佐藤愛子のレビュー一覧

  • 女の背ぼね

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    適当に賢く、適当にヌケていて、そうしていざという時には気丈に頑張るーそれが、私の理想の妻である。

    ほほー。そうだね。素敵だね。そうありたい。

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    2014年03月25日
  • お徳用 愛子の詰め合わせ

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    佐藤愛子さんはかなり昔に痛快な語り口が面白くてエッセイから入った。その後小説も読んだらこれまた面白かった。2000~2009年頃までのエッセイを集めたもの。頂きものの本で久々に佐藤さんに触れたが相変わらず歯に衣着せぬ物言いが可笑しくて笑った。多才だなあ。ハツラツだなあ。同年代の作家さんたちとの対談や手紙のやりとりも面白かった。佐藤さんの「老いはこうあるべき」という持論も素晴らしい。でも私、佐藤さんの対極にいるなあ。だから彼女に憧れるんだろうなあ。そういえば『血脈』未読だった。読まねば!

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    2013年11月01日
  • 院長の恋

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    品の無さでいうと、えっ、それ書いちゃうの?というところまで描かれているのがなぜか嫌味には感じないのがちょっと不思議。一文一文に力強さを感じる。

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    2013年09月23日
  • 私の遺言

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    なんだか突拍子がなさすぎて俄には信じられないのだが、そういう体験をしたひともいるのだなあ、凄まじいなあと思った

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    2013年08月19日
  • 幸福の絵

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    こんな生き方もあるんだなと思った。

    《本文より》
    堂本からの電話を受け取ると、私は書きかけの原稿をほうり出し、着替えをしながら夕餉の買い物を家政婦に命じ、振り出してきた雨の中を、レインコートを着ることも忘れてタクシーを捜した。彼から誘われると、どんなに忙しいときでも私は断れなくなる。堂本に会いたいという気持ちの強さよりも、堂本が私に会いたいと思っているその気持ちを拒むことが私にはできないのだった。私は5分でも早く堂本の待っているコーヒー店へ行きたかった。一刻も早く堂本に会いたいたいというよりは、堂本を待たせるのが辛いのだった。

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    2013年06月07日
  • こんなふうに死にたい

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    佐藤愛子さんは、幾つかの著作本に心霊体験について書かれており、美輪明宏氏や江原啓之氏とも繋がりがあることを知って興味を持ち、まずはこの本を読んでみた。豪胆な性格で人以上に心霊やあの世は信じていなかったのに、北海道に別荘を建ててから毎日のように心霊体験をするようになり、美輪さん達との出会いや、父親や親友の川上宗薫の死を目前にして認めざるを得なくなる経緯が分かる。そんな世界があるにしても、自分らしく生きるに変わりないことは共感する。あとがきは河合隼雄氏と美輪明宏氏だが、美輪さんの文章は読み応えがある。

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    2013年02月19日
  • 天気晴朗なれど

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    ちょっとページ数が多すぎなような気がします。
    幸いにも私は著者が好きなので
    没入できましたが、それでもページ数は多いです。
    少し読むのにてこずりました。

    内容は何かと崩れがちな家族で起こる
    妻のちょっとした反乱。
    ですが、衝動的だったので
    どこかあらが出てくるんですよね。

    でもいえること、
    結局は家族といえども他人なのです。
    それが子供であるとしても。
    激しい中にもどうにもならないのだよ、
    という暗示がこめられているのです。

    エッセイでなくても著者の文体
    あまり変わらないですね。

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    2012年11月29日
  • こたつの人 自讃ユーモア短篇集1

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    本当は「私のなかの男たち」です。
     佐藤愛子さんは、大学生のころだったかな?「坊主の花かんざし」というシリーズがあって、そのシリーズをはじめ、いっぱい読んだと思います。でも、この作品は覚えていません。
     よく似た作品で、渡辺淳一さんに「男というもの」という本がありますが、女性からと男性からでは世間の見えかたもこうも違うのかとビックリでした。
     佐藤さんの書いているほど世間に浮気をしたがっている女が多いとは思いませんが、それはワタシが「もてない男」だからかな…

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    2015年03月18日
  • 今は昔のこんなこと

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    大正末年生まれの佐藤愛子さん。
    佐藤紅緑氏の娘さんですもんね~
    歯に衣着せぬ物言いは、さすが。

    高度成長期に生まれ育ち、バブルを謳歌した世代の私。
    聞くところによれば、旧い価値観をもった親に育てられた最後の世代なのだとか。

    だからか!?
    愛子女史のおっしゃることが、ふんふんと頷ける。
    その通りッ!と膝を打ちたいっ!(←この言い回しすらもはや古臭い)
    でも、きっと、私なんて、そばにいたら、きっと叱られまくり、
    いや呆れられて愛子氏は「無口」になるのだろうけれど……

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    2011年07月01日
  • 幸福の絵

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    心情の描写がきめ細かい。
    自分の中で言葉にでききれない部分が的確に文章になっていて、その言葉の使われ方一つ一つに感動しながら読んだ。

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    2012年03月11日
  • 冥途のお客

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    佐藤さんって本当のことしか言わなさそうだから、
    心霊現象なんてあるんだーって思いながら読みました。
    結構面白くて、ふふっと笑っていたけど、
    よくよく考え冷静になったら、こんなの実際にあったら怖いとと思いました。佐藤さんだから面白く書けるなー。

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    2011年02月16日
  • これが佐藤愛子だ 1

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    サウンド文学館・パルナス エッセイ「男友だちの部屋」佐藤愛子 朗読:中野良子
    タヌキちゃんのソファ 北海道に別荘を建てたときのエピソード。ここから「私の遺言」に繋がる。
    バラの話 
    「あのバラを伐ってしまったのは、ちょうど十年前だ。なんといっても私は元気だった。いまならば私は伐らないだろう。そして季節が来ると、咲ききった無数のローズ色のバラが、色を失いつつ、露の雨に打たれて無惨に朽ちていくのをじっと眺め、胸に湧き広がる悲哀の中に沈む事を、むしろこころよいものに思うかも知れない。」

    たまに気を引く文があるけど、お年寄りが得意がってするおしゃべりを、思いやりのために聞いてあげてる気分だった。昔の

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    2011年02月11日
  • こんなふうに死にたい

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    心霊現象に遭遇した著者の解決への軌跡と、随所に出てくる美輪さんのたのもしさ。美輪さんは、本書だけ読むと非常に高い霊能者だがはたしてどうなのか?
    後書きは悔しいが素晴らしかった。よくも悪くも美輪づくしだった。

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    2010年09月11日
  • 私の遺言

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    タイトルにもかかわらず、著者ご本人はまだ健在なのだけれど、死ぬ前にどうしても伝えておきたかったこと、という意味で書き記した本であるらしい。

    北海道に家を建ててから突然身の回りに起こった、不思議な心霊現象との20年間にわたる闘いを綴った戦記といっていいような内容だ。
    その闘いは本当に壮絶の一言で、映画に出てくるポルターガイストのようなレベルじゃなく、それよりも何倍も激しく家の中を掻きまわしたり、ソファーの中に電話機を隠したり、集まって宴会をしたりするという。

    それが、どこの場所に行ってもついてまわって、夜毎に姿をあらわすというのだから、それは想像するだに恐ろしい、「ベルセルク」のガッツが味わ

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    2020年07月15日
  • 凪の光景(上)

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    教育への信念、情熱だけを生き甲斐にしてきた
    元小学校校長の丈太郎。

    戦後の苦しい時代に夫に黙って忍従することが
    妻の務めだと思ってきた妻、信子。

    民主主義社会の中で、自己の主張を抑え
    優しい夫を演じる、息子の謙一と
    教育熱心でキャリアウーマンな妻、美保夫婦が2世帯住宅で同居しています。

    物語は、信子が戦時中に夫の為に忍んで失った青春の日々を
    今から取り戻すと決意するところから始まります。

    これからは自分のために、楽しい余生を送るのよという妻、
    家族から時代が違うんだからとその熱血さを疎まれる、夫。

    熟年夫婦の葛藤が、和やかなタッチで描かれています。


    特にこ

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    2009年10月04日
  • 風の行方(上)

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    佐藤愛子さんの『凪の光景』の続編。

    上巻では吉見の学校でのイジメ問題がテーマとなっている。

    途中までは陰湿なイジメの描写を読むのがしんどい。
    後半からは、戦争に負けた日本が選んだ民主主義によってもたらされた日本人の腐敗について深く描かれている。

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    2009年10月04日
  • 血脈(上)

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    にちゃんねる用語でDQNという言葉がありますが、この佐藤家はまさに全員がDQN。す、凄まじい。
    この本を手に取ったきっかけは、NHKのドラマでした。この本が原作だったのですが、ドラマのほうは、「野放図で、でもどこかほっとけない悲しみを漂わせたサトウハチローと、それに振り回される家族の物語」的に描かれてて、主題歌もいかにもホロリとこさせるのを狙った曲を使ってたんですよ。
    この原作本を手にとって、何度も何度も、描かれている家族模様をドラマのテイストに変換しようと、この本を最後まで読んだときに救われなさそうな自分の心を妄想の力で救おうと頑張ったんですけど、無理でした。「宿命の一族」とかそういうギリシ

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    2009年10月04日
  • 女の学校

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    自分が生まれた頃に書かれた作品で、それからかなり時間がたつのに、時代の流れの話など共感できるところが多々あって、とても興味深く読めた。そして、きっと新聞の連載か何かだったんだろうと思うが、一つ一つのテーマが短くまとまっていて、とても読みやすかった。時代に呑まれるのではなくて、ちゃんと目を開けて時代の流れを見ていないと気づかないような視点からものごとを見ていて、下手をするとただ呑まれてしまいそうな自分とはずいぶん違うなあと感心した。分析をすることが結果当たっていたとしても、あんまり意味がないというくだりなどはっとした。

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    2009年10月07日
  • 冥途のお客

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    【本文より】
    信じるも信じないもあなたの勝手だけど、まぁ、百聞は一見に如かずというから。もしなんなら死んで見ますか?

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    2009年10月07日
  • 死ぬための生き方

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    佐藤愛子さんのエッセイって、面白い。
    語り口調が、爽快だ。

    「人間、ムリはいけない。どんなことであれ、そう「したいからする」
    のでなくてはならない。」

    この言葉、ほんとその通りだと思う。

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    2009年10月04日