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幕末の近江で古着を商う絹屋半兵衛は、妻留津とともに染付磁器に挑む。最初の窯での失敗、販売ルート開拓の困難など、様々な壁にぶつかりながら、何とか良質な「湖東焼」を作り出すことに成功するが……。
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Posted by ブクログ
ここのところ滋賀のコンテンツとご縁がある。 「成瀬は天下を取りに行く」NHKの番組「桜田門外ノ変」(井伊直弼はピストルで撃たれたのが致命傷)期せずして?最後にこの本に出会う。本を読んで井伊直弼の見方がだいぶ変わった、湖東焼きを知る、絹屋半兵衛の生き様がいい、といったところ おもろかった。
桜田門外や井伊直弼の歴史。 藩の政治と上位下達の怪奇。 職人気質と商人気質の衝突。 男尊女卑と良妻賢母の表現。 そのほか、多方面から読めるテーマが散りばめられてた。 安政の大獄のせいで、人気がない井伊直弼だけど、彦根藩では名君として存在する。 良く知ると、非常に真面目で勉強家で先見の明があり、と...続きを読むてもやさしい。 藩主になって亡くなるまで、全体でたった10年の執政期間。 地元には3年程しかいなかった中、9度も藩内を見分するまでの現場主義。 ただ、大老職に至っては就任2年で暗殺されてしまう。急ぎ過ぎた、というより、藩主後継者のレールから外れていた為、教育も受けていないし、その心構え?も遅かったのだろうと感じる。 十四男という生まれのせいで、32歳まで部屋住みで過ごすという、到底トップになる事なども考えられなかった。 だからこその、生き急ぐ様子にしか感じ得ない。 藩主になってからの10年間は、若い時の苦労からの反動なのだろう。 なんか本作の主人公を忘れてる、、。。。笑 半兵衛はん、商人と職人が混ざり合った人物。 いい奥さまをもらうと、夫は仕事だけに専念出来るという江戸時代旧来の典型。 この一冊は、「あきんど」と銘打っていながら、江戸時代の経済を書こうとする中で、お役所(彦根藩)や国政(徳川家)、外交(黒船)や貿易(蝦夷地)など、語られる内容が広範囲に描かれているのが心憎い。 そこに一人一人の人物に光を当てることで、生き生きとした中、江戸時代にベンチャー企業を興して、一緒に苦労する没入感を味わえた時間になって、とても面白かった!
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あきんど 絹屋半兵衛
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幸田真音
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