幸田真音のレビュー一覧
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桜田門外や井伊直弼の歴史。
藩の政治と上位下達の怪奇。
職人気質と商人気質の衝突。
男尊女卑と良妻賢母の表現。
そのほか、多方面から読めるテーマが散りばめられてた。
安政の大獄のせいで、人気がない井伊直弼だけど、彦根藩では名君として存在する。
良く知ると、非常に真面目で勉強家で先見の明があり、とてもやさしい。
藩主になって亡くなるまで、全体でたった10年の執政期間。
地元には3年程しかいなかった中、9度も藩内を見分するまでの現場主義。
ただ、大老職に至っては就任2年で暗殺されてしまう。急ぎ過ぎた、というより、藩主後継者のレールから外れていた為、教育も受けていないし、その心構え?も遅かったの -
Posted by ブクログ
バイアウト=企業買収
大きなテーマは『会社は誰のものか』
株主か、経営者か、はたまた・・・
M&A・・・TOBやMBOと云った内容を繰り広げる。
3場面くらいが同時進行で話が進むのでスピーディー且つ、読みやすい内容。フィクションで記述されているが、内容としては恐らく06年に世間を騒がせたライブドアショック、村上ファンド問題、スティール・パートナーズ問題などモチーフに描かれていると推察出来る。
ファンド、投資銀行、証券会社、事業会社、投資家、、経営者、従業員・・・
様々なマーケットプレイヤーの思惑が交錯し合い、『マーケット』の中で揺れ動く心理戦。個人的にハラハラしながら読めたのが -
Posted by ブクログ
髙橋是清のキャリアはとてもユニークだ。
近代日本を支えた偉人たちは、何れもユニークなキャリア(特に海外留学、渡航経験)を持っているが、高橋是清のそれは、輪をかけた程にユニークだ。
その事実を知り、この時代だからこそ、政治、金融界の頂点に昇りつめることができたのだろう、と思ってしまう。
言い換えると、若い頃は失敗の連続なので、現代に生まれてきていたら、日本でキャリアアップをすることは先ず無理。(おそらく、海外で活躍することを選択せざるを得ないと思う)
彼のキャリアの特徴は、チャレンジすることを厭わないこと(それを良しとするマインド)。それは失敗から学ぶことができる、ということにも繋がる。
これは