浅倉卓弥のレビュー一覧
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ある条件が整った時だけたどりつける不思議な本屋さん。
そこには不思議な少女と猫。
あぁ、お店の前にある素敵な桜も含めて、行ってみたくてたまらない。様々な濃さの桜色の花びらが舞う世界。想像以上の美しさなのだろうな。
母をなくすことも、記憶を失っていくことも、双子の片割れとお別れすることも、悲しくて辛いけれど。
でも、あの少女と猫が見せてくれた景色は優しい。
ああいう「押し売り」は素敵だね。
もう、ボレロのあの曲が心の中でエンドレス。
朗読される4冊は、どれも名作。
第二話の、「おじいちゃん」、そういうことか。驚いた、けど納得、うん。
私があのお店に行けるなら、その1冊は、どの1冊なのだろうかと考 -
Posted by ブクログ
ネタバレ
最初はあらすじを読む前に完全にタイトルと表紙の儚くて幻想的な暖かい雰囲気に惹かれました
内容は全四章の連作短編です
最後の章で、ようやくこの物語の核に触れられます
中々に重く感じる内容もあり、人によっては未だに覚悟のいる描写もあるかと思いますが、心の整理と再生、前へ進むための背中を押してくれる物語です
どの話にも共感できる部分、これから経験していくであろう想像が混ざりあっていて、うまく言葉にまとめられませんが、人としての生きる力を支えてくれるような気がします
タイトルにもありますが、桜の描写がとても綺麗で美しい風景が目に浮かびます
どんな時代のどんな場所とも繋がることの出来る本を、 -
購入済み
とても良いお話し。
最初は読み進まなかった。どういう展開になるのかわからなかったが、まさか!という想定していなかった出来事が起きたところから一気に読み進めました。
不思議な話だけど、自分の人生、家族の人生色々自分置き換えて少し自分を見つめ直し、そして泣きました。 -
Posted by ブクログ
人生をどこかでやり直せるとしたら、私の人生はどう変わるだろうか。
ある人生の決断が迫っていて、これで良いのだろうか?何が正しいのだろうか?決め手を見出せず、何かしらの決め手を求めていたところ、行き着いたのがこの作品でした。
当時の私は、これまで歩いてきた人生の延長線上にしか立てない自分が苦しい、狭い、そんなふうに感じて苦しんでいました。
読み始めて数ページ、すぐに主人公に共感できた私は、初めて過去に歩いてきた道に大きな後悔と不満のなかにいたようです。大きな人生の岐路とも言えるのかもしれません。
主人公は自分が嫌で、現実が嫌で、過去の決断も現在の関係も何もかもにうんざりしています。
その中で、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わって、気づいたらなんだかとても元気が出た!(元気をもらった!)
読み始めた時点で結末がわかるような話なのに、そこに辿り着くまでに起こる様々な出来事やドラマ、気づきがあって、それが深いゆえにとても良かった。
ノーラは色々な可能性を実際に試したからこそ納得ができた。私たちにもそういう機会があれば良いのだろうが、そうはいかず今の人生がベストという実感がないからこそ、隣の芝生が青く見えがち。だけど、ノーラが気づいたように、私たちには自分の芝生を美しくできる可能性がちゃんとある。だから、今はそうは思えなくても、自分でつくっていったらいい。
と同時に、誰かの期待に応えるのをやめようと思っても -
購入済み
今、みんなに読んでほしい。
人生やり直せたらなとか、あの時に違う選択をしていたら、、って思うことは誰しもあるはず。
この本は、よくある、「タイムスリップして、過去の人生をやり直す」のではないところが斬新だし、考えさせられる。
考えさせられるけど、重くないし、説教臭くもない。
ぜひ、多くの人に読んでほしい作品です。
なお、英語の原書の方も読みましたが、翻訳でもしっかりニュアンスが伝わってくるので、翻訳でがっかりということもないです。