あらすじ
レイプ・スキャンダルで引退したお笑い芸人・笠原雄二。今は孤独に生きる彼を、元相方の立川誠が5年ぶりに訪ねてくる。だが直後、立川は失踪、かつてスキャンダルを書き立てた記者が殺された。いわれなき殺人容疑を晴らすため、笠原は自分の過去に立ち向かう。TV・芸能界を舞台に描く、第45回江戸川乱歩賞受賞作。
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Posted by ブクログ
TV芸能界…こんな事もあるかも。
若手芸人をベテランがイジって、それに必死に?応える感じも一つ間違えたらこんな事件に繋がることも否定できない?
全ての元凶は一つの事故からつながっていて、結果各々が全て(と言えるのでは)失ってしまった。
ラストの笠原と奈津子の会話が救いだった。
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15年ぐらい前に芸能界を追放された元売れっ子お笑い芸人がある事件に巻き込まれたことをきっかけに封印した過去の自分に立ち向かうおはなし。
舞台が芸能界、番組のライツ事業関連ということで興味深かったです。
ストーリーもぬかりない!!
もっかい読もう^^
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元芸人と言う設定も良し。ちゃんと芸能界を描いている。
ちりばめられたピースが、終盤スパスパはまっていく感じが快感。
快感が強くて、多少の無理もまあ言いかと思えるほど。
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タイトルと題材の妙。
元お笑い芸人が相方との久々の再会によって事件に巻き込まれていくサスペンス。
題材が馴染みやすいテレビで、かつその裏側がいろいろわかることもあって、話には入り込みやすいです。
残念なのは、終盤にかけてイマイチ盛り上がりに欠けたところ。他にも会話がどちらがしゃべっているかわかりづらいなど、読みにくい点もありますが、全体としてはスピード感があって面白い作品でした。
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本書って・・・タイトルだけ見ると、テロリストとか政治絡みとか思っちゃいますよね〜。ごたくにもれず、私も・・・だから敬遠しておりましたです(苦笑)。内容を知り、な〜んだ!同じマルクスでも・・・とすぐにわかったものの、これがどういう風に絡んでいるのかな?と不思議に思っていました。芸能界の暗部に焦点を集め、世論によって人生を潰された男が身の潔白を晴らすというか、真実に向かって信念を貫き通すのですが、その姿がカッコイイ! ハードボイルドの魅力ですよね。それに先が見えず、どんな展開になるのかワクワクして読めました。やっぱ受賞するだけのモノがあるんですよね〜。
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江戸川乱歩賞ということで結構前に購入。
表紙の人物は、かっこよく決まってますが、元お笑い芸人。それとは裏腹にハードボイルド系っぽい物語という設定が面白かったです。結構前に読みましたが、唯一覚えているのが、事件の発端となった事故は、たしかお笑いウルトラクイズで出ていた○○だったことで今も記憶に残っています。
当時、もしもテレビドラマ化するなら、主人公は宮迫さんかなと思いながら、読んでいたのを思い出します。
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八月のマルクス/新野剛志:第45回大賞受賞。1999年。
冤罪レイプ事件でお笑い芸人生活をつぶされた男。元相方が訪ねてきた。ガンだと言い、姿を消した。
マルクスっていうから、あのマルクスかと思えば、外国のお笑いのマルクス兄弟。
元お笑い芸人は、頭にくるとすぐ暴力ふるう。ハードボイルド的なのか?
冤罪レイプ事件の首謀者の当時女子高生とか、事故死した若手芸人がでてくる。
読み終わって1週間後に書いていて、あまり覚えていない。
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まぁ、普通に面白かったけど。
マルクスって、表紙の絵と相まって、経済小説かなんかかと思って(アンダーグラウンド市場とかさ)、ちょっと仕事マインドが高まっていた時に買ったんだけど。
いや、お笑いって(笑)。
って感じでした。
別に、小説だから、面白けりゃいいんですけどね。
でも、なんていうか、いきなり、レイプに仕立て上げられたスキャンダル始まるし、なんか、そういうのあるよね、っていう負の部分ばかりすごい強調されて、ちょっと、辛かったかな。全体的に。
最後には、少しポジティブな話も出てくるんだけど、それも、ネガティブな中での再起、という感じだから、現実まぁそんなもんとは言え、そこまで晴れ晴れもしないし。
とりあえず、この主人公の、のんびりしつつ熱血で、それでいて社会を斜めに見ている感じは、あぽゃんに通ずるかな、と思いました!
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第45回江戸川乱歩賞受賞作(1999年)
冒頭───
猫は眼だけを動かし、視線をよこした。
白目もないくせに小癪なまねをする。私は猫がいすわるドアのステップに片足をかけた。ここのところ三回に一回は見かける。斜めから射すスポットライトが温いのだろう。師走ももう間近だった。
会話文のぎこちなさがどうも気になって仕方ない。
ですます調で話していたかと思えば、急にため口になったりする。
特に何の理由もなくだ。
若いお笑い芸人とのやりとり。
事情聴取にきた刑事とのやりとり。
などなどで、そういう会話が多々見られる。
敢えて意図的にやる理由もないはずだから、違和感を覚えることこの上ない。
デビュー作なので、まだ蒼い部分が残っているということだろうか。
一時期は一世を風靡した元お笑い芸人の笠原雄二。
五年前のとある事件がきっかけで芸能界から離れていた。
行きつけのバーにいた笠原の前に突然昔の相方、立川が現れる。
立川は癌で残り少ない命であることを笠原に告げ、去っていった。
その後、笠原が失踪し、昔の笠原の事件の時に重大な役割を果たした
週刊誌記者片倉が殺される。
二つの事件の関係は? 立川の行方は?
芸能プロダクションとお笑い界の裏事情などを背景に展開される物語。
ラスト60Pの謎解きが少し端折り過ぎかなあ、という印象。
悪くはないが、犯人の殺人に至る動機のリアリティがやや薄い。
しかし、乱歩賞でデビューした新野剛志が、その後「あぽやん」のような作品を書くとは、当時誰も想像しなかっただろう。
Posted by ブクログ
冒頭の酒場の場面からハードボイルドに拘る文章やセリフの連続に思わずにやりとさせられる。主人公の引退したお笑い芸人がいささかかっこ良すぎるが、そんなハードボイルドとは縁がなさそうな男が元相方の失踪から意外な事件に巻き込まれていく。芸能界の裏事情もうまく織り込まれ、犯罪に及ぶ心理描写の弱さや終盤の饒舌な説明的台詞などを差し引いても飽きさせない。一見ミステリアスに伝わるが人を食ったようなタイトルもうまい。
Posted by ブクログ
乱歩賞は好きな作風が多いので読んでみた。
うーーむ。
後半はまだリードされるが、全体にもたもたした印象。
役割の薄い人も多いかな?
個人的乱歩賞1位は圧倒的に「テロリストのパラソル」だなぁと
再確認。
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江戸川乱歩賞
江戸川乱歩賞はボクにとってはすこし難しかったです。つまみ食いみたいな読み方になってしまって内容があまり理解できなかったです。新野さんごめんなさい。
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マルクスは思想家のマルクスじゃなくって昔のアメリカのコメディアンの名前。ギョーカイスキャンダルからつながった事件。謎解きまでずっとひきつけてくのだけど、最後答えの箱からドシャドシャいっぱい出てき過ぎて駆け足だったなあと思う。ラストのところももうちょっと余韻っぽい方がよかったなあ。
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5月-6。3.5点。
元お笑い芸人が、失踪した相方を捜す。過去の事件と現在の事件が
交錯し、真実が明らかになっていく。
お笑い芸人の物語って紹介にあったので、コメディタッチかと思いきや、
しっかりとしたハードボイルド。途中の中だるみもあったが、
後半は一気に進む。結構面白かった。
Posted by ブクログ
少し硬質なハードボイルドが読みたい時にオススメ。
謎か絡み合いながら一人称で進む。
センス良くまとめようとしているセリフに白々さは感じるが、お笑いとミステリーという構成が興味深い。
ラストはもう少し爽やかさが欲しかったが、全体的に飽きることなく読み進められた。
Posted by ブクログ
表紙のイラストが昔の長*剛にみえてしょうがない。
(以下ネタばれあり)
事故で亡くなったとされている売れないお笑い芸人が
マルクス兄弟が好きだったそうだが
それにしては描かれるそのイメージがあまりにも魅力なさ過ぎ。
どっか一部分でもいいとこがあれば最後のオチにも多少は納得するんだが。
こういう内容は実際のお笑いのシーンをどう描くかが難しいと思う。
ネタがおもしろくなければ、「売れてる芸人」という設定に無理が出るから。