西炯子のレビュー一覧
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ネタバレ「あなたには自己の認知について歪みがある」。
あなたには言われたくないな、真木誠。
はたして,自己の認知に歪みがないヒトなどいるのだろうか。
自己評価高くしすぎて痛い目にあうくらいなら自己評価の低さゆえの不当な扱いを許すほうがましなんじゃなかろうか。などとつらつら考えてしまう。
もはや、精神科医でも司書でもなんでもいいけど、「誠」と「より」でなければイヤだなっていうくらいこの話にこの二人はぴったりだ。
まさに「より」と「誠」(笑)
「難しいんですね。結婚がこんなに個人を絡めとるものだとは 結婚するまで知りませんでした 財産 扶養 相続 貞操 まで オールインワンで 部分的にも一方的にも解約ができない」
誠が父親に話すこのセリフこそが 結婚生活の最大の悩み。
モラルとインモラル。結婚と不倫。夫と妻。彼と彼女。どれについても深く深く考えちゃうな。
そういう年頃なのかもしれないけれど、そう、アタシが。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ登場人物それぞれの結婚観が見えてくる。結婚に対するそれぞれの姿勢も見えてくる。相変わらずヨリを翻弄する真木の読めない行動がいい。最初はなんやこの人と思っていたけどこの巻ではヨリ同様慣れてきたのか、かわいらしいとまで思えるようになった。ヨリの真木に対する気持ちの変化はいまいちよくわからないけれど、なんなのだろう?心を許したくないのに、安心してしまうのがいやなのかな?
登場人物の絡み具合が面白い。中崎が狭い町なのか、世間が狭いのか、はたまたそういう「運命」なのか。なんにしろ、話の動かし方がうまい。まーわたしはそんな偉そうなこと言えるような奴じゃないけど!なんかそんな気がする。
あ、あと今回新たに登場したヨリの同級生が好きです。円熟した大人の女性って感じ。酸いも甘いも知り尽くした、みたいな。大人っぽくって、うっとりしちゃう。 -
Posted by ブクログ
心の根っこが清らかで純粋なままなんだけど、どっかでいびつにゆがんでしまった人を書くのが上手い漫画家さんなんだなあと思います。
出てくる人物が全員そんな感じだから、物語が進むなかで二人がどうして歪んでしまったのかお互い理解し、和解しあう中で結果、恋愛関係に至ってしまう事に読み手側が説得力を感じるのだと思うのです。
今回の短編は波のむこうに、電波の男よ、海の満ちる音の三つで構成されてました。
せっかくなので、「電波の男よ」に関して感想を書こうと思います。
変態というのは、自分から「私が変態です」とは名乗りません。
名乗らないどころか、自覚さえもしていません。
主人公の大河内は、そういう感じの人間です。
自分が信じた絶対のものを信じぬき、それ以外は正しくないものであると判断し、我が道をグングン突き進むタイプです。
自分が正しくない、要らないと思った者・事には心を晴れ晴れとさせたまま「こいつら、死ね」とナチュラルに思える男です。
そういう人はきっと変態だと思うのです。
狂信的なまでに一つのものに執着し続けられる事、それに迷いもない事。この二つの理由から私は強烈に変態だと思いました。
で、これは感想なので良いと思うんですけど、私は変態が大好きです。というのも、変態の方が純粋な愛を持ってるからじゃないかなと思うからです。
迷いもなくひたすらに愛し続ける事は宗教に似た恐ろしさを感じますが、それこそが大体の乙女の求める愛情なのだと思うのです。
そんな変態の恋愛模様を一番うまく、かわいらしく描いている作品が「電波の男よ」という作品だと思います。
どこまでも純粋に求めるからこそ、ちょっと歪んでしまって、それが何となく人間らしくて可愛らしい作品だと思います。
他の二編も良かったです。