ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
日本人の生きてきた枠組「世間」とは何か。古代から現代まで、日本人の生活を支配し、日本の特異性をつくってきた「世間」の本質とは? ヨーロッパの「社会」を追究してきた歴史家の視点で問い直す。(講談社現代新書)
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
昔から日本人は世間を意識しながら生きている。 そして、多くの人はその世間というものが思い通りにならず、悩むことも多い。 日本から世間という感覚が無くなる、という可能性はほぼなさそう。 世間から逃げたり、全く離れるということも難しい。世間を馬鹿にしても仕方がない。 大切なのは、自分がその中でどのような...続きを読むスタンス・立ち位置を取るのか、ということを考えること。
20年来の積読、というか見当たらなかったので、買い直しました。内容はすっかり忘れてるが読んだ覚えある『ハーメルンの笛吹き男』はあったのですが。本書では、いまでも日本人を支配している「世間」がいかに生まれて発展してきたか、文学作品などを中心に追っています。読み終えての最初の感想は、取り上げられている人...続きを読む物はいずれも「世間」との距離感を意識しており、やはり世間を対象化して観察するには隠者にならないといけないのでしょうかね、という事。かといって、その取り上げ方も決して欧米の個人主義礼賛ではなく、そこは相対化しながら各人物の受け止め方を中心に、しかも文学作品を通して描いているのが解釈のオープンさを感じて良かったと思います。もし著者がもう少し長く生きてたら、このSNS で展開される世間をどう思ったでしょうかね。
日本社会の特有概念である「世間」について、日本の古典や文学作品から読み解いている。教養として読むのもおすすめ。特に最近読んだ『我輩は猫である』の解釈は面白かった。兼好『徒然草』井原西鶴『好色一代男』を読みたいリストに追加。
「世間」を学術的な検討の俎上に挙げたという意味で名著。まえがきは読み応えがあるが、本論はやや羅列的で退屈ではある。
歴史的に、個人として生きようとしてきた人たちは皆隠者である、というのが、日本における「社会」のありようを象徴しているのではないか。西洋におけるsocietyとは違って。そして、どんなに隠者として生きようとしても、他者と関わる(子供ができるとか)ととたんに隠者としては生活できなくなる、という。。確かに...続きを読む。。
我々は「世間」という言葉に対してどのような印象を持っているだろうか。 Wikipediaには、インド発祥で迷いの世界を表す宗教用語とか書いてあるけど、少なくとも現代日本ではそのような意味で使われることはまずない。「社会」とか「世の中」といったものを表す用語として使われるのが一般的だろう。 本書は日...続きを読む本におけるこの「世間」について、英語の「society」の訳語にあたる「社会」との違い、日本人が自己を形成する上での「世間」との付き合い方、「世間」の中で「個人」はどのような位置を持っているのか、といった観点で論を展開している。 そのテキストとして、万葉集、古今和歌集、方丈記、徒然草、井原西鶴や夏目漱石、永井荷風などの日本文学作品を用いており、それら作品内で描かれた「世間」について考察しながら、日本における「世間」の捉え方の変遷を浮かび上がらせている。 一橋大の学長も勤めた著者は専攻がドイツ史とのことなので、てっきり日本と西洋の「世間」の違いを比較して論を進めるのかと思いきや、前述したような日本国内の文芸作品の解題だけでほぼ一冊を費やしていたのでちょっと意外だった。もちろんこれはこれで意義深い作業だとは思うけど、やはりこれだけでは「世間」というものの解説本として物足りなさは残った。 かつて「世間」は海や山や川のような自然界の出来事も包含していたとか、好色が恥ずべきものとなったのは近代以降とか、漱石は「社会」と「世間」の区別をなしえなかったとか、興味深いこともいっぱい書いてあるんだけどね。 実は本書の続編にあたる『「教養」とは何か』のほうで西洋との「世間」の違いについて掘り下げており、こちらはそこそこ難解なので感想を書けるかどうか分からないけど、本書のタイトルの答えとしてはこの2冊を合わせて評価しないといけないのかなと思った。 ちなみに序章で大まかな結論は述べられているので、時間の無い方は序章だけ読んでもいいと思います。
世間とはよく聞く言葉であれど世の中とか、社会とかといった言葉とはニュアンスが違い『自分が関わっている比較的小さな人間関係の環』と説く。 夏目漱石の『坊ちゃん』、吉田兼好の『徒然草』等を時代背景と共に参照しながらの解説が面白い。いずれもまだ読んだ事はないけど…。
わずらわしいと感じる人とのつながりの中に世間があり、個人よりも強い世間。その世間に嫌気が差した先人たちから、世間の姿を捉えてみようとする本。 今の日本もそうだけど、欧米の個人の人間関係があってこその社会と、個人を押し殺して優先する世間は全く違うというのは納得した。 昔も今も世間が嫌いな人はいるんだ...続きを読むね。自分の心を代弁してくれてるのかと思った。私は隠居するほどの勇気はないけど。
日本人特有の「世間」を考察した本。 歌、仏教、漱石、藤村などから様々な時代の「世間」を捉えている文章は面白い。 色々あって大学のゼミで読んだ本だったけれど、文芸思潮や社会学をかじるのには良いかも。
日本人特有の人付き合い、世間について、兼好、親鸞、西鶴、漱石、荷風らの著作から、その時代においての世間という言葉の概念の変遷を考察している。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
「世間」とは何か
新刊情報をお知らせします。
阿部謹也
フォロー機能について
「講談社現代新書」の最新刊一覧へ
「社会・政治」無料一覧へ
「社会・政治」ランキングの一覧へ
「教養」とは何か
近代化と世間 私が見たヨーロッパと日本
試し読み
西洋中世の愛と人格 「世間」論序説
西洋中世の罪と罰 亡霊の社会史
世間学への招待
対談 中世の再発見
中世賤民の宇宙 ──ヨーロッパ原点への旅
中世の星の下で
「阿部謹也」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲「世間」とは何か ページトップヘ