阿部謹也のレビュー一覧

  • 西洋中世の罪と罰 亡霊の社会史

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    キリスト教の伝播以前の古ゲルマン社会において、死後の世界は生前の世界の延長であり、現世とほとんど変わらない世界。キリスト教における天国や地獄のイメージとは程遠い。
    そこには、現世の罪に対する罰という概念はなく、「現世の罪」の意識自体が存在していなかった。

    カール大帝によるカロリング・ルネッサンスを始めとしたキリスト教化により、ゲルマン社会にキリスト教的死生観、罪観が浸透していくことになる。
    ラテン語で書かれた聖職者向けの教義・経典の他に、大衆に直接礼拝をおこなう司祭向けには、各地の言語で書かれた説教テキストが流布しており、その説教は古ゲルマン社会の因習、世界観に照らした分かりやすいテーマを設

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    2012年04月03日
  • 「世間」とは何か

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    ネタバレ

    ”ソーシャル”、”世間”、”空気”などのワードを漁っていたところ、この教科書にも掲載されているような阿部さんの「世間」とは何かに行き着いた。

    本書は古典的な書籍から「世間」に関する記述を引用し、その時代時代に応じての「世間」とは何かを客観的に捉えようとした大変興味深い内容だった。

    個人的な興味としては歴史的な内容(古典系)は少し省き、明治以降(特に漱石)を中心に読んでみた。

    前の鴻上さんの書籍でも指摘がされていたのだが、
    社会=Societyには前提として個人=Individualがあるという点があったのだが、日本の場合、組織・社会という単位がメインなので、なかなか社会の定義が難しいとい

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    2011年11月27日
  • 「教養」とは何か

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    教養がある人とは、単に多くの知識を持っている人のことではない。それでは、コンピューターと変わらない。

    社会における自分の立場を理解し、社会に対して自分が何をできるのかを理解している、もしくはそれを知ろうと学ぶ姿勢を持っている人が、真に教養のある人といえる。

    教養は個人で身につくものではない。世間(個人と対比される形で本書のなかでは使用されている)を通して、教養のある人間は形成されてくる。

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    2011年08月17日
  • 物語 ドイツの歴史 ドイツ的とは何か

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    ヨーロッパ連合が結成され、国境線が事実上の意味を失いつつある現在、その進捗はドイツにどのような変化をもたらすのだろうか。
    ドイツの誕生から今日にいたる歴史に、「ドイツ的」とは何かを思索する。

    [ 目次 ]
    ドイツ史の始まり
    叙任権闘争の時代
    個人の誕生
    神聖ローマ帝国
    中世末期の苦悩
    宗教改革の波
    一五・一六世紀の文化と社会
    領邦国家の時代
    三十年戦争の結末
    ゲーテの時代〔ほか〕

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

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    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個

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    2011年04月05日
  • 物語 ドイツの歴史 ドイツ的とは何か

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    現代の亡命に影響を与えた概念、アジールをサブテーマにしているのは、2010年のメルケル首相の発言の背景の一端が見えて面白い。けれどもアジールの記述をはじめ挿話が多く、リズムよく読めなかった。

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    2015年10月16日
  • 「世間」とは何か

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    阿部謹也連読。
    最近ソーシャルメディアが騒がれているので、ソーシャルとは何かを自分なりに考える為に再読した。
    世間とsocietyの違いが「実名」と「匿名」の違いに繋がるのではないかという、自分なりの気づきがあった。
    だが、何よりも読んでて感じたのは、著者の「孤独」。別に著者の気持ちが書かれているわけではないが、金子光晴の引用は、著者の気持ちを代弁しているようで、響いてきた。考えすぎかもしれないけど。

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    2010年12月07日
  • 「教養」とは何か

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    [ 内容 ]
    哲学のすべてを修めた後、靴直しや陶工として働く―西欧中世の知恵のあり方や公共性と「世間」の歴史的洞察から、誰もが身につけうる教養の可能性をさぐる。

    [ 目次 ]
    序章 建前と本音
    第1章 公共性としての「世間」
    第2章 「世間」の中でいかに生きるか
    第3章 個人のいない社会
    終章 「世間」と教養

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・

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    2010年11月21日
  • 「世間」とは何か

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    [ 内容 ]
    古来から、日本人の生き方を支配してきた「世間」という枠組。
    兼好、西鶴、漱石らが描こうとしたその本質とは。
    西洋の「社会」と「個人」を追究してきた歴史家の視点から問い直す。

    [ 目次 ]
    第1章 「世間」はどのように捉えられてきたのか
    第2章 隠者兼好の「世間」
    第3章 真宗教団における「世間」―親鸞とその弟子達
    第4章 「色」と「金」の世の中―西鶴への視座
    第5章 なぜ漱石は読み継がれてきたのか―明治以降の「世間」と「個人」
    第6章 荷風と光晴のヨーロッパ

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー

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    2010年11月20日
  • 物語 ドイツの歴史 ドイツ的とは何か

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    かつてはアジールは森や特定の空間であった。中世になると教会や家、橋や渡し船、墓地などがアジールとして設定され、そこに逃げ込んだものは世俗権力の追求を免れたのである。(p.iii)

    中世の人々は大宇宙と小宇宙の、二つの宇宙の中で暮らしていた。大宇宙とは家を中心とする小宇宙の周囲に広がる世界であり、太陽や月、星辰の世界で、森や牧地なども大宇宙の一部であった。実際には、生活は原則として小宇宙の中で営まれており、時に必要に応じて薪を取りに森にはいったり、羊の放牧のために牧野に出かけ、その間、大宇宙に接するのであった。大宇宙はすべての力の源泉であり、運命もそこからくると考えられていた。メルヒェンの中で

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    2020年07月15日
  • 「世間」とは何か

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    <本の紹介>
    古来から、日本人の生き方を支配してきた「世間」という枠組。兼好、西鶴、漱石らが描こうとしたその本質とは。西洋の「社会」と「個人」を追究してきた歴史家の視点から問い直す。

    「世間」とか「社会」とかって言葉の違いをあんまり意識したことはなかった。
    でも、話し言葉では「渡る世間に」とか「世間は狭いね」とか、「世間」を使うことが多いように感じる。
    逆に、「社会」って言葉は文字として見ることが多い気が。教科書とか、新聞とか。

    おもしろいなーと思いました。
    自分を日本人の代表だとは思わないけど、日本に生まれてずっと日本に住んできて、やっぱ見える範囲は大きい社会じゃない。もっと狭い、自分と

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    2020年01月12日
  • 「世間」とは何か

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    「世間」に関して分析的に考えるというよりも、世間に囲まれて生きている中でなんとか世間を対象化しようと試みた人たちの文学作品を通して、世間を捉えてみようという試み。
    なので、最初に出てくる世間の定義(個人個人の関係の環)や世間の掟(長幼の序と贈与/互酬の原理)がその作品の分析から引き出されてくる訳ではない。
    作品の解説は、万葉集から始まり、徒然草、親鸞の思想、西鶴の諸作品、夏目漱石、永井荷風、金子光晴に至る。

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    2010年05月08日
  • 「世間」とは何か

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    世間という言葉が一番多く出てくるのは、島崎藤村の破戒。
    世間様って、なんで世間に様をつけるのか、いまだに謎。

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    2009年10月07日
  • 「教養」とは何か

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    教養とは本来、いかに生きるべきかという問いに対して個人が答えようとするところで始まったものであった。なるほど。

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    2009年10月07日
  • 「世間」とは何か

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    高校の教科書などにも載っている有名な本。
    大学の3年ゼミの最初のテーマ本です。
    高校の頃はまったく読み飛ばしていましたが、改めて読み直すといろいろと考えるところの多い良い新書です。

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    2009年10月04日
  • 近代化と世間 私が見たヨーロッパと日本

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    近代化における日本と西洋の違いについて書かれた本。日本では「世間」という関係がいかに重要であるか書かれている。

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    2009年10月04日
  • 物語 ドイツの歴史 ドイツ的とは何か

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    ドイツをまとめるのは大変だなあ・・・と思ったのが一番の感想です。
    私の読解力を棚に上げて言えば、なんか内容がまとまってないような。
    そもそもドイツ自体がまとまった国家として日が浅いのからかもしれません。

    みなさんも知っての通りドイツの原型は9世紀前半のカール大帝死後、その子供たちによって行われたヴェルダン条約およびメルセン条約によるフランク王国分割により形成された東フランク王国です。
    まあ実質的なスタートは962年オットーの戴冠による神聖ローマ帝国成立と考えていいでしょう。

    しかしこの帝国は諸侯や都市の力が強く、帝国内の半独立国としてときに皇帝に刃を向けます。
    宗教でもルター以後北部のプロ

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    2009年10月04日