感できる。
    まっすぐで憎めない。自分をもってる人。
    もともと空港の仕事を何とも思ってない遠藤が、少しずつお客と接しているうちに、やりがいを見出し、能力を発揮する。

    もともと有能で容姿もいい遠藤だから、あまりいない人物のようにも思うが、四苦八苦してる様を見てると微笑ましい。

    感情移入できやすい小説、次はど

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    2014年03月30日
  • 八月のマルクス

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    15年ぐらい前に芸能界を追放された元売れっ子お笑い芸人がある事件に巻き込まれたことをきっかけに封印した過去の自分に立ち向かうおはなし。
    舞台が芸能界、番組のライツ事業関連ということで興味深かったです。
    ストーリーもぬかりない!!
    もっかい読もう^^

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    2010年01月25日
  • 粒と棘

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    戦後GHQ占領下の混乱期、上野の浮浪児や没落華族、元飛行士ら市井の生きざまを描く連作短編集。

    それぞれの編は独立しているが、登場人物につながりがあり、全体として1編の小説となっている。

    敗戦により家族、職業、財産といった生活の基盤をすべて失った人々が必死に、しかし矜持を失わずに生きようとする姿。

    どの編も将来への渇望、生きる意欲に満ちながら、決してハッピーエンドとはならない。
    最終編の最後も悲劇を示唆するもので、本書のトーンを象徴している。

    児玉誉士夫、笹川良一など戦後右翼の大物と思しい人物も登場する。

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    2025年10月29日
  • 粒と棘

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    1945年、終戦後の日本を舞台にした中編集。戦時中の苦労話は良く聞くが、戦後の被占領国となった暮らしについてはなかなか知り得る機会が無かった。単に私の無知のせいではあるけど。
    時に犯罪に手を染めても、最低限生きる為にもがき続ける庶民を描いている。私は「幸運な男」のミステリアスな展開が面白かった。

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    2025年09月13日
  • 粒と棘

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    終戦から八十年。
    この夏は、TVでも戦争関連の番組を多く目にした。
    白黒映像の戦後の荒廃した場面や戦争孤児の多くが逃げている様子までも…。
    今では考えられないが、かつてはなんとか生きようと右往左往していた小さな子どもがそこら辺にいたのだ。

    この物語も戦後の東京で男や女や子どもが、これは罪なのかと考えるよりも今を生きようとしているのがわかる六篇の短編集である。

    「幽霊とダイヤモンド」ダイヤモンドをめぐって追ってから逃げる飛行士。

    「少年の町」浮浪児を集めて地方の農家に売り歩く少年。

    「手紙」GHQの下で手紙を検閲する元士族。

    「軍人の娘」紙芝居の出版社で働きながら許婚とともに義兄の帰り

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    2025年09月03日
  • あぽやん

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    空港内を走っている男の姿が表紙。APOとは空港をあらわす業界用語らしい。で…あぽやん——それは空港で旅客を送りだす仕事をしている人とのことだ。

    旅行会社の企画課から 成田空港の現場へと左遷されてしまった主人公。
    ヤル気の出ない仕事のはずが、パスポートがない、発券ミスが起きた…そんな空港のカウンターで起こるトラブルに立ち向かい、だんだんと成長して仕事の達成感を見出してゆく。お仕事小説は結構好きな分野だなあ。

    本社と空港支店勤務、カウンター職、正社員と契約社員…様々な状況を含め、いやに空港業務に精通しているような内容だったので、新野剛志さんという作家を調べたら、元JALパックの社員で空港で実際

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    2025年08月26日
  • あぽやん

    購入済み

    空港でこのようなお仕事があることを初めて知った。
    これから空港を利用する際は「あぽやん」がいないか?
    チェックすることにしよう!

    #ほのぼの #笑える

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    2025年08月03日