浅倉卓弥のレビュー一覧

  • 新装版 君の名残を 下
    歴史好きではないので史実説明は頭が痛くなる。その辺が上巻より気にはなったけど上巻でしっかり登場人物を掴んでおけば乗り切れるかな。でも、史実でもないんだよな。歴史苦手だともう、その辺は無視するしか。
  • 四日間の奇蹟
    ミステリー大賞とのことで、推理モノかと思ったが、壮大なファンタジーであり、音楽・脳化学・宗教と、色んな観点から真面目に考えさせられる長編だった。

    ベートーベンの月光ソナタは好きな曲なので、読んでいる途中からずっと頭の中を流れている。最後、礼拝堂で弾いている場面は鳥肌が立った。

    キリストの描写があ...続きを読む
  • 四日間の奇蹟
    このミステリーがすごい!第1回大賞作だが、トリックも殺人もどんでん返しもない。脳に障害のある少女のことを丁寧に書いて、読み進むうちに少しずつわかる様な気にさせるところなど、小説のうまさと面白さを味わえる。ピアノ曲のびょうの描写もすごくいいので、次の作品を読みたくなった。
  • 新装版 君の名残を 上
    現代の学生たちが落雷に巻き込まれたことがきっかけで過去にタイムスリップして、それぞれ巴御前、武蔵坊弁慶、北条義時としてその時代を生きるという話。

    その設定と上・下巻の装丁に惹かれて手に取った本ですが、世界観や各勢力の背景など歴史小説によく出てくる説明部分が苦にならないほど文章が肌に合いました。

    ...続きを読む
  • 四日間の奇蹟
    よく使われそうなネタ感は否めないが、そこは丁寧な描写や話の持っていき方が上手いのかな、気にならずに読めた。
    それよりも、この作品の良いところはもっと他の部分。このミス大賞受賞だが実際はミステリーではない。

    胸が痛んで涙が出る話。


  • 新装版 君の名残を 下
    片道切符のタイムスリップが何とも切ない。改変ではなく、既にある歴史がそうなるように…という理由もよく考えると変だが、整合性を求めてはいけない。先が見えていて変えようのない運命とどう向き合って生きていくか、という深いテーマがそこにある。友恵の残したメッセージが、平泉のラストシーンに重なって胸を打った。
  • 四日間の奇蹟
    このミス大賞受賞作

    真理子さんと千織の心が入れ替わるという面白い展開だった。
    実際には起こり得ないことだからこそ、起こるべく未来が変わってほしいと思った。

    ちょっとページが長い気もするが、その分臨場感も味わえる。

    ミステリーと言われると難しい気もするが、明るい未来へ着実に進んで終わるのは気持ち...続きを読む
  • 新装版 君の名残を 下
    初めて読んだのは大学生のときで、その時はめちゃくちゃ泣けて鮮烈に面白かった記憶があり、新装版を買ってみた。源平合戦の歴史物として重厚で読み応えがあったが、かつてほどの感動がなかったのが正直なところ。
    時の流れの中で、守るべきもののために一生懸命戦った人は美しいし、たとえ破れても想いがあったことは変わ...続きを読む
  • 新装版 君の名残を 上
    ずっと気になっていた、平家物語ベースのタイムスリップもの。大河ドラマのお陰で?ようやく復刊。読む前はよくあるファンタジー系恋愛・青春小説をイメージしていたが、これが思いのほか本格的な歴史小説にもなっていて、重みのある内容。しかも序盤から畳み掛けるような展開。いつの間にかどっぷりハマっていた。ミステリ...続きを読む
  • 北緯四十三度の神話
    すれ違う姉妹がゆっくりと関係を修復していく物語。
    「相手を理解する」というよりも、「相手を鏡として自分を理解し受け入れる」過程がメインなのが興味深く、同世代の女性として共感できる部分も大きかったです。

    浅倉さんの文章はいつも繊細で優しく、すっと心にしみこみます。この作品では人に対して羨ましさや憎ら...続きを読む
  • 四日間の奇蹟
    指を失ったピアニストの青年と脳に障害を持つ女の子。
    診療所を訪れたふたりに起こった奇蹟。2002年の作品とあるので、昔の作品なのですね。

    途中、東野圭吾の秘密を連想しながら読み勧めましたが、不覚にも、最後の方は泣いてしまいました。
    最後の方になって、診療所の設立に尽力した人にあるひとの名前があがっ...続きを読む
  • 北緯四十三度の神話
    年子の姉妹のお話
    姉28歳大学の助手として研究に忙しく
    妹はラジオアナウンサーで週一深夜放送を受け持つ
    二人の思いが徐々に語られ
    人ってやっぱ大変だなと思いました
    しかもそれが姉妹ということでなおさら

    これは二人のその後も見てみたいなと
    特にお姉さんのほう
  • 四日間の奇蹟
    事件で薬指を失いピアニストの夢をあきらめた男と
    両親を失った女の子のお話
    二人は男が保護者、女の子はピアニストとして
    いろんなところで演奏を披露していた
    そこで事故に巻き込まれ・・・
    その後の状況が、ちょっと前に読んだ名作と
    同じようなものでびっくりしました
    しかし、それとはそれ以外は異なっており
    ...続きを読む
  • 四日間の奇蹟
    最初はただ、障害児の話かと思ったけど
    読み進めていくうちに、命がテーマになっていた。

    もちろん、感動したけど
    感情を大切にし、周りの人を大切にしようと思えた作品だった。
  • 北緯四十三度の神話
    これ読む人は『北緯43度 日本』と検索しますよね?

    浅倉卓弥さんの作品は毎回プロットがせつない。

    今回も学者の姉とDJの妹で両親は早くに死に別れているというだけで、もうせつない。


    姉と妹の間にある蟠りの話です。

    人間関係に疲れている人にオススメです。
    そして、読む季節は今が良いんじゃないか...続きを読む
  • 黄蝶舞う
    この著者の「君の名残を」は壮大なファンタジーだったのだけど、これは同じ時代を舞台にした「本格時代小説」とのこと。といっても、そんなあおり文句は不要なくらい面白かった。義時と実朝のやりとりに、前作の影響を感じてちょっとうれしかったかな。それにしても、大河ドラマ「草燃える」の印象が強くて、その時代の本を...続きを読む
  • 四日間の奇蹟
    この作品はミステリではなく、ファンタジーであると思う。ネタは別の作家が使用している。
    しかしそれでもやっぱり良い。心を動かしてくれたことは嬉しい。
    最初は特に動きもないが、途中から集中して行くでしょう。


    第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作として、「描写力抜群、正統派の魅力」「...続きを読む
  • ミッドナイト・ライブラリー
    終盤まで楽しく読めた。
    なんとなくのオチは読めたけれど、思っていた結末とは違った。
    元の人生を生き直すことにしてからが急激に好転し過ぎで鼻白む。
  • ミッドナイト・ライブラリー
    この小説が多くの国で共感を得ており、その内容に触れられたことは良かったと思います。
    ---------------
    世界43カ国で刊行
    ・英国 The Sunday Times 67週ベストセラー入り
    ・米国 The New York Times 57週ベストセラー入り
    ・ドイツSpiegel 33...続きを読む
  • ミッドナイト・ライブラリー
    パラレルワールドに入り込み色んな人生を体験していくところ、哲学者の言葉は読んでいて面白かった。けど読み進めていくうちに結末が想像できてしまう点が残念だった。