浅倉卓弥のレビュー一覧

  • 黄蝶舞う

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    この本の初版は2010年だが、大河ドラマで取り上げられている2022年に読めば意識せざるを得ない。もっとも歴史資料のベースとなる吾妻鏡から諸説いろいろとある時代の物語だから、この小説も歴史ストーリーを追うよりは、その時代を題材としたフィクションとして楽しむべき怪奇幻想ファンタジーともいうべきか。実朝暗殺を描いた表題作と対になるラストの短編が表裏の目線で面白い。

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    2022年08月26日
  • 新装版 君の名残を 下

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    平成の世に生きる、剣道の達人の高校生、友恵と武蔵。落雷に巻き込まれ、目が覚めたらそこは平成末期⁉︎友恵は木曾義仲のパートナー巴御前に、武蔵は源義経と運命を共にする武蔵坊弁慶に生まれ変わった!
    激動の時代に翻弄されながらも、己の宿命を受け入れて逞しく生きていく2人。同じく平成の世からやってきた四郎は、北条義時に。
    今大河ドラマで描かれている、まさにその時代の人々の生き様が、平成生まれの彼らの目線でわかりやすく描かれていて、歴史好きの人はもちろん、そうでない人もどんどん引き込まれてしまう、そんな秀作です。
    長い物語でも全く飽きずに楽しめる一冊です。

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    2022年08月17日
  • 新装版 君の名残を 下

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    歴史好きではないので史実説明は頭が痛くなる。その辺が上巻より気にはなったけど上巻でしっかり登場人物を掴んでおけば乗り切れるかな。でも、史実でもないんだよな。歴史苦手だともう、その辺は無視するしか。

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    2022年06月24日
  • 新装版 君の名残を 上

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    新装版でお値段も新しくなっていて迷ったけど読みたさに負けた。過去を変えてはいけないってパラドックス系の話はよくあるけど、少し路線が違ってたのが嬉しい。未来の人から見たら今のアレコレも必然なんだろう。

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    2022年06月24日
  • 四日間の奇蹟

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    ネタバレ

    ミステリー大賞とのことで、推理モノかと思ったが、壮大なファンタジーであり、音楽・脳化学・宗教と、色んな観点から真面目に考えさせられる長編だった。

    ベートーベンの月光ソナタは好きな曲なので、読んでいる途中からずっと頭の中を流れている。最後、礼拝堂で弾いている場面は鳥肌が立った。

    キリストの描写があったが、真理子は「聖人」だなと思った。子どもが出来ない身体だけれども、沢山の人が彼女によって救われ、寿命を永らえている。例えば千織ちゃんの成長とか、和枝夫人の回復とか、未来さんの結婚(たぶん子供は出来るだろう)とか、これらは真理子によって残された命である、本人は自分が存在した意義を最後に実感し、納得して旅立ったのだろう。彼女に助けられた人たちも、彼女のことをずっと語り継いでいくわけである。

    子孫を残すことが使命である動物とは異なり、血の繋がっていない他人に自己犠牲の愛情を示し、影響を与え、何かを受け継いでいくという、人間らしさを感じさせる生きざまだった。

    心に残ったセリフとしては、倉野医師の放った一言である。
    「信じるということは、人間の脳に与えられた偉大な力」

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    2022年06月16日
  • 四日間の奇蹟

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    このミステリーがすごい!第1回大賞作だが、トリックも殺人もどんでん返しもない。脳に障害のある少女のことを丁寧に書いて、読み進むうちに少しずつわかる様な気にさせるところなど、小説のうまさと面白さを味わえる。ピアノ曲のびょうの描写もすごくいいので、次の作品を読みたくなった。

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    2022年05月15日
  • 新装版 君の名残を 上

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    現代の学生たちが落雷に巻き込まれたことがきっかけで過去にタイムスリップして、それぞれ巴御前、武蔵坊弁慶、北条義時としてその時代を生きるという話。

    その設定と上・下巻の装丁に惹かれて手に取った本ですが、世界観や各勢力の背景など歴史小説によく出てくる説明部分が苦にならないほど文章が肌に合いました。

    こういう相性の良い本との出会いは、読書の楽しみの一つだなと実感するのでした。

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    2022年04月02日
  • 四日間の奇蹟

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    よく使われそうなネタ感は否めないが、そこは丁寧な描写や話の持っていき方が上手いのかな、気にならずに読めた。
    それよりも、この作品の良いところはもっと他の部分。このミス大賞受賞だが実際はミステリーではない。

    胸が痛んで涙が出る話。


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    2022年03月18日
  • 新装版 君の名残を 下

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    片道切符のタイムスリップが何とも切ない。改変ではなく、既にある歴史がそうなるように…という理由もよく考えると変だが、整合性を求めてはいけない。先が見えていて変えようのない運命とどう向き合って生きていくか、という深いテーマがそこにある。友恵の残したメッセージが、平泉のラストシーンに重なって胸を打った。

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    2022年02月23日
  • 四日間の奇蹟

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    ネタバレ

    このミス大賞受賞作

    真理子さんと千織の心が入れ替わるという面白い展開だった。
    実際には起こり得ないことだからこそ、起こるべく未来が変わってほしいと思った。

    ちょっとページが長い気もするが、その分臨場感も味わえる。

    ミステリーと言われると難しい気もするが、明るい未来へ着実に進んで終わるのは気持ちよかった。

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    2022年02月19日
  • 新装版 君の名残を 下

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    初めて読んだのは大学生のときで、その時はめちゃくちゃ泣けて鮮烈に面白かった記憶があり、新装版を買ってみた。源平合戦の歴史物として重厚で読み応えがあったが、かつてほどの感動がなかったのが正直なところ。
    時の流れの中で、守るべきもののために一生懸命戦った人は美しいし、たとえ破れても想いがあったことは変わらない。最後、友恵が書いた文が由紀に届いて、その想いが少しだけど届いて、救われた気がした。読後感が幸せなので、やっぱり良い物語だと思った。

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    2022年02月17日
  • 新装版 君の名残を 上

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    ずっと気になっていた、平家物語ベースのタイムスリップもの。大河ドラマのお陰で?ようやく復刊。読む前はよくあるファンタジー系恋愛・青春小説をイメージしていたが、これが思いのほか本格的な歴史小説にもなっていて、重みのある内容。しかも序盤から畳み掛けるような展開。いつの間にかどっぷりハマっていた。ミステリーとしても秀逸。過去に跳ばされた友恵(巴)と義仲の出会い、武蔵(弁慶)の試練、志郎(義時)の出自、そして黒幕?文覚(盛遠)の悲恋などどれも読み応えあった。いよいよ歴史が大きく動く下巻。数々の名場面が如何に描かれるのか、現在とどう繋がるのか、3人の運命の行方は…。

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    2022年02月18日
  • 北緯四十三度の神話

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    すれ違う姉妹がゆっくりと関係を修復していく物語。
    「相手を理解する」というよりも、「相手を鏡として自分を理解し受け入れる」過程がメインなのが興味深く、同世代の女性として共感できる部分も大きかったです。

    浅倉さんの文章はいつも繊細で優しく、すっと心にしみこみます。この作品では人に対して羨ましさや憎らしさを感じてしまうその気持ちが綺麗に言葉にあらわされていて、大人になる前に抱えてきた表現できなかった気持ちが今更ながら理解できた気がしました。

    北海道出身の自分には、ひとつひとつ丁寧な雪の描写にも魅力を感じました。
    (浅倉さんは札幌出身と聞いて納得でした)

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    2021年03月13日
  • 北緯四十三度の神話

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    年子の姉妹のお話
    姉28歳大学の助手として研究に忙しく
    妹はラジオアナウンサーで週一深夜放送を受け持つ
    二人の思いが徐々に語られ
    人ってやっぱ大変だなと思いました
    しかもそれが姉妹ということでなおさら

    これは二人のその後も見てみたいなと
    特にお姉さんのほう

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    2020年07月16日
  • 北緯四十三度の神話

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    これ読む人は『北緯43度 日本』と検索しますよね?

    浅倉卓弥さんの作品は毎回プロットがせつない。

    今回も学者の姉とDJの妹で両親は早くに死に別れているというだけで、もうせつない。


    姉と妹の間にある蟠りの話です。

    人間関係に疲れている人にオススメです。
    そして、読む季節は今が良いんじゃないかなぁと思います。

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    2017年03月19日
  • 黄蝶舞う

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    この著者の「君の名残を」は壮大なファンタジーだったのだけど、これは同じ時代を舞台にした「本格時代小説」とのこと。といっても、そんなあおり文句は不要なくらい面白かった。義時と実朝のやりとりに、前作の影響を感じてちょっとうれしかったかな。それにしても、大河ドラマ「草燃える」の印象が強くて、その時代の本を読むとあのときの配役で思い浮かんじゃうのがなんとも・・・

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    2012年06月11日
  • 四日間の奇蹟

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    はるか昔に、映画で見たことのある作品だった。

    内容は全くもって覚えていなかったものだから、楽しめた。


    心とは何なのか。

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    2026年10月24日
  • ミッドナイト・ライブラリー

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    決断したいことがある時に読み本教えてってチャッピーに聞いたらオススメしてくれた本。

    自己啓発本だったのね。
    結局は今が素晴らしいんだよって事で。

    でもそれを気づくことが難しいんですよねー。
    色々な人生を選ぶけど、結局今でよかったって。
    でも、自分の人生って自分が一番いいって思う事の選択の結果が今だから、今の人生が一番いいと思うんだよなぁ。
    後から後悔したとしても、その時はそれが最良だと思ったならやり直してもまたそれを選ぶも思うんだよ。

    私は人生がもっとよくなったらいいなぁと漠然とは思うけどやり直したくはないんだよな。
    だから今もってる出会いをもっと大事にした方がいいのだろうけど。
    異性とか恋愛関係なく、好きだなって思う人にはもっと積極的になってもいいのかなって思う。
    言葉にしてきちんと伝えるとか。

    悩みは解決しなかったけど。

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    2026年10月24日
  • 桜待つ、あの本屋で

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    表紙の猫ちゃんに惹かれて手に取りました。心動かされる場面もありましたが…1人と1匹永遠にあそこに囚われ続けるのかな?と少しモヤっと。

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    2026年09月23日
  • ミッドナイト・ライブラリー

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    ネタバレ

    仕事が辛く、「辛いときにおすすめする本」というSNSを見て読んでみました。

    人は誰でも「あのとき、ああしてたらよかった(かも)」と思うことがあるでしょう。
    私はどちらかというと後悔はしない方で、自分の選択をよかったほうにとらえるタイプなのですが、それでもやはり、「もし、◯◯だったら」と思うことは多々あるので、そんな別の人生を体験するというストーリーはなかなか興味深かったです。
    なんといっても、自分では知らないことを、スマホでエゴサしたりウィキペディアで調べたりしてなんとか話を合わせる、というのは昔ではありえないことですが、今どきというか、面白く読みました。

    真ん中あたりは飛ばし読みしましたが、ラストで本当のメッセージを理解。

    「私は生きている」

    「誰かが求める完璧な娘とか妹とか、恋人とか妻とか母親とか、もうそういう何かになろうとしなくていいのだ。ただ自分は自分としてそこにいればそれでよかった。あとは自分で決めた目標に向け邁進し、自分で答えを出せばいい。」

    求められたことをこなすほうが向いている人もいると思いますが、やはり私は自分で決めたことをやりたいなーと再認識しました。



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    2026年08月08日