あらすじ
それは他人の目からは、幸せに満ち溢れた家族に見えるのだろうか。美しい額に縁取られた一枚の絵のように。男と私と娘たちとが談笑する世界。しかし、男には妻がいる。そして娘には育ての親が別にいる。幸福という名のベールをはぎとれば、そこには残酷なまでの現実がある。私は目を閉じたまま、この絵の一部になるべきなのか、それとも。人気女流作家・藤山立子の生き様を描く女流文学賞受賞の傑作。
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Posted by ブクログ
初めての佐藤愛子の小説、想像よりも面白く一気に読めた。戦後の雰囲気もまだ色濃い、俳優との不倫がメインストーリーだが、元夫の実家に置いてきた娘との再会、交流も描かれる。そしてその結末が悲しい。私も母親なので娘の比呂子のことを思うとなんとも言えない気持ちになる。不倫相手への心情表現は巧く、さすがという感じ。波瀾に満ちた人生を自分の力でぐんぐん進む立子がたくましい。