浅倉卓弥のレビュー一覧
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満開の桜が咲くこの日に、この本を読み終えたことが、まず幸せ
人の想いというのは目には見えないものだから、すれ違いも、誤解も生じる
たとえ言葉にしたって、分かり合えないこともある
でもそれが、悲しいことだけとは限らなくて
奇蹟は、偶然起こるものかもしれないけれど、人の想いがそこにのせられるからこそ起こるものだって思いたい
同じ本の同じ箇所を、同じ季節の同じ日の、同じ時刻に読む。よく晴れた春の日の、満開の桜の樹の下で
そうやって読んだ本が、奇蹟を連れてきてくれるといい
本は、私にとってそういうものだし
どんなところに自分がいても、どんな場所にも、どんな時間にも連れて行ってくれる
改めて、本が好きだなって思えた -
Posted by ブクログ
表紙の綺麗な装画とタイトルに惹かれ、手に取った作品。
この物語の不思議な本屋が売っている「親切」や「奇跡」の押し売りなら、私は喜んでネギを背負って鴨になりたい。そんなヨコシマな気持ち全開で読み進めた。
不思議な本屋「咲良」との出会いが、
「本当に大切なものって何だろう?」とハッとさせられ、傷ついた心にそっと寄り添い癒やしてくれる感じが、たまらなくいい!
なかでも第一話「かんじんなことは目に見えない」に描かれる、不器用な母娘の確執。目に見えない本当の意味を知ることで、凍りかけた心が春の暖かさで溶けていくような、ぬくもりを感じた。
家族だからって、黙っていて伝わることなんてない。純文学じゃあるまいし「察してくれ」と言われても難しい(夫婦喧嘩のもと、笑)。
負担をかけたくなくて言葉を飲み込むのも愛情の裏返しだと分かってはいても、やっぱり、ちゃんと言葉で伝えてほしいときだってある。
ただ、正直に言えば少し物足りなさも感じた。
登場する名作たち、『星の王子さま』や『夢十夜』のエッセンスが、もっと物語の深部までオマージュされ、深掘りされていれば……。そうすれば、表紙に描かれた猫のコバコや桜、あの不思議な本屋の世界により深く入り込めたかもしれない。
それでも、本書のような世界観は大好きだ。
本はどんな場所、どんな時間からも未知への扉を開いてくれる。後悔、思い残し、願い――本が紡いでくれる縁が、大切な人の本当の気持ちに気づかせてくれるのだ。
私の人生も、振り返れば後悔ばかり。一体どの本を手に取れば、あの不思議な本屋にたどり着けるのだろうか。できることなら、私のこのボロボロな心も、あの場所で癒やしてほしいと願わずにはいられない、心あたたまる物語だった。
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Posted by ブクログ
好きなことば
大丈夫だよ。ちゃんと見守られているから。花は水をもらっているよ(p.397)
思いのままなんですからね(p.6)
いいこともちゃんとやってきますから。ねぇ、ノーラ。だから、きっと大丈夫(p.48)
「いいこともちゃんとやってきますから。」
SNS時代、他人と自分を比べてしまう私たちが普段忘れがちな当たり前を、もう一度考え直すきっかけになる1冊。
友達からこの本の紹介を受けたが、シュレディンガーの猫が主題なのでしょうか(?)
ミッドナイトライブラリーはいわゆるどんな存在なのか?生と死の重ね合わせの世界観の単純化の仕方が独特!
哲学をちょっとでも学んで、違う見方でもう1度読んでみたら二度楽しめそうです…
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Posted by ブクログ
ネタバレ相性が良かったのか文章はかなり読みやすかった。
主人公の過去の出来事から千織と生きてきた現在まで、センターの人々との交流……あたりまでは各人のキャラも良く好みだったのだが、途中から真理子がほぼ主人公と化す展開で千織も出てこなくなるしダレてしまった。描きたかった要素なのはわかるが真理子にどれだけ入れ込めるかによると思う。
終盤の奇跡の連鎖はやりすぎとも感じず綺麗にまとめていたとは思うが、……いや真理子って結局単なる事故で運悪く死んでるだけじゃん?という気持ちが拭えず。あの展開に持っていくのにどうしてもその要素が必要か?ともやもやした。読み終わって悪くはなかったけど期待した内容とは少しずつずれていってそのまま着地したな、という印象。このミス大賞と聞いて読んだけど全然ミステリーでもないし。 -
Posted by ブクログ
桜色の美しい表紙に惹かれてページを捲る。
不思議な本屋に導かれるように扉を開けると少女と三毛猫が迎えてくれる。
どうしても気になっていたこと…
聞けなかったこと、聞き逃していたことを今になって考えてしまい思い出の本を開いてみる。
こうしたかった…もっと話したかったことが思い出され、猫の声に導かれて行った先には本屋なのか、喫茶店なのか…
持っていた本について少女に聞かされているうちに…不思議な体験をする。
確かめたいと思ってた場面のなかに入り込んで、懐かしいひとときを体験する。
本が繋いでくれる縁。
桜が咲き誇る時季にだけ開くその扉。
この不思議な時間、必要なのかも…。