黒川裕子のレビュー一覧

  • 奏のフォルテ
    楽器奏者だったひとりとして、胸に抱えた情熱や信念、葛藤や言葉にできない感情を掻き立てられた作品。楽器の音色の描写、奏者の心中描写が真に迫る。同時に、「音を言葉にする」「言葉にできないから楽器や音で表現しているのに、その心情も奏者自体も小説化する」ということに惹かれたきっかけとなった。
    全くの余談だが...続きを読む
  • となりのアブダラくん
    転校生はパキスタンから来たイスラム教徒。
    みんなと違うってどういうこと? 配慮するのは特別扱い? 合わせないのはワガママ? お互いガマンするのでなく、きいてみよう、伝えよう。
    知らないことは怖いこと。だからブラックボックスに手を突っ込もう。
  • オランジェット・ダイアリー
    いい!すごくいい!
    フィクションの中くらいは、こんなふうに悪意のない世界に居たい
    読んでいる間も、みかんのいい香りが鼻の奥にただよってくるよ
    夢はいつからでも、何度でも見ていい
  • てのひら怪談 ずっとトモダチ
    子供向けだけど容赦なく怖い。舞台が小学校になってたり主人公が小学生なだけで内容はガチなホラーだった。
    むしろ子供がひどい目に遭うのが苦手な人には大人向けホラーよりずっときついかも(基本的に想定読者と同年代の小学生が怖い目に遭うので)

    ホラー作家の皆さんは大人向けに書いてるときと同じくらいの出力出し...続きを読む
  • いちご×ロック
    人生どん底状態の高校生海野苺が出会ったのはエアギターだった。
    自分に家族にわからない何かに対する怒り。ハミダシモノたちに巻き込まれながら、本当の自分になるために爆発する。
    一気呵成の痛快青春小説!オールオッケーでなくとも、今この時光り輝いている。
  • となりのアブダラくん
    「知らないからこわい。こわいからって、だれかを傷つけるのはーー」
    人と人が共に理解しあうための、基本の本。

    大切な本の一冊になった。
  • となりのアブダラくん
    初めはアブダラくんとうまくやっていけてなかったけれど最初は勇気を出して仲良くなったが、クラスメートからの非難を浴びせられて、また、あまり話せなくなってしまった。そんな中、ネコスケ先生によってまたアブダラ君とうまくやっていけ、自分の気持ちも父にはなせるように成長していたのが感動した
  • 天を掃け
    走れなくなった野生児少年が、引きこもりの天体おたくに出会い、刺激を受ける。登場人物がみんな個性的だし起こる事件も激しいし、モンゴルや天文など遠い世界もそこにあるように描く。情報量が多く興奮できた。
  • 天を掃け
    モンゴルの草原を馬と走る。
    馬に乗ってるんじゃなくて、並走する馬と、人力で走るなんて、、、
    気持ちいいだろうな
  • 奏のフォルテ
    うわー!すき!となった。
    ラストは泣きそうになった。
    気持ちの葛藤や揺らぎが痛い、それがまた良い。
    大きなうねる波のような1冊だった。
    落ち着いたら読み直す気がする。
  • 暁の島へ 熱砂の巨兵4
    どう終わらせるのかと思っていたが、概ね大団円である。しかし、あのラストシーンに半笑いになってしまったのは許してもらいたい。何でこんなBL臭漂うシーンなのだ(笑)。悪くはないけど。石火矢が丸くなって可愛くなった。
  • 二人の護り手 熱砂の巨兵3
    今までに出てきた謎が少しずつ明らかになってきた第三巻。次が楽しみです。
    いや、まさか、二人目の護り手があの方だとは思いませんでしたよ……。
  • 四界物語1 金翅のファティオータ
    久しぶりにがっつりファンタジーを堪能しました。
    海を走る馬に敵対する海獣、そして性格がアレな女王様もよかったです。
    彼女の鳴く声がまた可愛いv
    ずっとちっちゃいままのほうが可愛かったのに!

    シルッカと王子が次にラルファンに会った時、はたして聞く耳持ってくれるのか…そして、裏側を語れるのか。
    ワルン...続きを読む
  • 奏のフォルテ
    面白かった。音楽的なことなわからないけど、キャラクターが立っていて、リズム感が良くて、楽しい。細かいところがうまくて、しみる。
  • てのひら怪談 見てはいけない
    様々な形で出版されている長寿シリーズてのひら怪談。児童書レーベルから出たこちらも容赦なくこわくて面白い。個人的には前の巻よりこちらの巻の方が好きな話が多かった。800文字でゾワッと怖い気持ちになれるお手軽な怪談本である。
  • てのひら怪談 見てはいけない

    年を取ると子供が死ぬ話は辛い

    表紙や挿画は可愛らしい絵で、だからこそ作品内で子供が犠牲になっていく結末が胸につまされる。
    と言っても、怪談を読んで辛い気持ちになるのは正当なので文句じゃなく評価している。
    怪談やホラー小説で有名である作家陣も、いつもとは違った筆致で児童向け怪談に挑み概ね成功しているように感じた。

    『横断歩道には...続きを読む
  • となりのアブダラくん
    児童書というのはとても考えられて書かれているので、どれもこれもいい本ばかりです。
    この本はイスラム圏の子供が転校して、異文化との交流を描いている作品なのですが、リアルだなと思うのが、言葉が分からない、片言である事でその人を一人の人間として見ず、子供のように扱ってしまうことありますよね。特に片言で話す...続きを読む
  • となりのアブダラくん
    6年3組のクラスに転校してきたのは、パキスタン人でイスラム教のアブドゥル、通称アブダラくんだった。

    イスラムの教えを守るために
    学校でお祈りの時間を作ったり
    豚肉は食べられないから給食はもっぱらお弁当持参

    人物の絵は描けないから一人だけ消しゴムの絵を模写し
    修学旅行で行ったお寺に参拝出来ないとい...続きを読む
  • 天を掃け
    駿馬がいいキャラしてる。カガミくんが結局一番拗らせてるかんじで、しんどそう。みんな幸せになっておくれ
  • いちご×ロック
    めちゃくちゃ良かった。

    いちご×ロックのタイトルの意味、
    表紙のイラストの感じ、
    読み終わったあとに最後にばちっと繋がります。
    最高にロック。



    ウルトラマリンブルーのカラコンに金髪のロクと
    なにもかも普通どん底女子高生、主人公いちごが出会った時、物語がはじまる。
    友情物語だし、自分を探す物語...続きを読む