【感想・ネタバレ】ヘブンのレビュー

あらすじ

東京の裏社会に自らの王国を築いた「武蔵野連合」、真嶋貴士。後ろ盾のヤクザに歯向かい東京を牛耳る企みは大抗争の末、破綻。数年後
男の姿は、タイのジャングル、麻薬王のアジトにあった。クスリ漬けの芸能界、アイドルの売春、政界との癒着、没落した半グレ、宗教団体の罠、暴力団の報復……。腐り切った悪に勝てるのは悪しかない。王者の復讐が今、始まる。

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Posted by ブクログ

新野剛志『ヘブン』幻冬舎文庫。

『キングダム』の続編。前作の『キングダム』は消化不良というか嫌悪感と喪失感だけが残る物語だったが、この続編はどうだろうか。600ページ超えの長編ノワール小説である。

前作を遥かに凌ぐ、馳星周か新堂冬樹かというくらいの真っ黒で絶望的なノワール小説。前作の主要人物を巧く絡めながら、見事なノワールの新たな世界を描いている。

かつて、半グレ集団『武蔵野連合』の頂点に君臨し、東京の裏社会に自らの王国を築いた真嶋貴士は前作での事件後にタイに逃れ、麻薬王の元で新たな非合法ビジネスに手を染めながら、組織内で頭角を現す。

数年後に麻薬の販路を求め、再び日本の地を踏んだ真嶋貴士……

剣応会を始めとする暴力団、暴力団に加担する半グレ、宗教団体・紅倫教、芸能事務所、大物政治家、タイの麻薬王たちが違法薬物、性摂待、暴力が吹き荒れる混沌とした闇の世界で蠢く。その闇の世界に斬り込む真嶋貴士の目的とは……

目的は成就出来るのか……

それにしても、今月の幻冬舎文庫から刊行されたミステリフェア作品の新刊は500ページから600ページ超えの分厚い作品が多いな。面白そうなので、本作を含めて4冊も購入してしまったよ。

本体価格990円
★★★★★

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2021年10月13日

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