石井淳蔵のレビュー一覧
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ブランド 価値の創造
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Posted by ブクログ
『ブランド 価値の創造』は、ブランドがどのようにして価値を持ち、それが維持・発展していくのかというメカニズムを深く掘り下げた一冊です。本書では、ブランドを単なる商品の名前ではなく、企業経営において独特の重要性を持つ存在として捉え、その本質に迫ります。
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### ブランドとは何か?
著者は、ブランドに関する二つの主要な意見を提示しています。一つは「市場で消費者に選ばれた商品」という見方、もう一つは「制作者や経営者の思いや夢、世界観やビジョンが内在する」という、いわゆる**ブランド・パワー説**です。本書の核心的な問いは、「ブランドという名前が、どうして価値をもつようになるのか」という点にあります。この問いを解き明かすために、貨幣論における「貨幣商品説」と「貨幣法制説」を援用し、ブランドが単なる商品の価値を超えて、一種の資産として取引されるようになる過程を分析します。
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### ブランドの創生と成長
ブランドが偶然生まれるものではなく、明確な**商品定義**が重要であると述べられています。「ポッキー・オン・ザ・ロック」の事例のように、新しい消費者ニーズの開拓や商品バリエーションの拡大がブランド成長の鍵を握ります。また、ヒット商品が**ロングセラー商品**となるためには、新機軸の導入と、開発段階だけでなく営業努力による育成が不可欠です。ロングセラーには「やらなければいけないこと」と「やってはいけないこと」の両面があり、企業の「商品をどう定義するか」という意志が問われます。
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### ブランド・マネジメントの重要性
ブランド・マネージャーの成否は、どれだけ社内資源を自身のブランドに集められるかにかかっています。1960年代の「つくったものを売る」から「売れるものをつくる」というマーケティング中心への転換期において、ブランドと製品がビジネスの実践上で異なるものとして理解されるようになったことが強調されています。
ブランドを理解する上で、著者は「技術の軸」と「使用機能の軸」という二つの軸を提示します。特定の技術や製法に強く依存するブランドと、異質な技術を持つ製品群を横断するブランド(例:ペンタックス、松下電器のブランド群)が存在します。また、使用機能カテゴリーを横断するブランド(例:無印良品、ラルフ・ローレン、シャネル、ダンヒル)も存在し、これらは「共時的多様性」を持つとされます。さらに、「ベンツ」のように通時的な多様性を持つブランドも存在し、これらは「ブランド内グレードアップ」を伴います。
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### ブランド価値の不可視性
ブランド価値は、しばしば定義や実体化が難しいとされています。「無印良品」や「ベンツ」のように、具体的な指示対象が不明確でありながらも、他のいかなる言葉も代替できない「創造された意味」を持つという点が指摘されています。これは、「コカ・コーラ」が消費者の心の中にある財産であり、企業の意のままにならない財産であるという事例からも裏付けられます。ブランド価値を言葉で表現しようとすると、それは「仮の価値(仮面=メディア)」となってしまい、無限の循環が繰り返されるというパラドックスが存在します。ブランド価値とは、手の中につかんだと思った瞬間にこぼれ落ちてしまうような、捉えどころのないものなのです。
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### ブランドの成長とアイデンティティ
ブランドは、単に消費者の欲望によって生まれるのではなく、マーケター側の「ブランドとして、それを育てる」という意識が重要です。しかし、制作者やマーケターの思いだけではブランドは成り立ちません。最初は製品の記述名から始まり、やがて名前と製品の一対一対応が崩れ、名前が製品の特定の属性と結びつくようになります。
ブランドの統一性には、「スタイル」レベルと「フィロソフィ」レベルがあります。スタイルに固執したブランドは流行とともに衰退しますが、より高次なフィロソフィ・レベルでの統一性は、スタイルの盛衰を超越すると述べられています。
ブランドの「重さ」(競争優位の力)、「長さ」(拡張性)、「広さ」(支配範囲)、「深さ」(顧客の思い)といった**ブランド・パワー**の概念が提示され、その測定が企業にとって焦眉の課題とされています。また、花王の事例に見るように、複数のブランドを管理する**ブランド・ポートフォリオ・マネジメント**の重要性も指摘されています。
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### ブランドと欲望の生成
ブランドは、識別効果や知名・理解効果だけでなく、そのブランドに固有の欲望を創出する「メッセージ効果」も持ちます。興味深いのが「争点効果(ディドロ効果)」で、ブランドが単なる製品の名前ではなく、逆に製品がブランドの価値を伝えるメディアとなるという視点です。製品の技術や使用機能が変わるとき、ブランドはその新しい価値を伝えるメディアとなり、この「メディア性」と「メッセージ性」の交錯のダイナミクスこそが、ブランド誕生の秘密であると結論づけられています。
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本書を通じて、ブランドが単なる記号や名称を超え、企業の重要な資産として、そして消費者の心の中で独自の意味を創造していく過程が鮮やかに描かれています。それは、企業と消費者の間の絶え間ないコミュニケーションと、ブランドを育てるという明確な意志によって形作られるものなのです。 -
ブランド 価値の創造
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ブランド 価値の創造
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Posted by ブクログ
神戸大学大学院教授によるブランド論。
ブランドとは、製品に従属するものではなく、製品がブランドに従属するものである、という主張は日本の電気製品メーカーの製品に対するネーミングを例に挙げられており、説得力がある。たとえば、松下電器はかつて、テレビに「画王」、「横綱」といった名前をつけたが、これは製品の特性をネーミングで説明しており、ブランド名が製品に従属している典型的な例である。こうした例は、電気製品に限らず日本のメーカーに多くあり、製品が入れ替わると自動的にそのブランドは消滅し、次の製品ブランドに入れ替わられる。たとえば、P&G社のIvoryという石鹸は誕生してから100年以上の歴史をもち、今尚、同社の中核ブランドとして存在しつづけている。日本のブランドにおいて、こうした長寿ブランドがなかなか存在しないのは、ロングセラーブランドを育てる意思をもったマネジメントが行われていないからであろう。著者は、「ヒット商品は偶然によって生まれうるが、ロングセラーは企業の積極的な意思をなくしては育たない」と主張しているが、まったくその通りだからこそブランドマネジメントが経営戦略の一端を担うのである。
序盤は、グリコのポッキーは当初、プリッツのライン拡張として「チョコテック」という名前で発売されたという。その名前が既に登録商標であったことから、「ポッキンポッキン新型チョコレート」というキャッチフレーズからポッキーという製品名が産まれたということである。当初は意図されていなかった偶然によって名づけれた商品がいまやグリコを代表するブランドとして数あるお菓子の商品群の中でも存在感を示しているのは、やはりグリコが意図的にそのごポッキーの新しい使用用途を提案しながら、あたらしい世界観を構築していったからに他ならない。こうした序盤のケーススタディは、欧米発のものが中心のブランド研究分野においては貴重である。
読む進むにつれ、内容はコンセプチュアルな領域へと入っていく。そもそもブランドとは何であるかという問いは、ブランドに関するどんな本にもかならず触れられており、さまざまな定義がなされているが、本書ではデカルトなどの哲学を織り交ぜながら、これまでのAakerやKellarといった定番による定義とはまったく異なった視点でそれを解説している。実務にかかわるものにとって、ブランドとは何かという問いに対して、こうした米国の研究者による定義がひとつの模範解答であり、業界においてもスタンダードとされてきているが、しっくりこない部分もすくなからずあった事かと思う。本書によるこうしたコンセプチュアルな記述は、そういった意味で、これまでの研究者がうまく説明できていなかった部分、たとえばブランドが時系列的に変化していく様は、本書の哲学を交えた説明により納得がいくような気がする。そもそも抽象的なブランドという存在を新鮮な観点から見ることができるという大きな意味と収穫があった。また、時間をおいて再度読んでみたい本である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレマーケティングマネジメントに関する本。
SMP MMというフレームワーク的な話ではなく、
顧客を見たもっと本質的な点から話が展開されている良本。
<メモ>
・市場をの関係を自分の意思が反映できるよう、マネジメントできるようどうデザインするか。そのためには戦略上の工夫、組織上の工夫が必要。
・市場関係のデザインは 1生活者顧客志向の戦略づくり2戦略に合わせた組織づくり3市場接点のマネジメント4組織の情報リテラシーの確率の4点で構成される。
・スプーンとはそもそも何かという根本的な価値から考える。
・向き合う消費者を絞り、彼らの欲しい価値を知るところからビジネスは始まる。生活者はドリルを求めているのでなく、穴を求めている。
・生活者の深い理解に立った事業の定義が重要。
・誰のために何をするのかという事業ミッションに加え、どう実現するのかが必要。
・例えば顧客層、技術、提供価値機能で三軸で考えてみる。
・緑茶はどういう飲料でありたいのかという夢から戦略がスタートする場合もある。
・チャネルを持つとそれを維持する必要が生じる。複数製品の継続的な供給など。製品ラインも広げる必要がある。
・コーポポレートブランド戦略は1広い製品と多数の製品ブランドの保有、2新製品導入サイクルの短縮化、3コーポレートブランドのアピールが必要。チャネルを通じた顧客関係の構築を行っている。
・商品ブランド戦略は商品ブランドを通じた顧客関係を構築しており、選択と集中でメガブランドづくりとポジショニングが重要要素となる。
・ブランド別組織か機能別組織かによって、新たなブランドへの取り組み方が異なってくる。機能別だと調整が先に生じてしまい、新たなものが育ちにくくなる
・商品と顧客の関係を変えるコマーシャルイノベーションという試み。キットカットの例。
・ブランドを拡張すると拡張した商品に引っ張られてブランド自体の価値が下がってしまうことなども起こりうる。
・確立したブランドでも都度市場変化に合わせてブランド統合、ブランド拡張、新規ブランド導入という選択肢を選びなおす必要性がある。
・ブランド拡張にはコストとリスクがある。拡張した先の分野でメガブランドと競合する可能性。うまくいかないとブランドエクイティが毀損しうる。
・ハイチオールCがターゲットを変えて新市場を創造したように、これまでになかった切り口で新しい市場カテゴリを作り、そこで一番になることを考える。そして新しいカテゴリとブランドとの絆を強化する。人類初に女性という切り口を入れ、女性初という見方を作り出したことからアメリアエアハート効果という。
・これまでの市場カテゴリと対応するブランドに強い絆を作り出す。生活者の頭の中の特定市場カテゴリにおいてブランドをポジショニングするやり方。ファブリーズなど。ポジショニングのこの工夫こそが長きに渡るブランドエクイティを確立する方策。企業が長きに渡る成長を可能にする方策。
・市場に向けた事業の成長の方向として、二つの選択肢がある。ポジショニングによる成長。生活者の頭の中に自社のブランド製品カテゴリとの強い絆があることを刻み込むやり方。当該製品分野の定番商品となること。さらには少しずつポジショニングを変えて、自身お属している製品市場カテゴリの着実な拡大に努めること。
もう一つの選択肢はブランド拡張。確立したブランドエクイティを他製品に拡張するやり方。
・ポジショニング方式を徹底してやり続けると、どうしても新ブランドの導入が増える。あまりにリスクとコストが大きい。それを避けるべくブランド拡張方式が選ばれる。成長期にはポジショニング方式、成熟期にはブランド拡張方式と市場状況の変化に合わせて慎重に成長対応を考えなければならないということ。
・一つのブランドにいくつものキャンペーンが時間を経て実施される。これはブランドエクイティを育てていることに違いない。今回のキャンペーンにおいてはどの層に訴求すべきなのかを決めることが重要。顧客規模縮小時には新しい生活者を狙うだろうし、ブランド自体のアイデンティティが弱っているのであればヘビーユーザー向けに改めて高いロイヤルティを維持・高揚すべくコミュニケーションを図るだろう。
大事なことは自分のブランドの目指す層を定めることである。
・ブランドパワー測定の最大のメリットはそれによって改善すべき点がわかる。
1生活者との長期にわたる交流の架け橋となるブランドを構築する
2ブランドの健康診断を行う
3その架け橋に悪いところがあれば、そこだけをピンポイントで改良していく。
・メーカーのチャネルマネジメントの重要要素
チャネル営業のプロセスマネジメント 売上利益は様々なマーケティング活動の成果。営業のみの成果ではない。商品を売るのではなく、商品を置いてもらう状況を作るのが営業の仕事であったりする。営業は組織の仕事であり、市場を創造すること。
・マーケティングマネジメントとは、情報をしまう棚を作り(指標化)、センサーを備え付け、羅針盤を作る(打つ手を準備する)こと。
・組織に上がってくる情報は市場調査を通じて、営業から、お客様相談室の三つ。
・市場関係のデザインは市場に向けた戦略づくり(誰に向けて価値を提供するのか)、戦略に合わせた組織体制作り、市場と組織の接点のマネジメント、組織の情報リテラシーの確立から成り立つ。 -
ブランド 価値の創造
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試し読み
Posted by ブクログ
「ポッキー」や「コカ・コーラ」、「無印良品」といった例を取り上げながら、ブランドによる価値の創造の謎に迫る試みです。
著者は、ブランドの価値を単に消費欲望の共時的な布置によって説明するのではなく、ブランドを作り出す側に自分たちのブランドを育てていこうとする持続的なブランド・マネジメントがあることに注目しています。その上で、ブランドのアイデンティティを確立する通時的なプロセスは、そのつど「命がけの跳躍」によってなされていることに、詳しい分析を加えています。
記号論的な消費文化論の通説を超えて、実在のうちに根拠を持たない価値の創造の通時的な側面に切り込んでいるところに、本書の一番のおもしろさがあるように感じました。 -
マーケティングの神話
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Posted by ブクログ
ネタバレ一見、新製品開発プロセスは、消費者ニーズの発見をもとに、それを解決する製品コンセプトが生み出されるという、直線的で論理的な製品コンセプト形成プロセスを沿うように思えるが、実際はニーズもあまり見えておらず、ピボットを繰り返す中でようやく見えてきた「売れる製品」であり、無秩序なものである。
このように、巷では市場需要プル型の成功事例が喧伝されるが、技術プッシュ型も多そうだ。実際には、その中間的なプロセスを沿っていると言える。ここから、ニーズとシーズは鶏と卵であることがわかる。ゆえに、「ニーズに合わせて製品開発が行われた」は神話だし、「製品能力はひとかたまりで成立し、定義不可能」である。
以上は、1.予想されない市場の動き、2.製品の意味のずれから生じるものであり、これは製品要素が多義的であることから生じる。そのため、製品の定義は非常に困難である。
ニーズは潜在的で言語化できず、製品が用意されて始めて気づく。消費しつつ欲望を構成することもある。製品への抵抗感も「なんとなく嫌」をよく言われるストーリー(例:壁が薄い)に転嫁したりする。「良い悪い」というよりも再現性の低い状況における「好き嫌い」なのである。
また、製品とその機能は一対一対応ではなく、文化コードによる影響を受け、客観的・普遍的なものとは言えない(例:スーパードライのキレとコク、香水から得られるイメージ)。
世界は混沌としており、自身のアイデンティティが確立困難な場合、消費によって自分の生活像を把握し、理解し、コントロールしようとすることがあると言えよう。
つまり、究極の要素があり、そこから物事は論理的に演繹できるはずだという論理は、一面的な理解にとどまり、神話にすぎない。これは経験的妥当性も、有用性も持ちにくい。
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製品開発には、論理実証型製品開発(モノ型製品開発)と意味構成・了解型製品開発(芸術型製品開発)の2種類がある。この2つは、製品属性の客観性、消費者の属性認知の明瞭性で区別され、その違いによって開発プロトコル、市場人気の透明性が異なる。
後者は、1.必要な情報に信頼性がないため定性データに頼るしかなく、それゆえ、2.製品コンセプトの設定が困難で、データによる決め手が無いため議論に果てがなくなり、3.開発プロセス進行中にニーズや技術要件が判明することから、作業チームが統合され、そのために、4.多様な情報ソースと接触することが求められ、5.市場調査者の情報選択が製品に大きな影響を与えるために、彼らの責任・権限が重大になり、6.経験妥当性を現在のデータで確認することは不可能であるため、評価の一般妥当性が弱まり、マーケティング実験の重要性は低く、7.市場環境は不透明だと認識されている。
マーケティング・リサーチにおいて、消費目的と手段の関係が明瞭でない場合、モノの性能の消費ではなく、モノの文化的意味の消費という観点から評価し直すべきである。つまり、生活文化ルールの理解が求められる(例:製品の色、かたつむりは食べない、高すぎるブランド商品)。理解のための手がかりは、消費者は首尾一貫したルール(ライフスタイル)で自身を構成するということである。そのライフスタイルとは、時間、空間、自然、人物などについて文化的カテゴリー分けをされている。
モノ群の首尾一貫性は、文化コードが明確な集団によって共有されていれば理解可能だが、通常1.ルールは偶然的で合理性を欠き、2.文化の担い手に意味構成されていく(一方のコミュニティで理性的でももう一方ではそうと限らない)、という点で理解し難い。
消費者を理解するためには、1.消費経験に注目する(従来は購買意思決定)、2.生活というコンテクスト下での観察(ニーズは明確でないのでアンケートでは答えが出ない)が重要。調査者の認識枠組みに当てはめるのでなく、消費者の自然的態度を調べるべし。
気をつけるべきこととして、インタビューでは1.アプリオリな質問をするな(インタビュイーが神話をつくる)、2.仮説検証の場ではない、3.自由に話させる(なぜ、は神話創造の危険性があるため、製品使用時の様子を尋ねるべき)、4.事実の断片から弁証法的に考えるべき
構成された意味を伝達する際には、深く、文化コードを意識し、モノを記号として扱うようなコミュニケーション手法を用いるべき。 -
Posted by ブクログ
本書は、事業の様相を大きく飛躍させるイノベーション的着想をビジネスインサイトと定義し、その着想が生まれるメカニズムについて探求している。一般的には「(先天的な)センス」の一言で片づけられてしまいがちなテーマに対して真理を暴き出そうとしていて、またその探求した内容が非常に納得できる内容で興味深く読み進めることができた。また、その一環として事業戦略における既存のフレームワークや理論の落とし穴についても言及しており、非常に勉強になる。
惜しむらくはその着想を得る頭を育てるためにケーススタディによる学習等を紹介しているのだが、創造的な着想を得るクリティカルな方法である印象を持てなかったこと。
おそらくまだ理解が追い付いていないところがあるので、あと数回読み返したいと思う。 -
Posted by ブクログ
属人から組織へ。結果からプロセス管理へ。
顧客との関係性構築に主眼を置いた営業のあるべき論が展開される。
自社を常に頭に置いて読んだが、色々感じる点が多かった。
日本の有名な企業の実例も多く、納得感も高く、理解しやすい良書。
ソリューション営業は進めていくべきなのは分かるが、
自社の利益と顧客の利益とのトレードオフをどうバランスを取るのか?
この解決の方向性があると尚良い内容だったと思う。
組織営業の中で、場合によっては開発や生産への警告を発するべきとあった。
この点かなり重要ではないかと思う。
営業に任せきりのスタイルではもう通用しなくなっている。