石井淳蔵のレビュー一覧

  • ブランド 価値の創造

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    神戸大学大学院教授によるブランド論。ブランドとは、製品に従属するものではなく、製品がブランドに従属するものである、という主張は日本の電気製品メーカーの製品に対するネーミングを例に挙げられており、説得力がある。たとえば、松下電器はかつて、テレビに「画王」、「横綱」といった名前をつけたが、これは製品の特性をネーミングで説明しており、ブランド名が製品に従属している典型的な例である。こうした例は、電気製品に限らず日本のメーカーに多くあり、製品が入れ替わると自動的にそのブランドは消滅し、次の製品ブランドに入れ替わられる。たとえば、P&G社のIvoryという石鹸は誕生してから100年以上の歴史をもち、今尚

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    2011年03月16日
  • ビジネス・インサイト 創造の知とは何か

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    著者は、石井氏である。生粋の神戸大学人、そして生粋の学者。
    神戸大学院(経営)ー同志社大学教授ー神戸大学教授って感じ。

    本質的には、本書の内容は以下の3つに集約出来る。

    1.ビジネスインサイトは、人・事物・知識のネットワークにより創出
    2.相手の立場になって物事を考える。(多面的思考)
    3.今後、消費者と共同で物事を作っていく事が必要

    である。
    最終的には、3が結論であるから、その一点に集約されていくんだが、
    その過程で、上記二つは結構重要。

    まぁ、1は昔から「3人集まれば文殊の知恵」と言われるように、数人又は、
    数百人といった形で、色々な人と話す事で、知恵や知識、多くの刺激を受け変化

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    2009年10月07日
  • ビジネス・インサイト 創造の知とは何か

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    面白かったです。印象に残った箇所を三つほど。

    [注意したいことは、社会の未来を予測することは難しいからといって、「その場その場で決定する」場当たり主義や「まずは、やってみよう」の行動主義だけが帰結するわけではない。人には、種々の知識、情報、課題を総合的に勘案しながら、「将来を見通していく力」が備わっているのではないだろうか。これが「ビジネス・インサイト」となる。](少し改)行動主義こそ是とする風潮が強い中、これを否定する姿勢は素敵。自分の意見とは何かを考えさせられた。自身も前まで行動主義であったが、今は将来に対して仮説をたて、それがどの程度的を得ているか、自問自答している。

    「自分なら、そ

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    2009年10月07日
  • ブランド 価値の創造

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    プリッツチョコ、ではなく、ポッキーと名付けられた製品は、最初は売れなかったが、ポッキー・オンザロック、プレミアムポッキーなどの展開で、今やグリコの稼ぎ頭。もしも『プリッツチョコ』なら、以後の展開は無かった。
    本書の事例として紹介されたこのケースは、『ブランド』が、ただの商品認知等の構成要素だけでなく、その後の活動をも生み出すものだということを、表している。
    新書だけにボリュームに限界はあるが、出版後20年以上経過した今も参考になる良書。

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    2023年05月16日
  • マーケティングを学ぶ

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    【お仕事本】有名企業を例に挙げたマーケティング入門本。専門用語も多く理解するのに最初は時間がかかったが、有名企業はどこも当たり前のように企業努力をしているのだと今更ながら感嘆した。勉強になりました。

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    2016年08月20日
  • マーケティングを学ぶ

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    事例が豊富でひとつずつの事例分析は興味深く示唆に富んでいる。
    残念なのはマーケティング初心者には全体像が見えにくいことだ。各章にもまとめがあり最後に全体をまとめた終章も用意されているのに全体像は繋がりにくかった。
    とはいえ、商品開発、ブランドマネージャー、営業、カスタマーサポート、など各部署が顧客を見て行動することを具体的に書いている本書の価値は大きいように思う。



    読みやすさ ★★☆☆☆
    学び ★★★★☆
    実践 ★★☆☆☆

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    2016年05月03日
  • マーケティングを学ぶ

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    ある意味では、日本人は 独創性がないが、
    情報を集めて 分析して 整理すると言う能力が高いのだと思える。
    この本は 現在の日本のマーケティングのありかたを
    過剰生産、過剰品質によって 差別化が 困難になり
    『いい製品なのに 売れない』という現象を、
    どのように 切り抜けていくのか?ということを
    マーケティングによって、チカラを だすことができるという
    ことなのだが。

    『自分は、誰のために、何をしたいのか』ということが
    事業の核心にあると思います。
    ドリルの穴なのか?ドリルなのか?

    たしかに 日本の企業とアメリカの企業についての比較が面白いが
    日本の商社や 流通におけるセブンイレブン、ローソ

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    2016年04月22日
  • マーケティングを学ぶ

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    大学院の授業「マーケティングⅡ」の指定教科書だったので、たまには(ごめんなさい)マジメに読んでみました。

    STPとかブランドの話とか、基本的なことを体系的に整理しつつ、比較的最近の事例も取り入れて、分かりやすい本です。

    いろいろ書いてあるけど、詰まるところはお客さんをどれだけ具体的に設定できるかが、特に日本のようにモノが溢れるようになった市場では大事ということかな、と思いました。

    ただ、この本含めてマーケティングというと、大抵、消費財中心で話が進んでしまうので、生産財の方に関わりが強い人間としてはちょっと残念ではありました。

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    2014年10月19日
  • マーケティングを学ぶ

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    ネタバレ

    第6章の「コーポレートブランドを経営する」と第8章「ポジショニングを通じてブランド・エクイティを確率する」が面白かった。ソニーとパナソニックの戦略の違いも興味深かったが、中でもP&Gの、「ニッチを狙ったファブリーズの市場導入」の部分が、今の仕事にも為になりそうな内容だった。
    確かに消臭剤と言えば、「ファブリーズ」と自然と出てくる。これは考え抜かれたP&Gの戦略、ということがうなずける。
    更にカルビーのポテトチップス、コカ・コーラ、フジッコのおまめさん、明治ブルガリアヨーグルト、アサヒスーパードライ、なども、同様に生活者に確固としたポジションを築いている。
    だけど、ファブリ

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    2014年09月01日
  • ビジネス・インサイト 創造の知とは何か

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    マーケティングで有名な石井 淳蔵氏の新書です。ポランニーの知識論をベースに展開している内容で、野中郁次郎氏が提唱したナレッジクリエイティブカンパニーからの発展になる議論であると思います。ここで言う、ビジネス・インサイトとは、新たなビジネスモデルが生まれる際の知という意味であり、組織のダイナミズムの中に、どのように活用されるかを説明されています。事例などを踏まえて乗っており、理論と事例とをいったりきたりする一冊といえるのではないでしょうか。
    著者もおっしゃっているとおり、ビジネススクールや研修などで学ぶ際は、一つの答えではなく、その問いからどのように考え、その解いが生まれたかを理論を用いて、論理

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    2014年06月10日
  • ブランド 価値の創造

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    ディドロ効果というのは興味深い。
    何より、その効果に陥った伯爵の顛末が何とも。
    ブランド品を買う方に散見されるパターンだな。

    まさしく生き物。

    前半は小売や流通、消費者の心理など。
    後半は主にマーケティング。

    コカ・コーラについての本は興味を唆られる。

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    2014年05月05日
  • ビジネス・インサイト 創造の知とは何か

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    ビジネスで将来を見通す力を「ビジネス・インサイト」と題し、
    その重要性・見つけ方を種々のケースから論じる内容。

    結論としては、プロシューマーに至っている。
    この結論自体は自分もその重要性は感じているが、
    結論に至るまでが非常にアカデミック寄りであるため、難解と感じた。

    もう少し分かりやすい内容であれば、万人にお薦め出来る内容だったと思う。

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    2012年12月08日
  • ビジネス・インサイト 創造の知とは何か

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    「事実に棲み込む」という言葉を多用している。
    従来事業の延長線ではジリ貧になる。同じ材料でも、事業をとらえ直すことによって、大きく成功するものも生まれてくるのだ。

    それを紹介するケースリサーチ集と言ってよい。

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    2012年11月03日
  • マーケティングを学ぶ

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    流通科学大学学長によるマーケティング入門書。豊富な事例を盛り込むが、ある程度マーケティングを学んだ者にとっては物足りないかもしれない。

    戦う市場を細分化し、ブランドを確立させ、顧客数の声を聞きながら、ブランドを育てる。

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    2012年09月30日
  • マーケティングを学ぶ

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    現在のように品質が消費者の期待以上になるような製品が多い時代では、会社は「誰のために何をしたいか」という意図をはっきりさせること。そしてその分野ではトップになれるようにし自社製品のブランド化を図ること。そしてブランド価値を継続するためには常に正確な市場情報をつかめるように情報リテラシーを確立すること。

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    2012年06月29日
  • ブランド 価値の創造

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    成功事例からブランド創造のメカニズムが分析されており、ブランド産業を研究する上で必要な知識を得られた。ブランドを中心としたマーケティングによって、商品価値の上昇に力を入れる現代の企業を解明していた。製品の技術や機能を離れて、ブランドが独自に発展することを説明した箇所には納得させられた。

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    2012年05月20日
  • マーケティングを学ぶ

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    ともすれば見当違いな方向に進んでしまう企業戦略について、どのように舵取りすればよいのか、豊富で具体的な事例があげられている良書。

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    2011年11月27日
  • マーケティングを学ぶ

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    ◆ マーケティング
    戦略作成→組織づくり→市場接点のマネジメント→情報リテラシーの確立。

    ◆ セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニング→オペレーション

    書いてあることは分かるが、いざ実行しようとなると困難を感じるのはなぜか?自分の業界だけが特殊と思っているのか?
    自社のことの掘り下げが先か?

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    2011年11月26日
  • マーケティングを学ぶ

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    具体的な企業名と、その企業のとりくみがケースとしてでているので、割と分かりやすい。ユーザーの「生活」とかライフスタイル系な目線がこれからは必要になってくるのね。

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    2011年11月03日
  • マーケティングを学ぶ

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    企業の、顧客との接点をどうデザインするかについて、市場と組織に注目して説明。

    マーケティングの本って色々あるけれど、市場ー組織の軸、計画ーマネジメントの軸の4つで定義して整理するという手法は初めて見た。
    その軸の切り方って正しいの??という気もするけれど、
    1.ターゲティングやポジショニングに焦点をあてた市場の計画(これをマーケティングって説明してる本が多いかな)
    2.組織の計画~戦略にあわせた組織体制づくり
    3.市場のマネジメント、これ、ちょっとわかりにくいけれど内容的にはブランド戦略やプロセス営業みたいなことだった
    4.組織のマネジメント、これも計画とどう違う?って思うけれど、情報リテラ

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    2011年10月30日