大佛次郎のレビュー一覧

  • 激流 渋沢栄一の若き日

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    2021.11.20~12.15

    渋沢栄一、今年の大河の主人公なので気になって読んでみた。ドラマは途中で挫折したけど、この本は読破。
    「誠実に仕事をする。」、「仕事に意欲を持つ。」
    仕事に対する向き合いかた、良く考えてみなければと、思った。若い日々にそこまで考えていた彼は、すごい人なんだ。

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    2021年12月16日
  • 激流 渋沢栄一の若き日

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    若き日の渋沢栄一の生涯が今の時代にも合うことが、よく描けているので現代作家の作品かと思った。フランスに随行してから文明に目覚めていく辺りが、一番好き。
    「仕事に自らの意欲を持つこと。そこから、いのちが輝き出るのだ。」
    「主人を持っていても、人間が独立自由で、働くのに熱意を持っていることである」

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    2021年06月04日
  • 激流 渋沢栄一の若き日

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    2024年には発行される新一万円札。その顔であるから読んでみようと思った、渋沢栄一。彼はフランスに渡り、「銀行」なるものを知った…。へぇ、なるほどね。お札には相応しい方かもしれぬ。
    渋沢を「かじった」ので私は、3年後、堂々と一万円札を持てるかな。

    身分が生活の保証をしていた時代は変わるべきだと。生きることは働くことだと。幕末にあって渋沢は、百姓出だからこそ培われた慧眼をもって世を見ることが出来た。剣に物を言わせていた武士の時代の終焉と、渋沢の為人が知れて、とても面白く読めた。

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    2021年02月23日
  • 猫のいる日々

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    初読みの作家ではあるが、若輩の頃に「だいぶつじろう」と読んで恥をかいたという意味では馴染み深い著者。猫エッセイということで購入し、戦前から戦後にかけての文章表現の移り変わりも楽しめた。家に最大で15匹の猫がいる生活があまりに飄々と書かれているが、たいへんだったろうと思う。巻末の小説、童話も味わい深い。

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    2017年08月26日
  • 猫のいる日々

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    前半は猫のエッセイ。後半は猫の短編小説。時代的には昭和初期から。猫に対して酔狂な雰囲気ではなくどちらかというと優しさとか短編小説の方は可愛らしさみたいなものを感じる。

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    2025年07月30日
  • 猫のいる日々

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    「沈黙の美しさが感じられるひとならば、猫を愛さぬわけはない。」
    一時は、家に15〜6匹も猫がいたという、歴史時代作家・大佛次郎先生の、まるごと一冊、全部猫のエッセイである。
    猫は大佛氏にとって、地上で最も高貴な生き物であり、同時に最も身近で日常的な存在でもあった。
    昔の埃及(エジプト)人がどんなに猫を愛していたか、また、ヨーロッパでは「客間の虎」と呼ばれ、サロンの絹椅子の上に長々と寝そべっているが、日本の猫は田舎の囲炉裏端がお似合いである。
    猫は大佛氏にとって趣味ではなく、生活になくてはならない優しい伴侶と言う。
    戦時中に疎開しなかったのは、「住み込み」の猫のほかに「通い」でご飯だけ食べに来る

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    2024年08月02日
  • P+D BOOKS 帰郷

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    驚いたのは中盤で見せた場面転換の巧みさ、大胆さ
    盛り上がってきたと思ったら視点をさっと変えてしまい、「あの時のあの人の気持ちは!!!???」ともっともっと読みたくなってしまう
    情景描写も非常に鮮やかで美しく引き込まれていく
    ちなみに登場人物の左衛子のイメージは完全に紅の豚のジーナ
    あのミステリアスな美しさがはまりました

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    2024年05月21日
  • 猫のいる日々

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    ネタバレ

    とても親しみの持てる、大佛次郎氏による猫のエッセイと小説。WW2と時期が重なっていた、つまり戦時下の猫たちの様子も語られている。なんといっても良いのは、軽妙で味わい深く、「こいつめ」と愛情深く猫を見ながら語るような眼差しだと思う。大佛さんの猫好きはちくまの「猫の文学館」から知ったのだが、本著はそれで語られたよりずっと多くの、いとおしく面白く、小狡く、聡く、ときに滑稽な猫たちを見せてくれる。哀惜のようなものも漂っているが、読んでいて重石をかけられたように感じないのは巧みな筆致と文学的猫愛(?)のなせるわざだろう。

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    2021年07月11日
  • 猫のいる日々

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    ねこねこねこ、でした。

    猫好きさんならば、
    ずーっと読んでいたい甘い蜜。

    (ねこは私にとって甘い蜜)

    筆者にとってねこは、同胞であり、
    子供のようなものであったと思うけれど
    (ここまでは私も同じ)

    少し離れた場所から、
    淡々とお話されるのが良いのでした

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    2020年07月17日
  • 猫のいる日々

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    良質なエッセイだったかと思います! 巻末に収録されていた猫の目線からの短編も良かったと思います…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    まあ、エッセイなのでそんなに山あり谷ありといった感じのお話ではないのでアレですが…おまけに猫好きではない人が読んだら何が面白いのかもはや理解されませんね!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    それでもまあ、僕は猫好きなので読みましたけれども…僕も猫と暮らしてみたいですけれども、実際暮らしたら暮らしたで色々と大変そう…それに大佛氏が生きた時代と今は違う…放し飼いとか今、されているんでしょうかねぇ? 猫の糞尿問題…昔の人はこれらの匂いは気にされなかったのでしょうか?

    ヽ(・ω・

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    2018年06月25日
  • 霧笛/花火の街

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    ✉️人生を初期の横浜を舞台にした小説、2編。霧笛の方が少し平板。花火の街は逆によくあるメロドラマのような話し。舞台を楽しめばそれでいいのだが横浜の描写はそれほど多くない。
    「本村」という記述はそうかと思うが途中から「元町」変わるのは何故?時間の経過なのかただのミス?
    漢字と振り仮名の組み合わせが面白い。
    「自烈ったい」がじれったい!
    「竜動」がロンドン?
    「応来」がオーライ。
    初めて聞く「南京xx」が南京屋敷と南京花火。南京屋敷は想像つくが南京花火は意味不明。

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    2025年01月17日
  • 猫は神さまの贈り物〈エッセイ編〉

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    猫にまつわるエッセイを色々なところから集めたもの。谷崎潤一郎や夏目漱石など、大分昔のものが多く、文体が読み辛く苦労したものもあった。

    解説で角田光代さんが書いてらっしゃることと通じるけれど、現代の猫の扱いとはかなり違っていて、なんだか可哀そうだなぁ残酷だなぁと感じること多々……より家畜的扱いという感じ。

    猫は感情や言いたいことを目に見えて主張するし甘えん坊だし、現代に生きている私は家族の一員として以外考えられないけれど、昔はこんな感じの距離感だったんだなと。

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    2024年04月15日
  • 激流 渋沢栄一の若き日

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    鞍馬天狗シリーズをかいた大佛次郎が渋沢栄一の若き日(フランスから帰国するあたりまで)を描いている。よく知られたエピソードも多いが中でも「フランスで下水道を見学する話」と「上海で長野慶次郎が訪ねてくる話」は興味深い。
    *「することが一杯あって困るのだ。ただ、それを、どう道をつけて実現するかだ」
    *人と人、このつながりが、死んだ者からも現在に残って、無形の力を築いて行くのである。
    渋沢栄一から学ぶことはたくさんある。

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    2022年06月17日
  • 猫のいる日々

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    大佛次郎記念館に先日行ったので。
    猫に関するエッセイや短い物語、童話がたくさん詰まった本。
    生涯に飼った猫の数500以上はすごすぎる…
    私もねこに黙って囲まれながら死にたいなぁ。
    猫への深い親愛が感じられた。

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    2022年05月28日
  • 激流 渋沢栄一の若き日

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     TVドラマと2024年頃の新一万円札で話題の渋沢栄一の若い頃の小説です。渋沢というと明治に数々の企業を立上げて日本の経営者の祖でその功績は様々な書籍等知られていますが、本書は田舎百姓だった渋沢が一時武力を持って攘夷を計画する危険な思想の持ち主だったが、平岡円四郎と出会い重用され思考や行動が変化して行き、一橋慶喜やフランス留学等、日本の近代産業の立役者という華々しい活躍の萌芽となった幕末期の渋沢の運命を決めた大事な時期の物語です。

     平岡との出会いで一橋家の家来となり頭角を現し財政危機だった一橋家を次々と改革して行く。後に様々な企業の経営を行ったのもこの辺りの経験が活かされたと思います。

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    2021年10月11日
  • 猫のいる日々

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    ネタバレ

    表紙買い。開いてみて文体の古さに驚く。
    まさか昭和初期の雑誌に掲載されてたエッセイだとは思わなかったのでビックリした。
    旧字体もあるため、さくさくとは読めなかった。

    編集後書に、差別的だったり、今なら動物虐待に該当するような記述があるが、時世でもあるのであえて残したとある。
    確かに子猫を産まれてすぐ捨てるとか、そういった記述もある。
    でも猫好きの人間はどの時代でも可愛がるし、人様の家に子猫を勝手に捨てるとか自分勝手な人間もいたりと、変わらないんだなぁ、と思う。

    猫が隣の家の鮭の切り身を取ってきちゃった事件でも、戦時中の食事事情(配給制だから)についてわかる。猫話なのに近代史の勉強にもなった

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    2018年04月13日