浅倉卓弥のレビュー一覧

  • 四日間の奇蹟

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    ネタバレ

    このミス大賞受賞作

    真理子さんと千織の心が入れ替わるという面白い展開だった。
    実際には起こり得ないことだからこそ、起こるべく未来が変わってほしいと思った。

    ちょっとページが長い気もするが、その分臨場感も味わえる。

    ミステリーと言われると難しい気もするが、明るい未来へ着実に進んで終わるのは気持ちよかった。

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    2022年02月19日
  • 新装版 君の名残を 下

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    初めて読んだのは大学生のときで、その時はめちゃくちゃ泣けて鮮烈に面白かった記憶があり、新装版を買ってみた。源平合戦の歴史物として重厚で読み応えがあったが、かつてほどの感動がなかったのが正直なところ。
    時の流れの中で、守るべきもののために一生懸命戦った人は美しいし、たとえ破れても想いがあったことは変わらない。最後、友恵が書いた文が由紀に届いて、その想いが少しだけど届いて、救われた気がした。読後感が幸せなので、やっぱり良い物語だと思った。

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    2022年02月17日
  • 新装版 君の名残を 上

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    ずっと気になっていた、平家物語ベースのタイムスリップもの。大河ドラマのお陰で?ようやく復刊。読む前はよくあるファンタジー系恋愛・青春小説をイメージしていたが、これが思いのほか本格的な歴史小説にもなっていて、重みのある内容。しかも序盤から畳み掛けるような展開。いつの間にかどっぷりハマっていた。ミステリーとしても秀逸。過去に跳ばされた友恵(巴)と義仲の出会い、武蔵(弁慶)の試練、志郎(義時)の出自、そして黒幕?文覚(盛遠)の悲恋などどれも読み応えあった。いよいよ歴史が大きく動く下巻。数々の名場面が如何に描かれるのか、現在とどう繋がるのか、3人の運命の行方は…。

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    2022年02月18日
  • 北緯四十三度の神話

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    すれ違う姉妹がゆっくりと関係を修復していく物語。
    「相手を理解する」というよりも、「相手を鏡として自分を理解し受け入れる」過程がメインなのが興味深く、同世代の女性として共感できる部分も大きかったです。

    浅倉さんの文章はいつも繊細で優しく、すっと心にしみこみます。この作品では人に対して羨ましさや憎らしさを感じてしまうその気持ちが綺麗に言葉にあらわされていて、大人になる前に抱えてきた表現できなかった気持ちが今更ながら理解できた気がしました。

    北海道出身の自分には、ひとつひとつ丁寧な雪の描写にも魅力を感じました。
    (浅倉さんは札幌出身と聞いて納得でした)

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    2021年03月13日
  • 四日間の奇蹟

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    指を失ったピアニストの青年と脳に障害を持つ女の子。
    診療所を訪れたふたりに起こった奇蹟。2002年の作品とあるので、昔の作品なのですね。

    途中、東野圭吾の秘密を連想しながら読み勧めましたが、不覚にも、最後の方は泣いてしまいました。
    最後の方になって、診療所の設立に尽力した人にあるひとの名前があがった時は優しい気持ちになれました。

    必要とされる人が突然いなくなる悲しみ。家族のいる人に限らず、誰もがそうかもしれないですが、きっと耐え難いものがあるかもしれません。でも逆に言えば誰かのために生きられた証だと思うから、自分もその時が来たら、そうありたいなと感じました。

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    2021年01月03日
  • 北緯四十三度の神話

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    年子の姉妹のお話
    姉28歳大学の助手として研究に忙しく
    妹はラジオアナウンサーで週一深夜放送を受け持つ
    二人の思いが徐々に語られ
    人ってやっぱ大変だなと思いました
    しかもそれが姉妹ということでなおさら

    これは二人のその後も見てみたいなと
    特にお姉さんのほう

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    2020年07月16日
  • 四日間の奇蹟

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    事件で薬指を失いピアニストの夢をあきらめた男と
    両親を失った女の子のお話
    二人は男が保護者、女の子はピアニストとして
    いろんなところで演奏を披露していた
    そこで事故に巻き込まれ・・・
    その後の状況が、ちょっと前に読んだ名作と
    同じようなものでびっくりしました
    しかし、それとはそれ以外は異なっており
    他の登場人物たちとの交わりもあり
    いいお話でした
    もうひとつ奇蹟があってほしかったなぁとは
    思いました

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    2020年06月28日
  • 北緯四十三度の神話

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    これ読む人は『北緯43度 日本』と検索しますよね?

    浅倉卓弥さんの作品は毎回プロットがせつない。

    今回も学者の姉とDJの妹で両親は早くに死に別れているというだけで、もうせつない。


    姉と妹の間にある蟠りの話です。

    人間関係に疲れている人にオススメです。
    そして、読む季節は今が良いんじゃないかなぁと思います。

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    2017年03月19日
  • 黄蝶舞う

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    この著者の「君の名残を」は壮大なファンタジーだったのだけど、これは同じ時代を舞台にした「本格時代小説」とのこと。といっても、そんなあおり文句は不要なくらい面白かった。義時と実朝のやりとりに、前作の影響を感じてちょっとうれしかったかな。それにしても、大河ドラマ「草燃える」の印象が強くて、その時代の本を読むとあのときの配役で思い浮かんじゃうのがなんとも・・・

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    2012年06月11日
  • 四日間の奇蹟

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    脳の病気を題材にしたところは面白いなと思いました。
    私は医療系の大学通ってるので脳の話の下りは勉強になりました。
    文章は読みやすかったですが、1人の会話文が長いような気がしました(汗)。

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    2025年11月27日
  • 四日間の奇蹟

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    入院中に読みました。
    年老いて怪我や病に襲われてもなお人は生き続けなければならないのか、を自然と考える日々の中で読むにはぴったりの作品。

    其々に傷や重荷を背負い、その責任を負い続ける人々。生きるとは?死とは?
    もう私の歳になると、死んだらどうなる?みたいなことの恐怖はなくて、身綺麗に死にたいってことの方が重要になってくるので少し感覚にズレはあるのだけれど、読みやすくて美しいストーリーだった。

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    2025年11月15日
  • 桜待つ、あの本屋で

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    表紙が綺麗で手に取って読んでみた。表紙に惹かれたのは正しかった。物語自体も不思議な世界観が広がっていたという意味で美しかった。本を読むことが異なる世界の扉を開くきっかけになることが共感できるし、本が好きになる気持ちを高める物語だった。

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    2025年11月07日
  • 桜待つ、あの本屋で

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    装丁が綺麗だなと思ってたけど、そこに全部表れている。
    最後の娘さんの話のところで、そういう経緯でここは出来たんだとかわかって良かった。

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    2025年10月25日
  • 桜待つ、あの本屋で

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    【収録作品】
    第一話「かんじんなことは、目に見えない」
    第二話「百年はもう来ていたんだな」
    第三話「陽気で無邪気で残酷なら」
    第四話「四月の気層のひかりの底を」

    少女と三毛猫がいる世界と客の世界が繋がる条件は、客が「少女と同じ本の同じ箇所を、同じ季節の同じ日の、同じ時刻に読むこと。それも、よく晴れた春の日の、満開の桜の樹の下で」とのことだが、客となる人間が読む本を察知した三毛猫が少女にそれを読ませている感じ。
    そして客は過去のある時点を追体験する。

    温かいミステリ。

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    2025年09月23日
  • 桜待つ、あの本屋で

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    とある場所にある不思議な本屋と
    後悔や悲しみを抱えたお客様さんの物語。
    物語の設定が凄く好きで読みました!
    本屋の店員さんが紹介してるのも実際にある本で
    読みながらこんな本屋があったらいいなって思いながら最後まで読み進めました。
    自分的には前半の1話と2話が良すぎた為か
    後半の物語に少し物足りなさを感じました、、、

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    2025年07月24日
  • ミッドナイト・ライブラリー

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    今まで、あそこで違う決断をしていたらどうなっていたんだろうとか考えたことがなかったけど、自分の人生の分岐点とか違う結末とかを考えさせられた。

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    2025年07月17日
  • 桜待つ、あの本屋で

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    桜色の美しい表紙に惹かれてページを捲る。
    不思議な本屋に導かれるように扉を開けると少女と三毛猫が迎えてくれる。

    どうしても気になっていたこと…
    聞けなかったこと、聞き逃していたことを今になって考えてしまい思い出の本を開いてみる。
    こうしたかった…もっと話したかったことが思い出され、猫の声に導かれて行った先には本屋なのか、喫茶店なのか…
    持っていた本について少女に聞かされているうちに…不思議な体験をする。
    確かめたいと思ってた場面のなかに入り込んで、懐かしいひとときを体験する。

    本が繋いでくれる縁。

    桜が咲き誇る時季にだけ開くその扉。
    この不思議な時間、必要なのかも…。




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    2025年07月03日
  • ミッドナイト・ライブラリー

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    ネタバレ

    まずまず。
    海外文学は価値観の違い、日本語訳のニュアンスで伝わりにくいのだと思う。
    人生の価値はお金でも名声でもないことが伝わる。

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    2025年06月21日
  • ミッドナイト・ライブラリー

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    タイトル名から本を紹介する系のストーリーかと想像していましたが、ある意味期待を裏切られました。それでも生きる意味を再考させられたいいお話でした。現代人は人生に意味や価値を求め過ぎなのかもしれません。

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    2025年05月07日
  • ミッドナイト・ライブラリー

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    ネタバレ

    少し長いと感じてしまったが、自分がノーラになった気分で引き込まれた
    大事なのは何を見ているかでなく、何が見えるか

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    2025年02月02日