穂積のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
兄の絵に心を奪われた平凡な弟と、神様に愛された絵の才能を持つ弟の話だった。まさか2巻で完結とは思わなかった……。面白かったけれど、消化不良。もともとの期待値が高すぎたというのは認める。急ぎすぎて読者置いてきぼりな感じ。もっと商会との対立や民衆の心の動きとか、いろいろを深くつっこんで描いてほしかった。
兄の絵の才能が羨ましい...そうテオは言っていたけれど、フィンにとっては皆に愛される切れ者である兄のありかたそのものが才能に見えたんだろうな……。どちらかというとフィンのほうに共感してしまう。テオが憎まずにはいられないっていうのもわかるけど、二人で絵を広めるためにがんばっていくところも見たかった -
ネタバレ
フィクションなら
ゴッホ兄弟ということでなければ★5ですが、ゴッホ兄弟の伝記とすれば★1つです。それくらい史実からかけ離れています。どうせなら架空の画家としてくれれば面白かったのに残念です。
ですがフィクションとしての読み物としては★5ですね。テオがかっこいいです。
2巻完結らしいですが、どうも打ち切りのような終わり方だったよう。評判も高く人気もあったのに打ち切りって、やっぱり美術界からの色々があったのかと勘ぐりたくなりました。アカデミーの扱いがひどすぎです。
そのあたりも含め、やはりフィクション扱いにすべきだったと思います。 -
Posted by ブクログ
〔Ⅰ〕恋だよ〔Ⅱ〕ゴッホの弟テオドロスを描く。〔Ⅲ〕テオと言えば、まったく売れないのにやりたいことがいっぱいあって気分の赴くまま湯水のごとく金を使う兄ゴッホをひたすら甘やかし尽くして報われなかった弟というイメージやったけど、ここで描かれるテオはかなり違う。一部の高尚な人々から絵画を解放し革新を信じている、これもまた天才。この巻だけではまだ評価できないけどおもしろくなりそうな予感はあります。
■簡単な単語集
【アンデパンダン展】若手を集めた。ロートレックやゴッホも出展。《お前達の絵は街の人々にこそ見せるべきだ》第一巻
【アンリ・ド・トゥールーズ・ロートレック】画家。二十二歳。
【イーサン画廊