穂積のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どうして、こうも、穂積先生の描く漫画は、私の心を鷲掴みにするのか
文句なしの殿堂入りだ
『女子かう生』とは違った意味合いで、漫画読みとしてのレベルを計られる気がする
ファンタジー色が濃い一方で、どこか、ストーリーやキャラの言動が現実的で、和めるとは言い辛い漫画
ぶっちゃけると、冷たさと優しさの両方を持ち合わせている謎の少女が女将を務める、この宿を訪れる客が何者か、私程度の漫画読みでも二話目で察しが付くのだから、大抵の人も同じく予想できるだろう(未読の人の為に、ネタバレは避けるが)
並みの漫画家が描いた漫画ならば、「設定が安易だなぁ」と鼻で笑い飛ばしてしまっているだろうが、穂積先生くらいになると -
Posted by ブクログ
19世紀末のパリ。
画壇界を席巻するパリ一の画商
グーピル商会のテオドルス・ファン・ゴッホ。
街に生きる普通の人々や
労働者たちのありのままの姿を描きたいと願うテオドルスの兄で、
のちの天才画家フィンセント・ファン・ゴッホ。
この漫画はそんな二人のゴッホの絆や確執を描いた
伝記ロマンです。
高い志を持った
日の目をみない芸術家たち(ボヘミアン)から
権威の犬や保守側の人間だと思われていたテオドルス・ファン・ゴッホが、
「体制は内側から壊すほうが面白い」と言った
まさかのセリフから
一気に引き込まれました。
(巨悪や権威に立ち向かう男たちほどカッコいいものはないもんね~笑)
貴族の肖 -
Posted by ブクログ
ネタバレ申し訳ない、中古で購入。
以前から気になっていたのですが、全2巻という手に取りやすい冊数と、BBCでベネディクトがフィンセントを演じたゴッホのドキュメンタリーを見たきっかけで購入。
前半は全く解釈の違う…というか設定だけ借りたゴッホ兄弟物語なのかな?と思って読んでいたのですが、後半の怒涛の展開が…!
ゴッホ兄弟の人生を事細かに観た直後だったからこそ鳥肌が立ちました。へたなミステリーを読むよりずっと凄いカタルシスを感じられるとは嬉しい誤算でした。
途中の展開でも、テオが唯一ぐちゃぐちゃにした兄の絵が、史実でフィンセントが一時期同棲していた娼婦を描いた有名な絵であることにぞくりとしたり…。
また、 -
Posted by ブクログ
創作の醍醐味か。
歴史小説をはじめとして、実在の人物をモデルに創作することはよくある。しかし、通常はそれが創作だと分からないように、あたかも本当であったかのように描く。読者はすっと受け入れるのが通例だ。
この作品の漫画史を画する部分は、確信犯的に、読者にそうと分かるように、創作したことだ。正直すぎるといってもいい。たいていの読者は、すでにある意味、作られたゴッホ兄弟のイメージを持っているため、裏切られたと思う。評価もしないだろう。
しかし、本作で見逃してはならないのは、二人のゴッホの本質を捉える努力をしていることだ。わざとらしい構成を使いながらも、「いまの時代」につらなる美のあり方を伝え -
面白かった
キャラが魅力的というよりストーリの構成が上手い漫画家さんだと思いました。短編小説のような感じです。とても上手いです。キャラ立ちはちょっと弱いかな?と思うので、次回に期待!と思って「さよならソルシエ」を読んだら、今度はキャラがすごくいいのにストーリーが・・・。いや、内容はいいのですが、史実と異なりすぎて。
しかしこれから期待できるNO1の漫画家さんだと思いますね。